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眼電位を用いたマウスカーソル制御システム 新技術説明会

国内特許コード P100000178
整理番号 E-060
掲載日 2009年5月22日
出願番号 特願2009-051580
公開番号 特開2010-205099
登録番号 特許第5483152号
出願日 平成21年3月5日(2009.3.5)
公開日 平成22年9月16日(2010.9.16)
登録日 平成26年2月28日(2014.2.28)
発明者
  • 田村 宏樹
  • 淡野 公一
出願人
  • 国立大学法人 宮崎大学
発明の名称 眼電位を用いたマウスカーソル制御システム 新技術説明会
発明の概要 【課題】眼電位を用いたマウスカーソル制御を実現する。
【解決手段】眼球を挟んで上下に配置される一対の電極より検出される第1の眼電位信号と、眼球を挟んで左右に配置される一対の電極より検出される第2の眼電位信号に対応するディジタル値のそれぞれから電源ノイズ成分を除去する。この後、第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値のそれぞれと各ディジタル値に対応するキャリブレーション値との差分を算出する。次に、算出された各差分と各眼電位信号に対応する変化方向別の閾値との比較結果に基づいて表示画面上における視線の移動方向を識別し、当該識別方向にマウスカーソルを設定量だけ移動制御する。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要



現在、日本には2万1千人を超える筋委縮性側策硬化症の患者がいる。筋委縮性側策硬化症(ALS:Amyotrophic Lateral Screlosis )とは、身体を動かすための神経系が侵され、手足・のど・舌の筋肉や呼吸に必要な筋肉がだんだんやせて力がなくなっていく病気である。しかし、動き以外では知覚神経や自律神経は侵されないので、五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)記憶、知性を司る神経には障害は見られない。すなわち、患者の意志は病状末期でも明確であるため会話や手話を使って家族や友人、愛する人とコミュニケーションがとれない精神的なストレスは計り知れない。





その一方で、ALS患者の特徴として眼球周辺の筋肉が侵されにくいことが挙げられる。そこで、比較的後期まで随意運動が残る眼球運動を用いた視線入力インターフェースの開発が多くの研究者により行われている。





眼球運動を用いた入力方式には、角膜反射法、サーチコイル法、オプティカルレバー法、眼電図法がある。このうち角膜反射法は、眼球運動に伴う角膜上での虚像の移動をビデオカメラで撮影する方法である。しかし、角膜反射法は外部光に弱く、装置も大規模になるという問題点を有している。一方、サーチコイル法とオプティカルレバー法は、高い精度で眼球運動を測定することができる。しかし、特殊なコンタクトレンズを用いる必要があり、患者側の負担が大きい。また、特殊なコンタクトレンズは、長時間の使用や扱いに注意が必要である。





ところで、眼電図法は、眼球運動を電位変動として測定する。このため、眼電図法は、他の手法に比して安価にシステムを構築することができる。また、眼窩周辺に装着する装置の取り付けも容易である。加えて、装着装置の取り付けによる患者に対する負担も少なく済み、長時間の使用にも適している。

産業上の利用分野



本発明は、人の眼球周辺から計測される眼電位を用いて視線方向を識別する視線入力インターフェースに関する。特に、本発明は、眼電位をマウスカーソルの制御に用いるシステムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
眼球を挟んで上下に配置される一対の電極より検出される第1の眼電位信号と、眼球を挟んで左右に配置される一対の電極より検出される第2の眼電位信号とを増幅する増幅回路と、
前記増幅回路で増幅された前記第1及び第2の眼電位信号をそれぞれディジタル値に変換するアナログ/ディジタル変換回路と、
前記アナログ/ディジタル変換回路から入力される前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値のそれぞれから電源ノイズ成分を除去するノイズカット処理部と、
前記ノイズカット処理部から入力される前記各ディジタル値のそれぞれと各ディジタル値に対応するキャリブレーション値との差分を算出し、算出された各差分と各眼電位信号に対応する変化方向別の閾値との比較結果に基づいて表示画面上における視線の移動方向を識別し、当該識別方向にマウスカーソルを設定量だけ移動制御するマウスカーソル制御信号生成部と
を有し、
前記マウスカーソル制御信号生成部は、
前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値が、表示画面上に表示された任意の位置のマウスカーソルを用いたキャリブレーションの実行に基づく入力であるか否かを逐次判定し、キャリブレーションの実行に基づく入力であると判定された場合には、前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値の現在値で前記キャリブレーション値を更新し、キャリブレーションの実行に基づく入力でないと判定された場合には、キャリブレーション値を変更しないものであり、
前記マウスカーソル制御信号生成部は、
キャリブレーションの実行に基づく入力であるか否かの前記判定として、
現在の前記キャリブレーション値と前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値との各差分が第1の判定範囲に含まれるか否か判定する第1の処理と、
前記第1の処理において前記各差分がいずれも前記第1の判定範囲に含まれると判定される場合、前記各差分がマウスカーソルの表示位置に応じて設定される前記第1の判定範囲より制限された第2の判定範囲に含まれるか否か判定する第2の処理と、
前記第2の処理において前記各差分がいずれも前記第2の判定範囲に含まれると判定される場合、前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値の変化量がマウスカーソルの表示位置に応じて設定される第3の判定範囲に含まれるか否か判定する第3の処理と
を一組とする更新判定処理を所定回実行し、
前記更新判定処理の全ての判定条件が前記所定回の全てにおいて満たされた場合、前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値は前記キャリブレーションの実行に基づく入力であると判定する
ことを特徴とするマウスカーソル制御システム。

【請求項2】
前記マウスカーソル制御信号生成部は、
スクロール機能が特定の方向に割り当て当てられている場合において、当該割り当て方向に対する視線移動が識別されたとき、表示画面上のマウスカーソルをスクロール制御する請求項に記載のマウスカーソル制御システム。

【請求項3】
前記マウスカーソル制御信号生成部は、
クリック機能が特定の方向に割り当て当てられている場合において、当該割り当て方向に対する視線移動が識別されたとき、クリック操作をアプリケーションプログラムに出力する請求項に記載のマウスカーソル制御システム。

【請求項4】
前記マウスカーソル制御信号生成部は、
識別方向別に設定される各閾値の大きさを、マウスカーソルの表示位置に応じて随時更新する請求項に記載のマウスカーソル制御システム。

【請求項5】
眼球を挟んで上下に配置される一対の電極より検出される第1の眼電位信号と、眼球を挟んで左右に配置される一対の電極より検出される第2の眼電位信号とを増幅する増幅回路と、
前記増幅回路で増幅された前記第1及び第2の眼電位信号をそれぞれディジタル値に変換するアナログ/ディジタル変換回路と、
前記アナログ/ディジタル変換回路から入力される前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値のそれぞれから電源ノイズ成分を除去するノイズカット処理部と、
前記ノイズカット処理部から入力される前記各ディジタル値のそれぞれと、各ディジタル値に対応するキャリブレーション値との差分に基づいて表示画面上におけるマウスカーソルの表示座標を算出し、当該表示座標に基づいてマウスカーソルの表示座標を制御するマウスカーソル制御信号生成部と
を有し、
前記マウスカーソル制御信号生成部は、
前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値が、表示画面上に表示された任意の位置のマウスカーソルを用いたキャリブレーションの実行に基づく入力であるか否かを逐次判定し、キャリブレーションの実行に基づく入力であると判定された場合には、前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値の現在値で前記キャリブレーション値を更新し、キャリブレーションの実行に基づく入力でないと判定された場合には、キャリブレーション値を変更しないものであり、
前記マウスカーソル制御信号生成部は、
キャリブレーションの実行に基づく入力であるか否かの前記判定として、
現在の前記キャリブレーション値と前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値との各差分が第1の判定範囲に含まれるか否か判定する第1の処理と、
前記第1の処理において前記各差分がいずれも前記第1の判定範囲に含まれると判定される場合、前記各差分がマウスカーソルの表示位置に応じて設定される前記第1の判定範囲より制限された第2の判定範囲に含まれるか否か判定する第2の処理と、
前記第2の処理において前記各差分がいずれも前記第2の判定範囲に含まれると判定される場合、前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値の変化量がマウスカーソルの表示位置に応じて設定される第3の判定範囲に含まれるか否か判定する第3の処理と
を一組とする更新判定処理を所定回実行し、
前記更新判定処理の全ての判定条件が前記所定回の全てにおいて満たされた場合、前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値は前記キャリブレーションの実行に基づく入力であると判定する
ことを特徴とするマウスカーソル制御システム。

【請求項6】
眼球を挟んで上下に配置される一対の電極より検出される第1の眼電位信号と、眼球を挟んで左右に配置される一対の電極より検出される第2の眼電位信号に対応するディジタル値のそれぞれから電源ノイズ成分を除去する処理と、
前記処理後の各ディジタル値のそれぞれと各ディジタル値に対応するキャリブレーション値との差分を算出する処理と、
算出された各差分と各眼電位信号に対応する変化方向別の閾値との比較結果に基づいて表示画面上における視線の移動方向を識別する処理と、
当該識別方向にマウスカーソルを設定量だけ移動制御する処理と、
前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値が、表示画面上に表示された任意の位置のマウスカーソルを用いたキャリブレーションの実行に基づく入力であるか否かを逐次判定し、キャリブレーションの実行に基づく入力であると判定された場合には、前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値の現在値で前記キャリブレーション値を更新し、キャリブレーションの実行に基づく入力でないと判定された場合には、キャリブレーション値を変更しない処理と
をコンピュータに実行させ
さらに、キャリブレーションの実行に基づく入力であるか否かの前記判定として、
現在の前記キャリブレーション値と前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値との各差分が第1の判定範囲に含まれるか否か判定する第1の処理と、
前記第1の処理において前記各差分がいずれも前記第1の判定範囲に含まれると判定される場合、前記各差分がマウスカーソルの表示位置に応じて設定される前記第1の判定範囲より制限された第2の判定範囲に含まれるか否か判定する第2の処理と、
前記第2の処理において前記各差分がいずれも前記第2の判定範囲に含まれると判定される場合、前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値の変化量がマウスカーソルの表示位置に応じて設定される第3の判定範囲に含まれるか否か判定する第3の処理と
を一組とする更新判定処理を所定回実行させ、
前記更新判定処理の全ての判定条件が前記所定回の全てにおいて満たされた場合、前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値は前記キャリブレーションの実行に基づく入力であると判定する処理と
をコンピュータに実行させるプログラム。

【請求項7】
眼球を挟んで上下に配置される一対の電極より検出される第1の眼電位信号と、眼球を挟んで左右に配置される一対の電極より検出される第2の眼電位信号に対応するディジタル値のそれぞれから電源ノイズ成分を除去する処理と、
前記処理後の各ディジタル値のそれぞれと、各ディジタル値に対応するキャリブレーション値との差分を算出する処理と、
算出された各差分に基づいて表示画面上におけるマウスカーソルの表示座標を算出する処理と、
当該表示座標に基づいてマウスカーソルの表示座標を制御する処理と、
前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値が、表示画面上に表示された任意の位置のマウスカーソルを用いたキャリブレーションの実行に基づく入力であるか否かを逐次判定し、キャリブレーションの実行に基づく入力であると判定された場合には、前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値の現在値で前記キャリブレーション値を更新し、キャリブレーションの実行に基づく入力でないと判定された場合には、キャリブレーション値を変更しない処理と
をコンピュータに実行させ
さらに、キャリブレーションの実行に基づく入力であるか否かの前記判定として、
現在の前記キャリブレーション値と前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値との各差分が第1の判定範囲に含まれるか否か判定する第1の処理と、
前記第1の処理において前記各差分がいずれも前記第1の判定範囲に含まれると判定される場合、前記各差分がマウスカーソルの表示位置に応じて設定される前記第1の判定範囲より制限された第2の判定範囲に含まれるか否か判定する第2の処理と、
前記第2の処理において前記各差分がいずれも前記第2の判定範囲に含まれると判定される場合、前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値の変化量がマウスカーソルの表示位置に応じて設定される第3の判定範囲に含まれるか否か判定する第3の処理と
を一組とする更新判定処理を所定回実行させ、
前記更新判定処理の全ての判定条件が前記所定回の全てにおいて満たされた場合、前記第1及び第2の眼電位信号に対応する各ディジタル値は前記キャリブレーションの実行に基づく入力であると判定する処理と
をコンピュータに実行させるプログラム。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009051580thum.jpg
出願権利状態 登録


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