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イネの粒長を制御するLk3遺伝子およびその利用 コモンズ 外国出願あり

国内特許コード P10S000436
整理番号 QP040057-JP
掲載日 2010年8月31日
出願番号 特願2007-521205
登録番号 特許第4997508号
出願日 平成18年4月12日(2006.4.12)
登録日 平成24年5月25日(2012.5.25)
国際出願番号 JP2006307745
国際公開番号 WO2006112327
国際出願日 平成18年4月12日(2006.4.12)
国際公開日 平成18年10月26日(2006.10.26)
優先権データ
  • 特願2005-116968 (2005.4.14) JP
発明者
  • 吉村 淳
  • 安井 秀
  • 土井 一行
  • 久保 貴彦
  • 甲斐 典子
出願人
  • 国立大学法人九州大学
発明の名称 イネの粒長を制御するLk3遺伝子およびその利用 コモンズ 外国出願あり
発明の概要

本発明は、植物の種子の粒長を制御する遺伝子およびその利用に関する。大規模分離集団によるlk3座の詳細な連鎖解析により同定したlk3座について、塩基配列解析、遺伝子予測を行い、そして推定したLk3遺伝子について形質転換によりその機能を確認し、本発明を完成した。本発明は、植物の種子の粒長を制御するLk3遺伝子を提供する。本発明はまた、本発明の遺伝子の機能を低下させるように形質転換する工程を含む、植物の形質転換方法を提供する。本発明により、粒長の制御された形質転換植物を得ることができる。そのような植物の好ましい例はイネである。

従来技術、競合技術の概要


イネの収量に関与する要因の一つに種子(子実粒。「もみ」ということもある。)の形(粒形)があり、これは、粒長、粒幅、粒厚によって規定される。この粒形に関する遺伝解析は古くから行われ、これまでrk1座(染色体4)、rk2座(染色体10)、Rk3座(染色体5)、Lkf座座(染色体3)等の粒形に関与する遺伝子が突然変異や品種に内在する変異を利用して見い出されている。近年、DNAマーカーがイネの遺伝解析に利用されるようになって、粒形のような複雑な遺伝に従う形質の遺伝解析(量的形質遺伝子座(QTL)のマッピング)が進展した。



長粒遺伝子座lk3(long kernel 3)はイネ第3染色体上に見いだされた量的形質遺伝子座(Quantitative Trait Locus、QTL)であり、これまでの遺伝学的な研究によって、単一劣性遺伝子座としてRFLPマーカーC1677とR19の間に位置づけられていた (図1)。さらに、同遺伝子座では、インド型イネ品種IR24がもつ対立遺伝子lk3がイネの粒長を長くする作用をもち、あそみのりが有する野生型対立遺伝子Lk3に対して劣性に作用することが明らかになっていた(非特許文献1)。また、あそみのりの遺伝的背景にIR24のlk3対立遺伝子を交雑移入した染色体断片置換系統(AIS22)が得られていた(非特許文献2)。

【非特許文献1】Kubo et al.、Rice Genetics Newsletter 18: 26-28、2001

【非特許文献2】Kubo et al.、Breeding Science 52: 319-325、2002

産業上の利用分野


本発明は、植物の新規遺伝子に関する。より詳細には、植物の種子の粒長を制御する遺伝子およびその利用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】下記の(a)、(b)、(c)、(d)、(e)、(f)または(g)のポリヌクレオチド:
(a)配列番号:1、2、7または8に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド;
(b)配列番号:1、2、7または8に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチドと相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ植物の粒長を制御する機能を有するポリヌクレオチド;
(c)配列番号:1、2、7または8に記載の塩基配列において1若しくは複数の塩基が置換、欠失、挿入、および/または付加された塩基配列からなり、かつ植物の粒長を制御する機能を有するポリヌクレオチド;
(d)配列番号:1、2、7または8に記載の塩基配列と少なくとも95%以上の同一性を有し、かつ植物の粒長を制御する機能を有するポリヌクレオチド;
(e)配列番号:3または9に記載のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド;
(f)配列番号:3または9に記載のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加したアミノ酸配列をコードし、かつ植物の粒長を制御する機能を有するポリヌクレオチド;
(g)配列表の配列番号3または9に記載のアミノ酸配列と少なくとも95%以上の同一性を有するアミノ酸配列をコードし、かつ植物の粒長を制御する機能を有するポリヌクレオチド。
【請求項2】下記の(a')、(b')、(c')、(d')、(e')、(f')または(g')のポリヌクレオチド:
(a')配列番号:4または5に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチド;
(b')配列番号:4または5に記載の塩基配列からなるポリヌクレオチドと相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチドとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ植物の粒長を制御する機能を有するポリヌクレオチド;
(c')配列番号:4または5に記載の塩基配列において1若しくは複数の塩基が置換、欠失、挿入、および/または付加された塩基配列からなり、かつ植物の粒長を制御する機能を有するポリヌクレオチド;
(d')配列番号:4または5に記載の塩基配列と少なくとも95%以上の同一性を有し、かつ植物の粒長を制御する機能を有するポリヌクレオチド;
(e')配列番号:6に記載のアミノ酸配列をコードするポリヌクレオチド;
(f')配列番号:6に記載のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加したアミノ酸配列をコードし、かつ植物の粒長を制御する機能を有するポリヌクレオチド;
(g')配列表の配列番号6に記載のアミノ酸配列と少なくとも95%以上の同一性を有するアミノ酸配列をコードし、かつ植物の粒長を制御する機能を有するポリヌクレオチド。
【請求項3】イネ属植物由来である、請求項1または2に記載のポリヌクレオチド。
【請求項4】請求項1または2に記載のポリヌクレオチドを含むベクター。
【請求項5】請求項4に記載のベクターにより形質転換された、形質転換植物体またはその一部。
【請求項6】イネ属植物である、請求項5に記載の形質転換植物体またはその一部。
【請求項7】請求項1に記載のポリヌクレオチドからなる遺伝子を機能可能に有する植物を、該遺伝子の機能を低下させるように形質転換する工程を含む、植物の形質転換方法。
【請求項8】植物を改変する方法であって:
請求項4に記載のベクターを植物組織に導入し、形質転換体を得る工程;
該形質転換体を再生し、形質転換植物体を得る工程;および
該形質転換植物体を所望の形質について選抜する工程
を含む、前記方法。
【請求項9】所望の形質が、粒長が長くなること(長粒長性)である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】植物が、イネ品種である、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】請求項1に記載のポリヌクレオチドからなる遺伝子を機能可能に有するイネ品種に由来し、該遺伝子の機能を低下させるように形質転換された、長粒長性イネ品種。
【請求項12】請求項9に記載の長粒長性イネ品種の繁殖材料。
【請求項13】請求項10に記載の長粒長性イネ品種を利用することにより得られる、収穫物。
【請求項14】請求項1に記載のポリヌクレオチドを利用することを特徴とする、植物の粒長の制御方法。
【請求項15】請求項1に記載のポリヌクレオチドを利用することが、請求項1に記載のポリヌクレオチドからなる遺伝子を機能可能に有する植物で該遺伝子の機能を低下させることであるか、または請求項1に記載のポリヌクレオチドからなる遺伝子が機能していない植物に請求項1に記載のポリヌクレオチドを機能可能に導入することである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】請求項1または2に記載のポリヌクレオチドの相補体を含み、植物に導入することにより、粒長が長くなる表現型または粒長が短くなる表現型を生じる、ポリヌクレオチド。
【請求項17】下記の(e")、(f")または(g")のタンパク質:
(e")配列番号:3または9に記載のアミノ酸配列を有するタンパク質;
(f")配列番号:3または9に記載のアミノ酸配列において1若しくは複数のアミノ酸が置換、欠失、挿入、および/または付加したアミノ酸配列を有し、かつ植物の粒長を制御する機能を有するタンパク質;
(g")配列表の配列番号3または9に記載のアミノ酸配列と少なくとも95%以上の同一性を有するアミノ酸配列を有し、かつ植物の粒長を制御する機能を有するタンパク質。
産業区分
  • 微生物工業
  • 農林
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 権利存続中
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