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プラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法

国内特許コード P10A015676
整理番号 QP070104
掲載日 2010年8月31日
出願番号 特願2007-239742
公開番号 特開2008-101271
登録番号 特許第5030101号
出願日 平成19年9月14日(2007.9.14)
公開日 平成20年5月1日(2008.5.1)
登録日 平成24年7月6日(2012.7.6)
優先権データ
  • 特願2006-253385 (2006.9.19) JP
発明者
  • 堤井 君元
  • 池田 知弘
出願人
  • 国立大学法人九州大学
発明の名称 プラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法
発明の概要 【課題】 原料ガスとしてアセチレンを用いてナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜を短時間で確実に形成することを可能にするプラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法を提供する。
【解決手段】 前処理において、シリコン単結晶基板13の表面を炭化処理して炭化処理層を形成する。その後炭化処理層の表面にダイヤモンド粒子を用いてスクラッチ処理を行う。スクラッチ処理をした炭化処理層の表面に、原料ガスとしてアセチレンを用いて、プラズマCVD装置1によりナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜を形成する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要 近年、プラズマを用いた化学的気相蒸着(CVD)法によるダイヤモンド薄膜の低圧合成技術の発見により、ダイヤモンドをシリコンと同様にエレクトロニクス分野に利用する研究が活発になされてきた。ダイヤモンドは単一の物質としては、最も優れた電気的特性を有しており、電子分野への応用研究はいずれもシリコンのように完全性を高めた単結晶、あるいは大粒径多結晶の利用が前提となっている。通常プラズマCVD法によって得られるダイヤモンドはマイクロメートル粒径の大きさであるが、プラズマの条件を制御することによってナノメートル粒径のダイヤモンドが得られる。これらナノダイヤモンドは、表面が平滑で摩擦係数が小さい、電界放出のしきい電圧が低い、光透過性が良いなどの利点がある。

ナノダイヤモンド薄膜の作製方法は、大別して二通りある。第一に、水素―メタンプラズマ中において、基板に数百ボルトの負バイアス電圧を加える方法である。第二に、メタンに高濃度(90%超)のアルゴンなどの希ガスを添加する方法である。前者は基板バイアスによって誘起されるイオン衝撃によって、ダイヤモンドの結晶性低下が予想されるのに対し、後者はイオン衝撃を必要としないため、比較的高い結晶性が期待される。なお上記堆積手法によって得られるナノダイヤモンド薄膜は、いずれもナノダイヤモンド粒子がアモルファスカーボンマトリックス中に分散した複合膜である。

このような複合膜を形成する前には、シリコン基板の表面の核ぬれ性を高める(核生成サイトを導入する)ために、通常シリコン基板の表面を前処理する。この前処理には、従来、大別して二通りある。第1の前処理法は、例えば特許文献1(特開平7-89793号公報)に示されるように、シリコン基板の表面を炭化処理する方法である。また第2の前処理法は、特許文献2(特開2005-41718号公報)に示されるように、シリコン基板の表面をダイヤモンド粒子を用いてスクラッチ処理する方法である。
【特許文献1】特開平7-89793号公報(請求項1及び2)
【特許文献2】特開2005-41718号公報([0029]欄)

産業上の利用分野 本発明は、プラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
プラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法であって、
シリコン単結晶基板の表面を炭化処理して、前記シリコン単結晶基板の表面に炭化珪素層と該炭化珪素層の上に形成されたアモルファスカーボン層とからなる炭化処理層を形成し、
その後前記炭化処理層の表面にダイヤモンド粒子を用いて前記アモルファスカーボン層の大部分を除去して、しかも前記炭化珪素層をスクラッチ処理し、前記スクラッチ処理により形成された溝の内部に前記ダイヤモンド粒子が残留した表面状態を形成し、
前記スクラッチ処理を施した前記炭化処理層の表面に、原料ガスとしてアセチレンを用いて、プラズマCVD法によりナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜を形成することを特徴とするプラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法。

【請求項2】
プラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法であって、
炭化処理が可能な基板の前記表面を炭化処理して、前記基板の表面に炭化層と該炭化層の上に形成されたアモルファスカーボン層とからなる炭化処理層を形成し、
その後前記炭化処理層の表面にダイヤモンド粒子を用いて前記アモルファスカーボン層の大部分を除去して、しかも前記炭化層をスクラッチ処理し、前記スクラッチ処理により形成された溝の内部に前記ダイヤモンド粒子が残留した表面状態を形成し、
前記スクラッチ処理を施した前記炭化処理層の表面に、原料ガスとしてアセチレンを用いて、プラズマCVD法によりナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜を形成することを特徴とするプラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法。

【請求項3】
前記炭化処理を,メタンプラズマを用いて実施することを特徴とする請求項1または2に記載のプラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法。

【請求項4】
前記炭化処理を、メタンプラズマを用いて実施し、
前記メタンプラズマを用いた前記炭化処理では、メタンガス雰囲気中においてメタンプラズマを発生し、前記メタンプラズマの高周波放電により前記シリコン単結晶基板の前記表面に10オングストローム~300オングストロームの前記炭化珪素層と該炭化珪素層の上に前記アモルファスカーボン層を形成することを特徴とする請求項に記載のプラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法。

【請求項5】
前記アモルファスカーボン層は、1μm~10μmの厚みを有している請求項に記載のプラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法。

【請求項6】
前記スクラッチ処理では、前記アモルファスカーボン層の表面にダイヤモンド粒子懸濁液を塗布し、前記ダイヤモンド懸濁液に超音波振動を加えることにより、前記ダイヤモンド粒子によって前記アモルファスカーボン層の大部分を除去して、しかも前記炭化珪素層をスクラッチ処理することを特徴とする請求項に記載のプラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法。

【請求項7】
前記スクラッチ処理では、前記アモルファスカーボン層の表面にダイヤモンド粒子懸濁液を塗布し、前記ダイヤモンド懸濁液に超音波振動を加えることにより、前記ダイヤモンド粒子によって前記アモルファスカーボン層の大部分を除去して、しかも前記炭化層をスクラッチ処理することを特徴とする請求項2に記載のプラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法。

【請求項8】
前記プラズマCVD法が、アセチレンに濃度が70%以上になるようにアルゴンを添加した原料ガスを用いたマイクロ波プラズマCVD法である請求項1または2に記載のプラズマCVD法を用いたナノダイヤモンド/アモルファスカーボン複合膜の形成方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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