TOP > 国内特許検索 > パルス励起原子線とパルス紫外光の生成方法およびその装置

パルス励起原子線とパルス紫外光の生成方法およびその装置

国内特許コード P000000842
掲載日 2001年11月26日
出願番号 特願平10-019922
公開番号 特開平11-211898
登録番号 特許第2939540号
出願日 平成10年1月30日(1998.1.30)
公開日 平成11年8月6日(1999.8.6)
登録日 平成11年6月18日(1999.6.18)
発明者
  • 山内 泰
  • 倉橋 光紀
  • 岸本 直樹
出願人
  • 国立研究開発法人物質・材料研究機構
発明の名称 パルス励起原子線とパルス紫外光の生成方法およびその装置
発明の概要 【課題】 表面科学を対象とする計測や材料の創製等の分野において有用な発明であって、例えば、物質表面や表面内部数層の電子状態を調べるためのプローブとして、または、表面化学反応により、物質表面の汚染物質の除去や表面への積層化合物の創製において好適に使用できるパルス化された励起原子線と紫外光とを高強度で得ることができる方法および装置を提供する。
【解決手段】 先端にガス噴出孔(2a)が穿設されるとともに内部に針状電極(5)が配設された絶縁性ノズル(2)と、絶縁性ノズルのガス噴出孔から所定距離離れた位置に漏斗状で先端に開口部(8a)を備えたスキマー(8)とを具備してなり、真空中でガスを噴出する絶縁性ノズル中の電極とスキマー間でパルス放電を生起させ、パルス励起原子線とパルス紫外孔を同時に生成させる。
従来技術、競合技術の概要



励起原子線を物質表面に照射すると、原子の励起状態から基底状態に遷移する際に放出されるエネルギーをもらって電子が飛び出し、この電子のエネルギーを分析することで、物質の表面状態を分析することができることになる。しかも、励起原子線によって飛び出す電子によって得られる情報は、物質表面最外層の電子状態を示すことから、励起原子線は有力な計測手段等として期待されている。また、紫外光の照射により物質表面から飛び出す電子は、物質表面からある程度の深さまでの物質の平均的な情報を得られることから、例えば、紫外線光電子分光として利用されている。

この出願の発明者等は、既に、電子衝撃型のHe励起原子線源を開発してパルスビームを得るとともに、放電型のHe励起原子線源により高強度の連続ビームが得られることを確認している(第44回応用物理学関係連合講演会講演予稿集(1997)426参照)。He励起原子線を電子衝撃や放電によって生成すると、連続したHe励起原子線と紫外光が同時に生成する。このため、連続ビームを用いて物質表面の状態を計測したりするには、機械式のチョッパーによってビームをパルス化するとともに飛行時間計測法(TOF)を組み合わせて励起原子線と紫外光を区別する必要がある。例えば、Heガスを0.1mm程度のノズルから超音速状態として噴出させ、その直後にスキマーと呼ばれる先端に1mm程度の開口部を持つ漏斗状の構造物で強度の強い中央部分以外を取り除くようにし、ノズルとスキマーとの間に300V程度の電圧を印加する。そして、10mA程度の放電電流によって連続放電を起こし連続した励起原子線と紫外光を同時に生成させることができるが、パルス励起原子線やパルス紫外光を得るためには、機械式チョッパーを組み込むことが必要となっている。このような機械式チョッパーを用いてビームをパルス化する構造は、He励起原子線源自体の構造は簡単なものの、機械式チョッパーを備えることで全体として複雑で大型化することになり、また、He励起原子線源と物質表面までの距離が長くならざるを得ず、物質表面上でのHe励起原子線の強度が弱くなることになる。こういったことから、He励起原子線源が簡単な構造であるとの利点を失うことになる。また、放電電流を上げてHe励起原子線の強度を上げようとするとHe励起原子線源の熱的強度に限界があることから、放電電流には上限がある。He励起原子線源をパルス駆動することができれば好ましいことであるが、放電型は放電開始電圧が維持電圧よりもかなり高いため、パルス駆動が困難となっている。原子励起線プローブによって量子効果を高精度に計測するには、高強度の原子線が不可欠であり、また、励起原子線のみによる効果を精密に計測するには、原子線のパルス化が必要とされているものの、未だ充分に満足のできる、パルス原子励起線やパルス紫外光を得るまでには至っていないのが実情である。

産業上の利用分野



この出願の発明は、パルス化された励起原子線と紫外光とを高速度で生成させる方法及び装置に関するものである。さらに詳しくは、この出願の発明は、表面科学を対象とする計測や材料の創製等の分野における発明であって、例えば、物質表面や表面内部数層の電子状態を調べるためのプローブとして、または、表面化学反応により、物質表面の汚染物質の除去や表面への積層化合物の創製において好適に使用できるパルス化された励起原子線と紫外光とを高強度で生成させる方法及び装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
真空中でガスを噴出する絶縁性ノズル中の電極とスキマー間でパルス放電を生起させ、パルス励起原子線とパルス紫外光を同時に生成させる方法であって、
前記絶縁性ノズル中の電極とスキマー間でのパルス放電を、絶縁性ノズルの中の電極とスキマー間に介在させたトリガ電極へ電圧を印加することで安定化させることを特徴とするパルス励起原子線とパルス紫外光の生成方法。

【請求項2】
真空中でガスを噴出する絶縁性ノズル中の電極とスキマー間でパルス放電を生成させ、パルス励起原子線とパルス紫外光を同時に生成させる方法であって、可変直流電圧の上に重畳されたパルス電圧前記絶縁性ノズル中の電極に印加することを特徴とするパルス励起原子線とパルス紫外光の生成方法。

【請求項3】
ガスがHeであることを特徴とする請求項1または2のパルス励起原子線とパルス紫外光の生成方法。

【請求項4】
先端にガス噴出孔が穿設されるとともに内部に針状電極が配設された絶縁性ノズルと、絶縁性ノズルのガス噴出孔から離れた位置に、漏斗状で先端に開口部を備えたスキマーとを具備し
開口を備えたトリガ電極が、前記絶縁性ノズルのガス噴出孔と前記スキマーの開口部との間の位置に介在されていることを特徴とするパルス励起原子線とパルス紫外光の生成装置。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP1998019922thum.jpg
出願権利状態 登録
特許についてのご質問及びご相談等については、公開特許番号、ご質問内容・ご相談内容等、お名前、会社名、ご連絡先(電話番号、FAX番号、メールアドレス)をご記入の上、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close