TOP > 国内特許検索 > 音声強調処理装置

音声強調処理装置 新技術説明会

国内特許コード P10A015680
整理番号 QP070101
掲載日 2010年8月31日
出願番号 特願2007-265290
公開番号 特開2008-186010
登録番号 特許第5046233号
出願日 平成19年10月11日(2007.10.11)
公開日 平成20年8月14日(2008.8.14)
登録日 平成24年7月27日(2012.7.27)
優先権データ
  • 特願2007-000582 (2007.1.5) JP
発明者
  • 中島 祥好
  • 上田 和夫
  • 白石 君男
出願人
  • 国立大学法人九州大学
発明の名称 音声強調処理装置 新技術説明会
発明の概要

【課題】公共放送装置、拡声装置、補聴器、電話機などで、明瞭で自然な音声を提供する。
【解決手段】入力信号の所定の周波数成分をそのまま通過させる第1の帯域フィルタと、下限周波数が前記第1の帯域フィルタの上限周波数以上の周波数値に設定され、前記入力信号を通過させる第2の帯域フィルタと、第2の帯域フィルタの出力信号のパワーエンベロープ信号を抽出するパワーエンベロープ抽出部と、調波性抽出フィルタの出力信号の符号を抽出する符号抽出部と、入力帯域内パワー算出部と前記調波性符号算出部の出力信号を乗算する帯域内信号乗算部と、入力信号の周波数成分が圧縮される周波数帯域を通過周波数帯域とする圧縮帯域フィルタから構成され、入力音声の高周波数成分を低周波数域に圧縮する。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


人間の聴覚は、加齢とともに高周波数域の聴力から徐々に低下していくことが知られている。これは内耳の機能低下に起因する難聴であり、一般に感音性難聴と呼ばれ、その中でも特に加齢によるものは老人性難聴と呼ばれる。老人性難聴では、加齢とともに聴力が低下し始める周波数が下がっていくことが統計的にも証明されている。



また、老人性難聴ではない感音性難聴においても、その多くで高周波数帯域の聴力低下が認められる。高齢者、難聴者など、聞こえに悩む人々の大部分は高周波数帯域の聴力低下に悩んでいると言っても過言ではない。



一方、人間の音声の子音部分には高周波数成分が多く含まれるので、高周波数域の聴力が低下すると、子音部の聞き取り及び弁別能力が低下し、音声の内容の正確な理解が困難になり、ひいては音声コミュニケーションに多大なる障害をもたらす。



現在市販されている補聴器の多くは、入力音の高周波数成分のみを増幅する機能(高域強調)を有しているが、感音性難聴の場合は単なる聴力低下に留まらず、高周波数域の周波数分解能の低下やリクルートメント現象(低いレベルの音は聞こえないが、高いレベルの音は一般人と同じようにうるさく感じる現象)などを示す場合が多く、単なる高域強調では満足な補聴効果が得られない場合が多い。



近年のディジタル補聴器の多くには、リクルートメント現象を補償するためにノンリニア増幅と呼ばれる機能が搭載されている。これは、低レベルの入力音は増幅し、高レベル音は増幅しない機能であり、補聴器の音の快適性という観点では多くの高齢者、難聴者に支持されている機能である。



特許文献1には、高周波数域の聴力が低下した難聴者のために、音声を周波数スペクトル包絡、音源周波数および音源振幅に関する特徴パラメータに変換する手段と、この特徴パラメータを数値変換した後、パーコール合成する手段を備え、周波数スペクトル包絡が低周波数帯域に圧縮された音声を合成出力することを特徴とする補聴器に関する記載がある。



また、高周波数域の聴力が低下していても、見た目の格好悪さや経済的な問題などで、このような補聴器を使用していない高齢者、難聴者が数多く存在する。これら補聴器を使用していない高齢者や難聴者にとって、駅構内など多くの騒音が混在する環境において、アナウンス等の音声を聞き取ることには非常な困難が伴うことは想像に難くない。



一方、電話においては、通信データ量を低減するために伝送周波数帯域を300~3400Hzに制限されている。これは、電話での通話においては、一般ユーザーも高周波数域の情報がカットされた音声を聴取しているということであって、すなわち、一般ユーザーも高周波数域の聴力が低下した難聴者と同様の状態で音声を聴取しているということである。実際に現在の市販の電話機においては、高齢者や難聴者でなくとも、音声の内容の正確な理解が困難になるケースが少なくないという現状がある。

【特許文献1】特開昭57-178499

産業上の利用分野


本発明は、公共放送装置、拡声装置、補聴器、電話機などで、入力音声の高周波数成分を低周波数域に圧縮し、明瞭で自然な音声を提供するための音声強調処理装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
入力信号の周波数成分を圧縮する機能を備えた音声強調処理装置において、この音声強調処理装置は、入力帯域制限部と入力帯域内パワー算出部と調波性符号算出部と帯域内信号乗算部と出力信号制限部と信号加算部から成り、前記入力帯域制限部は、前記入力信号の所定の周波数成分をそのまま通過させる第1の帯域フィルタを有し、入力帯域内パワー算出部は、下限周波数が前記第1の帯域フィルタの上限周波数以上の周波数値に設定され、前記入力信号を通過させる第2の帯域フィルタと、前記第2の帯域フィルタの出力信号のパワーエンベロープ信号を抽出するパワーエンベロープ抽出部から構成され、前記調波性符号算出部は、任意の通過周波数帯域を有し、前記入力信号を通過させる調波性抽出フィルタと、前記調波性抽出フィルタの出力信号の符号を抽出する符号抽出部から構成され、前記帯域内信号乗算部は、前記入力帯域内パワー算出部と前記調波性符号算出部の出力信号を乗算する機能を有し、前記出力信号制限部は、前記入力信号の周波数成分が圧縮される周波数帯域を通過周波数帯域とする圧縮帯域フィルタから構成され、前記信号加算部は、前記入力帯域制限部の出力と前記出力信号制限部の出力を加算する機能を有することを特徴とする音声強調処理装置。

【請求項2】
請求項1に記載の音声強調処理装置において、前記調波性抽出フィルタの通過周波数帯域が、前記第1の帯域フィルタと一致、または含まれることを特徴とする音声強調処理装置。

【請求項3】
請求項1に記載の音声強調処理装置において、前記調波性抽出フィルタの通過周波数帯域が、前記圧縮帯域フィルタと一致、または含まれることを特徴とする音声強調処理装置。

【請求項4】
請求項1、2または3に記載の音声強調処理装置において、前記入力帯域内パワー算出部と前記調波性符号算出部と前記帯域内信号乗算部と前記出力信号制限部をそれぞれ複数有し、各入力帯域内パワー算出部における第2のフィルタの通過帯域が重複せず、かつ、各出力信号制限部における圧縮帯域フィルタの通過帯域が重複しないことを特徴とする音声強調処理装置。

【請求項5】
請求項1、2、3または4に記載の音声強調処理装置において、前記入力帯域内パワー算出部の出力信号を増幅することを特徴とする音声強調処理装置。

【請求項6】
請求項1、2、3、4または5に記載の音声強調処理装置において、前記出力信号制限部の出力信号を増幅することを特徴とする音声強調処理装置。

【請求項7】
入力信号の周波数成分を圧縮する機能を備えた音声強調処理装置において、この音声強調処理装置は、入力帯域制限部と入力帯域内パワー算出部と写像先帯域内パワー算出部とパワー比算出部とパワー比乗算部と信号加算部から成り、前記入力帯域制限部は、前記入力信号の所定の周波数成分をそのまま通過させる第1の帯域フィルタを有し、前記入力帯域内パワー算出部は、下限周波数が前記第1の帯域フィルタの上限周波数以上の周波数値に設定され、前記入力信号を通過させる第2の帯域フィルタと、前記第2の帯域フィルタの出力信号のパワーエンベロープ信号を抽出するパワーエンベロープ抽出部から構成され、前記写像先帯域内パワー算出部は、前記入力信号の周波数成分が圧縮される周波数帯域を通過周波数帯域とし,前記入力信号を通過させる入力信号圧縮帯域フィルタと、前記入力信号圧縮帯域フィルタの出力信号のパワーエンベロープ信号を抽出するパワーエンベロープ抽出部から構成され、前記パワー比算出部は前記入力帯域内パワー算出部と前記写像先帯域内パワー算出部の出力信号の比率を算出する機能を有し、前記パワー比乗算部は、前記入力信号圧縮帯域フィルタの出力信号と前記パワー比算出部の出力信号を乗算する機能を有し、前記信号加算部は、前記入力帯域制限部の出力と前記パワー比乗算部の出力を加算する機能を有することを特徴とする音声強調処理装置。

【請求項8】
請求項7に記載の音声強調処理装置において、前記入力帯域内パワー算出部と前記写像先帯域内パワー算出部と前記パワー比算出部と前記パワー比乗算部をそれぞれ複数有し、各入力帯域内パワー算出部における第2のフィルタの通過帯域が重複せず、かつ、各写像先帯域内パワー算出部における入力信号圧縮帯域フィルタの通過帯域が重複しないことを特徴とする音声強調処理装置。

【請求項9】
請求項7または8に記載の音声強調処理装置において、入力信号圧縮帯域フィルタの出力信号を増幅することを特徴とする音声強調処理装置。

【請求項10】
請求項7、8または9に記載の音声強調処理装置において、前記パワー比乗算部の出力信号を増幅することを特徴とする音声強調処理装置。
産業区分
  • 電子応用機器
  • 治療衛生
  • 電話
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2007265290thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
上記の特許・技術に関心のある方は、下記問合せ先にご相談下さい。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close