TOP > 国内特許検索 > 硫化物の悪臭を高感度で検知するセンサ

硫化物の悪臭を高感度で検知するセンサ

国内特許コード P10A015660
整理番号 QP060022
掲載日 2010年8月31日
出願番号 特願2006-207839
公開番号 特開2008-032607
登録番号 特許第4478773号
出願日 平成18年7月31日(2006.7.31)
公開日 平成20年2月14日(2008.2.14)
登録日 平成22年3月26日(2010.3.26)
発明者
  • 林 健司
  • 都甲 潔
出願人
  • 国立大学法人九州大学
発明の名称 硫化物の悪臭を高感度で検知するセンサ
発明の概要

【課題】気体中に存在する硫化物をヒトの嗅覚による検出感度を上回るレベルで検知することのできる超高感度な硫化物測定方法、及びその方法を用いた硫化物測定装置の開発を目的とする。
【解決手段】硫化物が有する金属への高吸着性を利用して、測定気体を金属フィルタによって前処理した硫化物除去済気体と、未処理の硫化物除去未了気体について、金属体表面に吸着した気体中の分子の吸着度合をそれぞれ表面分極制御法などによって測定し、その差分から測定気体中に存在する硫化物を測定する。
【選択図】図4

従来技術、競合技術の概要


ヒトの嗅覚で不快な匂いとして認識される悪臭物質には、様々な物質が知られている。家庭内などの生活環境下の代表的な悪臭物質としては、例えば、アンモニア、硫化物、有機酸、アルデヒド類などが挙げられる。これらの多くは、悪臭防止法において特定悪臭物質としても指定されている。



硫化物とは、硫黄(S)及び硫黄よりも陽性側の元素が結合した化合物の総称である。例えば、メチルメルカプタン、硫化メチル、硫化水素などが該当する。硫化物は、口臭の原因物質(メチルメルカプタン)として、あるいは食品などの腐敗臭若しくは糞や屁の臭気成分の一つ(硫化水素)などとして知られる最も身近な悪臭物質である。また、一部の硫化物は悪臭の原因物質であるだけでなく、高濃度ではヒトに対して有害な物質でもある。例えば、硫化水素は、ヒトにおいて50ppm(Parts Per Million=100万分の1)以上の濃度で粘膜に対して刺激性を示し、1000ppm以上の濃度では致死性を示す。



上記の理由により、環境中の硫化物の濃度を知ることは、快適で安全な生活環境や労働環境を確保し、それを維持していく上で重要であると考えられる。それゆえ、従来から様々な硫化物測定装置が市販されている他、特許文献1から3に代表される硫化物や硫黄を検出する方法並びに装置若しくはセンサの発明が開示されている。

【特許文献1】特開平7-43358

【特許文献2】特開2000-325790

【特許文献3】特開2006-23256

【特許文献4】特開2001-255296

【非特許文献1】石黒辰吉 監修(1997)最新防脱臭技術集成,エヌ・ティー・エス.

【非特許文献2】J.Christopher Love,L.A.Estroff,J.K.Kriebel,R.G.Nuzzo,G.M.Whitesides(2005) Self-Assembled Monolayers of Thiolates on Metals as a Form of Nanotechnology, Chemical Review,105:1103-1169.

【非特許文献3】永田和宏,半田宏編(1998)生体物質相互作用のリアルタイム解析実験法,シュプリンガー・フェアラーク東京.

【非特許文献4】森泉豊榮,中本高道,(1997)センサ工学,昭晃堂.

産業上の利用分野


本発明は、気体中に含まれる硫化物を高感度に検知することのできる硫化物測定方法とその測定装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
測定気体中の硫化物を金属フィルタによって除去し、硫化物除去済気体とする硫化物除去工程と、
硫化物除去済気体を金属体表面に接触させ、表面分極制御法によって硫化物除去済気体中の分子の金属体表面に対する吸着度合を測定するバックグラウンド測定工程と、
前記測定気体中の硫化物を除去しない硫化物除去未了気体を金属体表面に接触させ、表面分極制御法によって硫化物除去未了気体中の分子の金属体表面に対する吸着度合を測定する全気体測定工程と、
全気体測定工程によって測定された硫化物除去未了気体中の分子の吸着度合と、バックグラウンド測定工程によって測定された硫化物除去済気体中の分子の吸着度合と、の差分から前記測定気体中に含まれる硫化物を定量する硫化物定量工程と、
からなる硫化物測定方法。

【請求項2】
前記表面分極制御法に代えて表面プラズモン共鳴測定法を用いた請求項1に記載の硫化物測定方法。

【請求項3】
前記表面分極制御法に代えて水晶振動子マイクロバランス法を用いた請求項1に記載の硫化物測定方法。

【請求項4】
気中に含まれる硫化物を測定する装置であって、
測定気体を後記測定部に導入するための導入管と、
導入管に配置され測定気体中の硫化物を除去するための挿抜可能な金属フィルタ部と、
導入管から導入される気体を金属体表面に接触させ、気体中の分子の金属体表面への吸着度合を測定する測定部と、
金属フィルタ部を介して導入された気体の前記測定結果と、金属フィルタ部を介さないで導入された気体の前記測定結果と、の差分から測定気体中に含まれる硫化物を定量する計算部と、
を有する硫化物測定装置。

【請求項5】
前記測定部は、
気体中の分子の金属体表面への吸着度合を表面分極制御法によって検出する表面分極制御手段を有する請求項4に記載の硫化物測定装置。

【請求項6】
前記測定部は、
気体中の分子の金属体表面への吸着度合を表面プラズモン共鳴測定法によって検出するSPR測定手段を有する請求項4に記載の硫化物測定装置。

【請求項7】
前記測定部は、
気体中の分子の金属体表面への吸着度合を水晶振動子マイクロバランス測定法によって検出するQCM測定手段を有する請求項4に記載の硫化物測定装置。

【請求項8】
気中に含まれる硫化物を測定する装置であって、
測定気体を後記第一測定部に導入するための第一導入管と、
第一導入管に配置され測定気体中の硫化物を除去するための金属フィルタ部と、
第一導入管から導入される気体を金属体表面に接触させ、気体分子の金属体表面への吸着度合を測定する第一測定部と、
前記測定気体を後記第二測定部に導入するための第二導入管と、
第二導入管から導入される気体をそのまま金属体表面に接触させ、気体中の分子の金属体表面への吸着度合を測定する第二測定部と、
第一測定部の前記測定結果と、第二測定部の前記測定結果と、の差分から測定気体中に含まれる硫化物を定量する共通計算部と、
を有する硫化物測定装置。

【請求項9】
前記第一測定部及び第二測定部は、
気体中の分子の金属体表面への吸着度合を表面分極制御法によって検出する表面分極制御手段を有する請求項8に記載の硫化物測定装置。

【請求項10】
前記第一測定部及び第二測定部は、
金属体表面に吸着された硫化物を表面プラズモン共鳴測定法によって検出するSPR測定手段を有する請求項8に記載の硫化物測定装置。

【請求項11】
前記第一測定部及び第二測定部は、
金属体表面に吸着された硫化物を水晶振動子マイクロバランス測定法によって検出するQCM測定手段を有する請求項8に記載の硫化物測定装置。
産業区分
  • 試験、検査
  • 測定
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2006207839thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
上記の特許・技術に関心のある方は、下記問合せ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close