TOP > 国内特許検索 > 三価ランタノイドと三価アクチノイドの分離方法

三価ランタノイドと三価アクチノイドの分離方法

国内特許コード P10A015604
整理番号 13389
掲載日 2010年7月23日
出願番号 特願2009-241686
公開番号 特開2010-133938
登録番号 特許第5515093号
出願日 平成21年10月20日(2009.10.20)
公開日 平成22年6月17日(2010.6.17)
登録日 平成26年4月11日(2014.4.11)
優先権データ
  • 特願2008-277239 (2008.10.28) JP
発明者
  • 有阪 真
  • 渡邉 雅之
出願人
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 三価ランタノイドと三価アクチノイドの分離方法
発明の概要 【課題】溶液中の三価ランタノイドと三価アクチノイドを簡便に分離できる三価ランタノイドと三価アクチノイドの分離方法を提供する。
【解決手段】溶液中の三価ランタノイドと三価アクチノイドをクロマトグラフ法により分離する方法において、炭素系材料を固定相として用い、三価ランタノイドと三価アクチノイドを含む溶液の液性を酸性に調整して前記固定相に接触させることとする。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



原子力発電所により発生する使用済み燃料は、ピューレックス法と呼ばれる溶媒抽出プロセスで再処理され、ウラン(U)やプルトニウム(Pu)を抽出した残液が高レベル放射性廃液として発生する。この高レベル放射性廃液にはさまざまな放射性元素が含まれるため、種々の元素を放射能レベルや寿命、発熱性等の性質によって幾つかの元素グループに分離し、それぞれ合理的な処理処分を講ずることは、廃棄物処分の経済性および効率性の向上、環境負荷の低減、資源の有効利用等の観点から極めて重要である。中でも高レベル放射性廃液中に含まれるアメリシウムやキュリウム等の三価のアクチノイドは長寿命であり毒性が長期間にわたって存在するため、高レベル放射性廃液から分離した後は、核変換処理等を行い、無毒化もしくは低毒性化を図る安全かつ確実な処分法が探求されている。





ところで高レベル放射性廃液中には、中性子吸収断面積の大きい三価のランタノイドが核分裂生成物等として多量に含まれている。このものは三価のアクチノイドとイオン半径や原子価が同じであり、化学処理や分離操作において類似の挙動を示すため、三価ランタノイドから三価アクチノイドを分離することは容易ではない。これまで三価ランタノイドと三価アクチノイドを分離する方法としては、代表的には下記のように(A)溶媒抽出法と、(B)クロマトグラフ法による方法が知られている。

(A)溶媒抽出法

a)CYANEX301による方法

ジ(2,4,4-トリメチルフェニル)ジチオリン酸(CYANEX301、カナダCYTEC社)を用いることにより、アメリシウムとユウロピウムを分離するものである(例えば特許文献1参照)。この方法は、CYANEX301を99%以上にまで精製する必要があり、またCYANEX301は酸性溶液に対して化学的安定性が低いという問題がある。したがって定常的に分離を行う場合にはCYANEX301の特性維持を行う必要があり、簡便な方法とはいえない。





b)BTPによる方法

ビストリアジニルピリジン(BTP)の誘導体(正式名:2,6-ジ(5,6-アルキル-1,2,4-トリアジン-3-イル)ピリジン)を用いてアメリシウムとユウロピウムを分離するものである。この化合物は、化学安定性が非常に低く、長時間の使用に耐えないという問題がある。加えて、有機溶媒への溶解度が低いため、極性の高い有機溶媒や界面活性剤を組み合わせて用いる必要があり、簡便な方法とはいえない。





c)BTBPによる方法

ビストリアジニルビピリジン(BTBP)の誘導体(正式名:6,6’-ビス(5,6-ジアルキル-1,2,4-トリアジン-3-イル)ビピリジン)を用いてアメリシウムとユウロピウムを分離するものである。この化合物は、化学安定性には問題がないものの、有機溶媒への溶解度が低いため、極性の高い有機溶媒や界面活性剤を組み合わせて用いる必要があり、簡便な方法とはいえない。

(B)クロマトグラフ法

球状シリカゲルをポリスチレン-ジビニルベンゼンでポリマーをコーティングし、これに、上記BTPを含浸させ、クロマト樹脂として用いることで、アメリシウムとユウロピウムを分離するものである。この方法は、BTPの化学的脆弱性に加え、BTPがクロマト樹脂から溶出してしまうため、溶離対象水溶液にあらかじめBTPを溶解させておく必要があり、簡便な方法とはいえない。

産業上の利用分野



本発明は、三価ランタノイドと三価アクチノイドの分離方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
溶液中の三価ランタノイドと三価アクチノイドをクロマトグラフ法により分離する方法において、炭素系材料を固定相として用い、三価ランタノイドと三価アクチノイドを含む溶液の液性を酸性に調整して前記固定相に接触させることを特徴とする三価ランタノイドと三価アクチノイドの分離方法。

【請求項2】
炭素系材料が、活性炭、炭素粉末またはカーボンナノチューブであることを特徴とする請求項1に記載の三価ランタノイドと三価アクチノイドの分離方法。

【請求項3】
三価ランタノイドと三価アクチノイドを含む溶液をpH1~4の範囲の液性に調整することを特徴とする請求項1または2に記載の三価ランタノイドと三価アクチノイドの分離方法。

【請求項4】
塩類を含む溶液中の三価ランタノイドと三価アクチノイドを分離することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の三価ランタノイドと三価アクチノイドの分離方法。

【請求項5】
三価ランタノイドと三価アクチノイドを含む溶液が、硝酸酸性溶液、塩酸酸性溶液または硫酸酸性溶液であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の三価ランタノイドと三価アクチノイドの分離方法。

【請求項6】
三価ランタノイドと三価アクチノイドを含む溶液が、高レベル放射性廃液であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の三価ランタノイドと三価アクチノイドの分離方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

26230_01SUM.gif
出願権利状態 登録
ライセンスをご希望の方、特許の内容に興味を持たれた方は、下記問合せ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close