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抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜形成品の製造方法およびこれによって製造された抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜形成品 新技術説明会

国内特許コード P10A015552
掲載日 2010年7月9日
出願番号 特願2005-171670
公開番号 特開2006-342418
登録番号 特許第5017638号
出願日 平成17年6月10日(2005.6.10)
公開日 平成18年12月21日(2006.12.21)
登録日 平成24年6月22日(2012.6.22)
発明者
  • 兼松 秀行
  • 江崎 尚和
  • 生貝 初
  • 沖 猛雄
出願人
  • 独立行政法人国立高等専門学校機構
発明の名称 抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜形成品の製造方法およびこれによって製造された抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜形成品 新技術説明会
発明の概要

【課題】 安価でありながら優れた抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜を具現すること、および、これを施した抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜形成品を具現すること、さらには、環境負荷が高くない条件で確実かつ容易に抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜形成品の製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明の抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜は、基材の素地上に形成される最外層の薄膜に含まれるSnとCuの含有比率が、100-x[原子%]:x[原子%](但し、xはCuの含有率であって、10≦x≦90である)であり、かつ、前記薄膜に1~10[質量%]のSnO2を有する構成とした。また、本発明の抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜は、前記Cuが、Cu6Sn5およびCu3Snの少なくとも一方を形成している形成率の合計値が10~100%である構成としている。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要

錫めっきなどの薄膜は、食品加工用の各種調理用の金属製器具を被覆するものとして多用されているが、錫めっき自体は細菌に対する明確な抗菌性を有していない。そのため、病院などにおいて発生しやすい高齢者に対する肺炎桿菌の伝染などを防止することができない。

また、食品を加工する場合にあっては、黄色ブドウ球菌、病原性大腸菌O-157などの各種細菌による汚染と、それにより引き起こされる食中毒が重要な問題となる。そのため、錫めっきなどの薄膜に抗菌性を付与することが求められている。

錫めっきに抗菌性を付与するため、従来は例えば、錫めっき上に抗菌剤を塗布するという手段が一般的に用いられている。
また、例えば、特許文献1には、抗菌性のある金属微粉末を錫めっき皮膜へ添加するという発明が開示されている。

しかし、これらの手段によって抗菌性が付与されたとしても、その効果は著しく向上しないという問題があった。
また、抗菌性のある金属微粉末を錫めっき皮膜に添加する場合、その添加工程が加わることによって製品作製のプロセスが複雑になるという問題があった。

一方、例えば、特許文献2に記載されているように、金属製品の表面を被覆する技術の一つに「合金めっき」というものがある。
合金めっきの技術とは、通常、水溶液から同時電析(合金電析)を行うことで合金めっき薄膜を形成するものである。つまり、この合金めっきは、水溶液から異なる種類の構成元素を、基材の素地上に同時に電析させることにより、一度の操作で合金めっき薄膜を形成するものである。

そして、銅、銀、亜鉛、ニッケル、鉛、カドミウム、クロム、パラジウム、ビスマスなどの一部の金属元素は、特定の条件下で複雑な錯体等の化合物を生成したり、金属イオンを生じたりすることによって、黄色ブドウ球菌、大腸菌、肺炎桿菌などの生育環境を不都合な状態に変化させるものがある。

したがって、基材に合金めっきを行う際に、これらの金属元素を一種または二種以上用いることによって、合金めっき自体に抗菌性を具備させることが可能であると思われる。また、このような合金めっきを具現できれば、めっきを電析させた後に特別な抗菌化処理が不要となるだけでなく、製品作製のプロセスを簡便化することもできることから、工業的に非常に有用であると思われる。

【特許文献1】特開平6-16509号公報(請求項3、段落0012~0015、表1)
【特許文献2】特開2005-139474号公報(請求項1~請求項3、段落0015~0029、図1および図2)

産業上の利用分野

本発明は、Sn-Cu合金薄膜と、これを施したSn-Cu合金薄膜形成品、Sn-Cu合金薄膜形成品の製造方法に関する。より詳しくは、抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜と、これを施した抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜形成品と抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜形成品の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
基材の素地上に、層厚1~50μmのCu層を形成するCu層形成工程と、
前記Cu層上に、層厚1~50μmのSn層を形成するSn層形成工程と、
前記Cu層および前記Sn層を形成した前記基材を250~400℃、1~5時間の条件で加熱し、Cuの含有率が10~90[原子%]であり、Cu6Sn5およびCu3Snのうちの少なくとも一方を形成した、SnとCuの合金薄膜を形成する合金薄膜形成工程と、
加熱され、前記合金薄膜が形成された前記基材を400℃/時間~50℃/分間の速度で冷却し、Sn-Cu合金薄膜形成品とする冷却工程と、
を含んでなる抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜形成品の製造方法。
【請求項2】
前記Cu層形成工程および前記Sn層形成工程が、各々、めっき処理、スパッタ処理、または蒸着処理によって、それぞれを単層として積層させることを特徴とする請求項1に記載の抗菌性を有するSn-Cu合金薄膜形成品の製造方法。
産業区分
  • 冶金、熱処理
  • 合金
  • 表面処理
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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