TOP > 国内特許検索 > 風力発電装置の最大電力追従制御装置

風力発電装置の最大電力追従制御装置

国内特許コード P10A015526
掲載日 2010年6月18日
出願番号 特願2007-261393
公開番号 特開2009-091923
登録番号 特許第4998885号
出願日 平成19年10月4日(2007.10.4)
公開日 平成21年4月30日(2009.4.30)
登録日 平成24年5月25日(2012.5.25)
発明者
  • 千住 智信
  • 越智 文啓
出願人
  • 国立大学法人 琉球大学
発明の名称 風力発電装置の最大電力追従制御装置
発明の概要 【課題】 風力発電装置の風車パラメータが変化しても風速に応じて最大出力が得られる最適回転速度を追従制御するようにした最大電力点追従制御装置を提供する。
【解決手段】 発電機3の回転子の回転位置と回転速度を測定する回転位置速度測定器と、発電機の回転トルクを検出するトルク計と、風速を測定する風速計8と、パラメータ同定器11と、最適回転速度設定器12と、速度制御器13と電流制御器17と座標変換器16とを備え、パラメータ同定器11で発電機の入力出力測定値と風速情報を用いて逐次形最小二乗推定により運転中の風車の損失係数を同定し、最適回転速度設定器12でその同定した損失係数を用いて最大電力点に当たる最適回転速度を決定し、制御器13,17により指定された最適回転速度を目標値として制御して風力発電装置の最大電力点追従制御を達成する。
【選択図】 図3
従来技術、競合技術の概要


近年、地球温暖化による環境保全意識の高揚や化石燃料の価格高騰や資源枯渇などの観点から、自然エネルギーの開発が進められている。その中でも風力発電は環境に優しい風エネルギーを利用した発電システムであるため、世界各地で盛んに建設が行われている。日本でも、政府が2010年度までに風力発電導入量を300万kWとすることを目標に掲げて風力発電の導入を奨励している。



しかし、風力エネルギーは無尽蔵なクリーンエネルギーである反面、風力は極めて変動しやすい不安定なエネルギー源であり、風力発電による発電電力は風速の3乗に比例して変化し不規則性が強く、同じ流体である水エネルギーに比べてエネルギー密度が1/800程度しか無く、風速に不規則性があり発電効率が悪いなどの問題がある。



風車は、それぞれ特性に応じて、風速毎に最大出力が得られる最適回転速度が異なることから、より多くの発電電力を得るためには、風力発電機を可変速で制御し、最大出力を得られる速度で運転することが有効である。
これまで、最適回転速度を決定するために、山登り法を用いる方法、風車の特性パラメータを用いる方法などが提案されている。



特許文献1には、風速センサーを備えて、風速に応じて軸出力が最大となるトルク動作点に相応する電流動作点となるように発電機の出力電流を制御することにより、任意風速において最大の軸出力が得られるトルク動作点で風車を運転して高効率に発電電力をバッテリーに回収できるようにした風車発電装置が開示されている。



しかしながら、事前に与えられた風車パラメータを用いて回転速度の指令値を決定する方法では、風車ブレードに氷雪が固着するなどして風車特性が変化したときには、与えられた風車パラメータが実際のものと異なるため最大電力点追従制御が達成できない。
そこで、各風速毎に風力エネルギー量に見合った最適な負荷量と回転数を得るために、予め設計計算上で求めたデータテーブルを用意し、さらに風速の違いによる各種係数の誤差などを考慮した補正を行って、風速対回転数、風速対軸出力を決定するフィードフォワード制御を組み合わせた制御を行っている。
しかし、この補正は実績に基づいて蓄積されるもので、風力発電装置毎に修正を行う必要があることが問題である。



特許文献2には、電力として供給可能な負荷量を強制的に変化させ、このとき発生する風車の回転数の変化を検知して風車の軸出力を決定する風力発電装置の制御方法が開示されている。
開示方法は、強制的に負荷量を変化させても回転数に変化が生じないときに負荷量と風車の軸出力が合致することを利用するものである。



開示方法により、誤差を検証して修正しなければならない設計上のデータテーブルに頼らず、実際の装置における実績値を蓄積して、短時間で風車の最大出力点を確実に追従させて風車の効率的な運転をおこなうことができる。
しかし、開示方法では、特性曲線の極値を求めるために不要な負荷量変動を与えて効率のよいエネルギー利用を妨げ、円滑な運転を乱す必要が生じる。
【特許文献1】
特開2002-315396号公報
【特許文献2】
特開2004-129395号公報

産業上の利用分野


本発明は、風力発電装置について高効率発電を可能にする制御装置に関し、特に風車パラメータのオンライン同定により最大電力点を追従制御する装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
風力発電装置の入力出力測定値と風速情報を用いて逐次形最小二乗推定により運転中の風車の損失係数を同定し、同定した損失係数を用いて最大電力点に当たる最適回転速度を決定し、指定された最適回転速度を目標値として風力発電装置の制御を行うことを特徴とする風力発電装置の最大電力点追従制御方法。

【請求項2】
風車の回転軸に発電機の回転軸を連結し、発電機の固定子にパルス幅調整(PWM)コンバータ装置を接続した風力発電装置において、前記発電機の回転子の回転位置と回転速度を測定する回転位置速度測定器と、該発電機の回転トルクを検出するトルク計と、風速を測定する風速計と、パラメータ同定器と、最適回転速度設定器と、速度制御器と電流制御器と座標変換器とを備えて、前記パラメータ同定器が入力した前記回転子の回転速度と回転トルクと前記風速に基づいて風車パラメータを算定して前記最適回転速度設定器に供給し、該最適回転速度設定器が前記風速と風車パラメータから最大電力点に当たる風車回転速度を算定して前記速度制御器の目標値として供給し、該速度制御器が前記発電機回転子の回転速度を入力し制御演算によりd-q軸電流指令値を算出して前記電流制御器に電流指令値として供給し、該電流制御器が前記座標変換器を介して入力されるd-q軸電流測定値について制御演算してd-q軸電圧指令値を算出して前記座標変換器を介して前記PWMコンバータ装置に電圧指令値として供給し、該PWMコンバータ装置が前記発電機の回転を制御することにより、風車の最大電力点を追従して風力発電を行うことを特徴とする風力発電装置の最大電力点追従制御装置。

【請求項3】
前記パラメータ同定器が前記風車パラメータを逐次形最小二乗推定により逐次に求めることを特徴とする請求項2記載の風力発電装置の最大電力点追従制御装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2007261393thum.jpg
出願権利状態 登録
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記「問合せ先」まで直接お問い合わせ下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close