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抗結核化合物、及びその利用 新技術説明会

国内特許コード P10A015488
整理番号 29-A/P12-1
掲載日 2010年6月4日
出願番号 特願2009-037185
公開番号 特開2009-242376
登録番号 特許第5391721号
出願日 平成21年2月19日(2009.2.19)
公開日 平成21年10月22日(2009.10.22)
登録日 平成25年10月25日(2013.10.25)
優先権データ
  • 特願2008-059903 (2008.3.10) JP
発明者
  • 瀧井 猛将
  • 堀田 康弘
  • 小野嵜 菊夫
  • 千葉 拓
  • 森 雅美
出願人
  • 公立大学法人名古屋市立大学
発明の名称 抗結核化合物、及びその利用 新技術説明会
発明の概要

【課題】抗結核活性の高い化合物、及びそれを有効成分とする抗結核薬を提供することを課題とする。また、当該抗結核薬を用いた治療法などを提供することを課題とする。
【解決手段】結核菌に抗菌活性を有する新規糖鎖誘導体2-アセタミド-2-デオキシ-β-D-グルコピラノシル N,N-ジメチルジチオカルバメイト(2-acetamido-2-deoxy-β-D-glucopyranosyl N,N-dimethyldithiocarbamate)を見出した。当該化合物若しくはその誘導体、又はこれらの化合物の薬学的に許容可能な塩を抗結核薬の有効成分に用いる。
【選択図】図8

従来技術、競合技術の概要


結核は、世界中で、毎年800万人の新規の患者が発生し、200万人以上が死亡している再興感染症である。1980年代半ば以降、特に大都市部における公衆衛生上の諸問題(失業者、ホームレス、スラム化)の深刻化を背景に、都市部で漸増傾向に転じている。増加の理由として、化学療法の失敗例に起因する多剤耐性結核(MDR-TB)の出現が挙げられている(明細書の最後に示す参考文献1~8)。MDR-TB に対しては1994年に打ち出されたDOTS(Directly Observed Treatment, Short Course)戦略が世界的に著しい成果を挙げている。そして近年、MDR-TBで、第二選択薬であるカナマイシン(KM)や、キノロン系薬剤にも耐性を示す広範囲薬剤耐性結核菌(Extensively Drug-resistant TB; XDR-TB)、あるいは超多剤耐性結核菌と呼ばれる菌群が出現し、世界的な関心事になっている(参考文献9、10)。WHOは2006年10月に、この問題について専門家会議を開催し、XDR-TBをMDR-TBで、フルオロキノロン(FQ)に耐性、かつアミカシン(AMK)、カプレオマイシン(CPM)、KMなど注射可能な薬剤の一種以上にも薬剤耐性をもつ結核菌と定義している(参考文献11、12)。一方、現在わが国の抗酸菌症の約2割を占める非結核性抗酸菌Mycobacterium avium-intracellulare complex(MAC)感染症は、薬剤感受性(MIC値)・毒力ともに非常に広範囲で幅のある性状を示し、既存の抗結核薬に対しては自然耐性を有するため、new macrolide (Clarithromycin)以外に有効な治療法を欠いている(非特許文献1(参考文献8))。



新しい抗菌薬の開発と導入は、結核化学療法の治療の短縮や多剤耐性結核の治療、薬剤耐性菌の発生防止、治療完了率の向上、総医療費の削減をはじめ結核対策において多くの効果が期待できる。結核治療薬の開発は、1944年の米国でのストレプトマイシン(SM)に始まり、イソニアジド(INH)、リファンピシン(RFP)を始めとする抗結核薬が開発され結核医療を支えてきた(非特許文献2(参考文献13))。日本では、従来11種の薬剤が使用されてきた。一方でFQは保険適用が認められていないことやCPMの薬価基準からの削除、CSが製造中止されるなど使用できる薬剤が減少しているのが現状である。さらに、1965年のRFPの開発を最後に、過去40年、新規の化学構造と新たな作用機序を有する強力な新薬は1剤も開発されることなく現在に至っている(非特許文献3(参考文献14))。



慢性の呼吸器感染症である結核に対する新しい抗結核薬は、細胞内移行性と肺内移行性に優れ、対数増殖期と分裂休止期いずれの感染菌に対しても殺菌的な活性を示す新規系統の化合物が望ましく、できれば抗酸菌に対してのみ特異的な抗菌活性をしめす狭域の抗菌スペクトルを持った候補化合物が理想である(非特許文献2)。



我が国では、1951年に制定された結核予防法により、結核患者は国費で治療を受けることができるが、その一方で特定の抗菌薬が抗結核薬として指定を受けると薬価が切り下げられるため、製薬会社にとって抗結核薬の開発が大幅な収益向上に結びつき難い。また、結核の新薬の臨床治験では、単剤による治験が人道上の理由で実施不可能なために「準単用の臨床治験」を組む以外に方法がなく、治験薬の評価が難しい。抗結核薬の長期間の治療投与で惹起され顕在化する諸種の副作用を回避する難しさ。これらの背景要因が重なり合い、結果として結核の新薬開発が遅れている(非特許文献2)。

産業上の利用分野


本発明は抗結核活性を示す化合物及びその利用(抗結核薬、結核の予防や治療など)に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の化学式(1)又は(2)で表される抗結核化合物、又はその薬学的に許容可能な塩を有効成分として含有する抗結核薬
【化学式1】式中、R1、R2は独立して炭素数1~4のアルキル基であり、R3はS又はOであり、R4は以下の化学式(3)又は(4)で表される基である;
【化学式2】式中、R5、R6は独立して炭素数1~4のアルキル基であり、R7はS又はOである。
【請求項2】
前記抗結核化合物が、以下の化学式(5)~(8)のいずれか一つで表されることを特徴とする、請求項1に記載の抗結核薬
【化学式3】
【請求項3】
抗結核薬を製造するための、請求項1又は2に記載の抗結核化合物の使用。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009037185thum.jpg
出願権利状態 登録
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