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ブロモ化ポルフィセン誘導体及びそれを含有する光線力学治療剤

国内特許コード P10A015670
整理番号 QP070055
掲載日 2010年8月31日
出願番号 特願2007-216934
公開番号 特開2009-051737
登録番号 特許第5190865号
出願日 平成19年8月23日(2007.8.23)
公開日 平成21年3月12日(2009.3.12)
登録日 平成25年2月8日(2013.2.8)
発明者
  • 久枝 良雄
  • 嶌越 恒
  • 馬場 達志
  • 井関 勇介
出願人
  • 国立大学法人九州大学
発明の名称 ブロモ化ポルフィセン誘導体及びそれを含有する光線力学治療剤
発明の概要

【課題】可視部の光吸収が大きく安定で高い量子収率で一重項酸素を生成し、光線力学的治療剤、有害有機物質分解・除去剤、及び有機合成触媒としての光増感物質の提供。
【解決手段】ブロモ化ポルフィセン誘導体。

【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


一重項酸素は、種々の不飽和結合を有する分子や電子に富んだ分子を攻撃する活性種であり、精密化学合成、ポリマーサイエンス、光線力学的療法(以下、PDTという)、汚水や汚泥の処理等、それを利用する種々の応用分野がある。そのため、一重項酸素の発生やそれとの反応に人々の注目が集められている。
一重項酸素を発生する通常の手段は、光増感物質を用いる方法であり、光増感物質が特定の波長の光を吸収し、その結果として形成された励起状態が、基底状態の三重項酸素へのエネルギー移動を誘発することにより、一重項酸素が発生する。



PDTとは、ヒトや動物の疾病組織を処置する方法であって、光を照射することにより一重項酸素等の活性酸素種を発生する光増感物質を含有する光力学治療剤を、例えば静脈注射等で患者に投与した後、疾病組織に局所的に光を照射し、発生した活性酸素種により該疾病組織のみを破壊する、癌及び他の疾患を治療する方法である。



光増感物質として色素を含めると膨大な種類の物質が存在するが、PDTに使用される物質は、腫瘍などの特定組織に選択的親和性を有し、毒性が少なく、発癌性のないことが必要で、現在日本の厚生労働省の認可を受けているものとして、ポルフィリン及びクロリン(ポルフィリン環の1ヵ所が二重結合でないもの)等がある。また、このような光増感剤として、種々の置換基を有するポルフィリン誘導体及びそれらの金属錯体が、また、ポルフィリンの異性体であるポルフィセンがあり、それらがPDTに用いられることが提案されている(特許文献1)。



また、光増感物質に光を照射して発生する一重項酸素により、汚水中の有害有機物を分解・除去して環境を浄化する方法も提案されている(特許文献2)。ここでは、高分子粒子に担持された大環状金属錯体化合物である金属フタロシアニン化合物又は金属ポルフィリン化合物が、光増感物質として用いられている。



このように、一重項酸素を活性種として種々の分野に応用するためには、光増感物質として、安定で、高い量子収率で一重項酸素を発生し、加えて可視部の光吸収が大きい化合物が望まれる。中でも高い量子収率で一重項酸素を発生することが重要であり、2,7,12,17-テトラ(n-プロピル)ポルフィセンの一重項酸素の量子収率が、36%であることが知られている(非特許文献1)。




【特許文献1】特公表2002-523509号公報

【特許文献2】特開2003-225569号公報

【非特許文献1】E. Vogel. et al., J. Photochem. Photobiol., B:Biology, 3, 193-207 (1989)

産業上の利用分野


本発明は、光により、高い量子収率で一重項酸素を発生するブロモ化ポルフィセン誘導体、該誘導体を含有する、光線力学療法(PDT)に用いられる光線力学治療剤、環境浄化のための、有害有機物分解・除去剤、及び有機合成触媒に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
光を照射することにより、高い量子収率で一重項酸素を生成する下記式(1)(化1)のブロモ化ポルフィセン誘導体。
【化学式1】


(X、Xいずれも臭素原子でありMは2個の水素原子又はパラジウム原子であり、nPrは、n-プロピル基を表す)

【請求項2】
請求項1のブロモ化ポルフィセン誘導体を含有する光線力学的治療剤。

【請求項3】
下記式(1)のブロモ化ポルフィセン誘導体を含有する環境浄化のための、有害有機物分解・除去剤。
【化学式2】


(X、Xは水素原子又は臭素原子であり、XとXは同時に水素原子ではなく、Mは2個の水素原子又はパラジウム原子であり、nPrは、n-プロピル基を表す)

【請求項4】
下記式(1)のブロモ化ポルフィセン誘導体を含有する物質変換のための、有機合成触媒。
【化学式3】


(X、Xは水素原子又は臭素原子であり、XとXは同時に水素原子ではなく、Mは2個の水素原子又はパラジウム原子であり、nPrは、n-プロピル基を表す)
産業区分
  • 有機化合物
  • 処理操作
  • その他無機化学
  • 薬品
  • 廃棄物処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007216934thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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