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水から酸素ガスを製造するための触媒材料とその触媒材料を用いた酸素ガスの製造方法、二酸化炭素ガスから酢酸または有機物を合成するための触媒材料とその触媒材料を用いた酢酸または有機物の合成方法、電気エネルギー発生方法、水素ガスセンサー、廃液の再利用方法、R型二酸化マンガンの製造方法

国内特許コード P10A015566
整理番号 2828
掲載日 2010年7月16日
出願番号 特願2008-018340
公開番号 特開2009-106924
登録番号 特許第5317484号
出願日 平成20年1月29日(2008.1.29)
公開日 平成21年5月21日(2009.5.21)
登録日 平成25年7月19日(2013.7.19)
優先権データ
  • 特願2007-031151 (2007.2.9) JP
  • 特願2007-083098 (2007.3.27) JP
  • 特願2007-104588 (2007.4.12) JP
  • 特願2007-264018 (2007.10.10) JP
発明者
  • 古屋仲 秀樹
出願人
  • 国立大学法人京都大学
発明の名称 水から酸素ガスを製造するための触媒材料とその触媒材料を用いた酸素ガスの製造方法、二酸化炭素ガスから酢酸または有機物を合成するための触媒材料とその触媒材料を用いた酢酸または有機物の合成方法、電気エネルギー発生方法、水素ガスセンサー、廃液の再利用方法、R型二酸化マンガンの製造方法
発明の概要

【課題】可視光下および室温下において水を分解して酸素ガスを発生させることができる触媒材料とその触媒材料を用いた酸素ガスの製造方法、および室温下において二酸化炭素ガスを分解して有機物に還元することができる触媒材料とその触媒材料を用いた酢酸や有機物の合成方法等を提供する。
【解決手段】水を酸化分解して酸素ガス、プロトンおよび電子を製造するための触媒材料であって、R型二酸化マンガンを主成分とするナノニードルの凝集体であり、メソポーラス多孔体構造を有することとする。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


植物は太陽光に含まれる波長400~500nmの可視光のエネルギーを利用して、水と二酸化炭素から酸素ガスや有機物などを生産している。植物の光合成反応は多段階の反応からなり、水の酸化分解反応はその出発点に位置する反応である。一方、二酸化炭素の分解と有機物への変換反応は光合成反応の最終段階の反応である。



最新の報告によれば、植物が行う水の酸化分解反応は、葉緑体の膜中に存在するマンガン4つとカルシウム1つによって構成されるクラスターが、太陽光エネルギーを利用して水を酸化分解する触媒として作用していることが明らかにされている(例えば、非特許文献1)。



しかしながら、植物の葉緑体に含まれる前出のクラスターを含む細胞(Photo System II)には、水を酸化分解する触媒効果をもたらすマンガン原子は4つしか含まれていないため、植物が水を酸化分解する反応を利用して、工業的に水から酸化分解によって酸素ガスを大量に人工合成することは将来的にも極めて困難である。これまでに、人工の触媒物質が水を酸化分解した例としては、チタニア触媒や色素増感触媒の例が挙げられる。しかしながら、チタニア触媒が水を酸化分解するためには約3.0~3.2eVのエネルギーをもった紫外光を予め照射してやる必要がある。また、色素増感触媒が水を酸化分解するために必要なエネルギーは約3.0eVとチタニア触媒に比べて低エネルギーであるが、色素増感触媒は化学的に不安定な材料であるため実用化には至っていない。したがって、実際の植物の光合成のようにエネルギーが2.0~2.5eVである可視光を使って水を効率的に酸化分解できる触媒材料は見つかっていない。また、植物が大気中の二酸化炭素を分解して有機物を合成する反応を利用して工業的に大量の二酸化炭素を分解して有機物に変換することも極めて困難である。



以上のように、これまで既存の人工触媒技術で植物が行っているような太陽光エネルギーだけで水を酸化分解し、酸素ガスを効率的に発生させ得た例はないし、二酸化炭素を分解して有機物に変換することができる優れた触媒性能を示す材料と方法はみつかっていないのが実情である。

【非特許文献1】B. Loll他、Nature, 438, 1040 (2005)

産業上の利用分野


この出願の発明は、水から酸素ガスを製造するための、可視光で機能する触媒材料とその触媒材料を用いた酸素ガスの製造方法、二酸化炭素ガスから酢酸または有機物を合成するための触媒材料とその触媒材料を用いて二酸化炭素ガスを分解し酢酸または有機物を合成する方法、電気エネルギー発生方法、水素ガスセンサー、酢酸や糖の合成方法、廃液の再利用方法、R型二酸化マンガンの製造方法等に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
水を酸化分解して酸素ガス、プロトンおよび電子を製造するための触媒材料であって、R型二酸化マンガンを主成分とするナノニードルの凝集体であり、メソポーラス多孔体構造を有することを特徴とする触媒材料。

【請求項2】
メソポーラス多孔体構造の平均細孔直径が3nm~30nmの範囲であって、BET比表面積が40~200m/g、全細孔容積が0.1~0.5cm/gの範囲であることを特徴とする請求項1に記載の触媒材料。

【請求項3】
二酸化マンガンのナノニードルは、直径1nm~50nmの範囲、長さ3nm~500nmの範囲であることを特徴とする請求項1または2に記載の触媒材料。

【請求項4】
二酸化マンガンの凝集体は、その直径が1~100μmの範囲であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の触媒材料。

【請求項5】
水を酸化分解して酸素ガス、プロトンおよび電子を製造するための触媒材料の製造方法であって、2価のマンガン化合物を180~300℃の温度で焼成して0.01~1.0mol/lの濃度の酸で酸処理した後、次いで大気中、90~120℃、2時間~12時間、乾燥処理することを特徴とする触媒材料の製造方法。

【請求項6】
2価のマンガン化合物が、炭酸マンガンであることを特徴とする請求項5に記載の触媒材料の製造方法。

【請求項7】
請求項5の触媒材料の製造方法において、乾燥処理した後、さらに水洗または湯洗することを特徴とする触媒材料の製造方法。

【請求項8】
請求項1から4のいずれかの触媒材料と、この触媒材料を介して接続されてなる一対の電極と、電極間の電位差を検出する電圧検出手段と、を備えた水素ガスセンサーであって、前記触媒材料を水の存在下、この触媒材料に接続されている一方の電極側に導入された水素ガスが前記電極と接触し、これにより発生した水素イオンが水に溶解して酸性水溶液となり、この酸性溶液が前記触媒と接触して分解されて電気エネルギーが発生し、これに伴う両電極間の電位差を前記電圧検出手段で検出することによって、水素ガスを検知することを特徴とする水素ガスセンサー。
産業区分
  • その他無機化学
  • 無機化合物
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008018340thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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