TOP > 国内特許検索 > DNAの自己組織化によるDNAナノケージ及びその製造方法、並びにそれを用いたDNAナノチューブ、分子キャリアー

DNAの自己組織化によるDNAナノケージ及びその製造方法、並びにそれを用いたDNAナノチューブ、分子キャリアー

国内特許コード P10A015639
整理番号 QP01044
掲載日 2010年8月31日
出願番号 特願2002-061504
公開番号 特開2003-259869
登録番号 特許第4061401号
出願日 平成14年3月7日(2002.3.7)
公開日 平成15年9月16日(2003.9.16)
登録日 平成20年1月11日(2008.1.11)
発明者
  • 松浦 和則
  • 君塚 信夫
  • 山下 太郎
出願人
  • 国立大学法人九州大学
発明の名称 DNAの自己組織化によるDNAナノケージ及びその製造方法、並びにそれを用いたDNAナノチューブ、分子キャリアー
発明の概要 【課題】 わずか三種類のオリゴヌクレオチドを混合するだけで殆どエネルギーを要さずに作成できるDNAからなるナノケージを提供すること、及び一段階の操作で簡便に且つ経済的にDNAナノケージを構築できるDNAナノケージの製造方法を提供すること、並びにDNAナノケージを一次元方向に連結し融合したDNAナノチューブ、内部空間に可逆的に金属微粒子や蛋白質等のナノ粒子を複数包接することができる分子キャリアーを提供する。【解決手段】 配列設計された三種のオリゴヌクレオチドからなり三方向に枝分かれした二重鎖DNAを自己組織化して形成されるDNAナノケージ。
従来技術、競合技術の概要
近年、ナノテクノロジー分野において、DNAの自己組織性を利用したモレキュラーマシーン(molecular machine)の開発が活発に行われている。
DNAは情報がヌクレオチドの一次配列にその塩基単位アデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)及びチミン(T)によってコードされている。DNAの一本鎖はハイブリダイゼーションによってそれらの相補鎖を認識し結合して二本鎖核酸二重らせん構造を形成するというユニークな性質を持っている。これはAがTを認識し、GがCを認識するという核酸固有の塩基対形成性によって起こり得る。与えられた配列は正確且つ相補的な配列にのみハイブリダイズするので、原子・分子レベルで高い塩基配列特異性を有する。このように、DNAはその機能性だけでなく、構造形態も非常に興味深く、「ヒトゲノム計画」等の生命情報化学において研究が進められてきた。
N. C. Seemanらは、10種類のオリゴヌクレオチドを用いて、5段階からなる組織化・連結・精製・再構築・連結反応により、DNAからなる立方体(DNA cube)を合成した(J. Chen, N. C .Seeman, Nature, 350, 631-633(1991)、N. C. Seeman, Acc. Chem. Res., 30, 357-363(1997))。
しかしながら、SeemanらによるDNA cubeの合成方法は、複雑かつ煩雑な操作を必要とし、高コストを招来するという問題点がある。また、DNA cubeの一辺が約10nm程度の立方体であるため、内部に蛋白質等のナノ粒子を内包し難く、その輸送担体として利用することが困難であるという問題点がある。
【0003】
一方、このような輸送担体として用いられる分子キャリアー、特に標的性があり温度やDNA分子認識に応答して薬物を徐放するドラッグデリバリーシステム等のドラッグギャリアーとしては、主に脂質分子からなるリポソーム(liposome)が広く用いられてきた。
しかしながら、リポソームを調製する際には、超音波照射等のエネルギーの摂動が必要であるという問題点がある。
【0004】
本発明者は、オリゴヌクレオチドとガラクトースからなるコンジュゲートを半分ずらした相補鎖と二重鎖形成させることにより、自己組織的に一次元DNA集合体に沿った糖クラスターを構築する技術を確立した(特開2001-247596号公報、K. Matsuura, M. Hibino, Y. Yamada and K. Kobayashi, J. Am. Chem. Soc., 123, 357-358 (2001))。
このように、塩基対形成による分子認識性と、ハイブリダイゼーションによる自己組織性というDNA分子に固有の特性を利用し、自己組織的に一段階で、しかも殆どエネルギーを要さずに構築できるとともに、その内部空間にナノ粒子を内包できるDNAナノケージの開発が切望されている。
産業上の利用分野
本発明は、配列設計された三方向枝分かれ二重鎖DNAの自己組織化による新規な分子集合体であるDNAナノケージ及びその製造方法、並びにそれを用いたDNAナノチューブ、分子キャリアーに関する。
特許請求の範囲 【請求項1】 三種のオリゴヌクレオチドからなり、各オリゴヌクレチドのそれぞれの5’末端に他の2種のオリゴヌクレチドとハイブリダイズして、二重鎖を形成するよう配列設計された領域と3’末端に自己相補一本鎖領域を有する10量体~100量体の長さの三種のオリゴヌクレチドを、ハイブリダイズすることにより形成される、各末端に自己相補一本鎖領域を有する三方向に枝分かれした二重鎖DNAを、自己組織化して形成されることを特徴とするDNAナノケージ。
【請求項2】 該ナノケージが球状に形成されることを特徴とする請求項1に記載のDNAナノケージ。
【請求項3】 各オリゴヌクレチドのそれぞれの5’末端に他の2種のオリゴヌクレチドとハイブリダイズして、二重鎖を形成するよう配列設計された領域と、3’末端に自己相補一本鎖領域を有する三種のオリゴヌクレチドをハイブリダイゼーションにより2次元的に集合させ、各末端に自己相補一本鎖を有する三方向に枝分かれした二重鎖DNAを形成する工程と、得られた三方向に枝分かれした二重鎖DNAを3次元的に自己相補末端を全て消費するように自己組織化する工程と、を有することを特徴とするDNAナノケージの製造方法。
【請求項4】 三種のオリゴヌクレオチドを0~10℃で混合しハイブリダイズすることを特徴とする請求項3に記載のDNAナノケージの製造方法。
【請求項5】 請求項1又は2に記載のDNAナノケージを一次元方向に連結し融合したことを特徴とするDNAナノチューブ。
【請求項6】 請求項1又は2に記載のDNAナノケージに金属微粒子や蛋白質を包接したことを特徴とする分子キャリアー。
産業区分
  • 微生物工業
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
上記の特許・技術に関心のある方は、下記問合せ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close