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抗トリパノソーマ薬

国内特許コード P10A015543
掲載日 2010年7月2日
出願番号 特願2008-298492
公開番号 特開2010-120911
登録番号 特許第5360748号
出願日 平成20年11月21日(2008.11.21)
公開日 平成22年6月3日(2010.6.3)
登録日 平成25年9月13日(2013.9.13)
発明者
  • 小野 裕嗣
  • 石橋 純
  • 山川 稔
  • 芳山 三喜雄
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 抗トリパノソーマ薬
発明の概要 【課題】抗トリパノソーマ薬、トリパノソーマ症の治療薬、およびトリパノソーマ原虫の増殖抑制方法を提供することを課題とする。
【解決手段】カイコ蛹より活性物質の単離、構造決定を行ったところ、ビタミンB2がトリパノソーマ原虫に対して濃度依存的な増殖抑制効果を示した。また、本原虫を感染させたマウスに対して経口投与することにより、特別な光の照射をすることなく死亡を遅延させる効果が見られた。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


トリパノソーマ症とは、トリパノソーマ属原虫(本明細書では単にトリパノソーマ原虫と記載する場合がある)の感染による人獣共通感染症で、アフリカ・トリパノソーマ症およびアメリカ・トリパノソーマ症の2種類からなる。
アフリカ・トリパノソーマ症は、家畜だけでなく、ヒトにも感染し、ヒトに感染した場合には意識障害を伴う熱病を起こすことから、睡眠病(Sleeping sickness)とも呼ばれている。ワクチンは開発されておらず、現在存在する薬剤はいずれも副作用が強く、また近年薬剤耐性原虫の発生も見られており、多大な健康被害、経済的被害を与えている。このことから新たな副作用の無い薬剤あるいは方法の開発が望まれていた(非特許文献4)。
アフリカ・トリパノソーマ症のうち、Trypanosoma brucei bruceiは家畜にナガナ病を引き起こし、Trypanosoma brucei rhodensiense、Trypanosoma brucei gambienseはヒトに睡眠病を引き起こす。アメリカ・トリパノソーマ症は、Trypanosoma cruziによって引き起こされる。



リボフラビンはビタミンB2として知られるように、栄養素として必須であり、食品、医薬品としても安全であることが知られている。また、一方でリボフラビンは光による分解を受けると、毒性を示すルミクロムを生成することが明らかになっている。この原理を利用し、in vitroで、リボフラビン添加後、紫外線を照射することにより、種々の病原体が不活性化する方法が示されており(非特許文献1)、この方法はある種のトリパノソーマに対しても効果があることが示されている(非特許文献2)。
しかしながら、in vivoで特に紫外線照射を行わずに、トリパノソーマ原虫に対する増殖抑制効果を示すかどうかは、これまで明らかとなっていなかった。



なお、本出願の発明に関連する先行技術文献情報を以下に示す。



【特許文献1】
再表02/074313
【特許文献2】
特開2006-206465
【特許文献3】
特開2004-345988
【特許文献4】
再表03/084545
【特許文献5】
特開H11-199486
【特許文献6】
特開H11-116495
【特許文献7】
特表H08-500091
【特許文献8】
特開H05-201864
【特許文献9】
特表H06-506212
【特許文献10】
特開S48-004619
【特許文献11】
特公S45-026694
【特許文献12】
特開H11-503714
【特許文献13】
特開H10-029941
【特許文献14】
特開2006-273868
【特許文献15】
特開2006-124405
【特許文献16】
特表2005-519920
【特許文献17】
特表2004-500316
【特許文献18】
特開S61-275228
【特許文献19】
再表03/075935
【特許文献20】
特開H11-199513
【特許文献21】
特表2004-520448
【特許文献22】
特表2004-514680
【特許文献23】
特表2003-512340
【特許文献24】
特表2006-501978
【特許文献25】
特表2005-524714
【特許文献26】
特表2005-523337
【特許文献27】
特表2005-516978
【特許文献28】
特表H09-505804
【非特許文献1】
Corbin, F., 3rd, Pathogen inactivation of blood components: current status and introduction of an approach using riboflavin as a photosensitizer. Int J Hematol, 2002. 76 Suppl 2: p.253-7.
【非特許文献2】
Cardo, L.J., et al., Pathogen inactivation of Trypanosoma cruzi in plasma and platelet concentrates using riboflavin and ultraviolet light. Transfus Apher Sci, 2007. 37(2): p.131-7.
【非特許文献3】
Antimicrobial Agents and Chemotherapy, Vol.44, No.1, p.88-96, 2000
【非特許文献4】
山内一也、北潔 著、「眠り病は眠らない」、岩波書店

産業上の利用分野


本発明は、抗トリパノソーマ薬、トリパノソーマ症の治療薬、およびトリパノソーマ原虫の増殖抑制方法を提供する。

特許請求の範囲 【請求項1】
リボフラビンおよび/またはその誘導体を有効成分とする、抗トリパノソーマ薬であって、ここで、該トリパノソーマ薬が、
経口薬であり、かつ、
通常の室内光条件下にあるだけで抗トリパノソーマ効果が発揮できる、
抗トリパノソーマ薬であって、
さらにここで、リボフラビン該誘導体が、
フラビンモノヌクレオチド(FMN)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、酪酸リボフラビン、またはリボフラビンの薬理学的に許容される塩である、
抗トリパノソーマ薬。

【請求項2】
リボフラビンおよび/またはその誘導体を有効成分として含む、トリパノソーマ症治療薬であって、ここで、該トリパノソーマ症治療薬が、
経口薬であり、かつ、
通常の室内光条件下にあるだけで抗トリパノソーマ効果が発揮できる、
抗トリパノソーマ症治療薬であって、
さらにここで、リボフラビン該誘導体が、
フラビンモノヌクレオチド(FMN)、フラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、酪酸リボフラビン、またはリボフラビンの薬理学的に許容される塩である、抗トリパノソーマ症治療薬

【請求項3】
請求項1に記載の抗トリパノソーマ薬または請求項2に記載の治療薬を、トリパノソーマ原虫感染非ヒト動物に経口投与する工程を含む、トリパノソーマ原虫の、増殖抑制方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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26131_01SUM.gif
出願権利状態 登録


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