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光学的測定装置、光学的測定方法、及び光学的測定プログラムを格納した記憶媒体

国内特許コード P100000209
整理番号 ShIP-6009PCT-JP
掲載日 2009年6月5日
出願番号 特願2008-517985
登録番号 特許第5062698号
出願日 平成19年5月31日(2007.5.31)
登録日 平成24年8月17日(2012.8.17)
国際出願番号 JP2007061108
国際公開番号 WO2007139192
国際出願日 平成19年5月31日(2007.5.31)
国際公開日 平成19年12月6日(2007.12.6)
優先権データ
  • 特願2006-152177 (2006.5.31) JP
発明者
  • 庭山 雅嗣
出願人
  • 国立大学法人静岡大学
発明の名称 光学的測定装置、光学的測定方法、及び光学的測定プログラムを格納した記憶媒体
発明の概要

浅層組織の影響などを補正して人体や果物等の深層組織の光の吸収度合いを正確に測定可能な光学的測定装置、光学的測定方法、及び光学的測定プログラムを格納した記憶媒体が開示される。光学的測定装置は、1つの発光ダイオードと2つのフォトダイオードを備えたプローブを有し、以下のように構成される。発光ダイオードからの光のうち組織の浅層及び深層を通過した光が一方のフォトダイオードで受光され、組織の浅層及び深層を通過した光であり前記一方のフォトダイオードでの検出光とは深層の通過距離の異なる光が他方のフォトダイードで受光される。制御部が、各フォトダイオードで受光した光の光強度に基づいて光が伝搬する媒体中の伝搬定数を算出する。入力された組織の脂肪厚に対応する演算式を選択して、脂肪厚及び空間的傾きに基き演算式により筋組織の光の吸収係数を求める。求めた光の吸収係数に基づいて、ヘモグロビン濃度や酸素飽和度を求める。

従来技術、競合技術の概要


近赤外光分光法(NIRS:near-infrared spectroscopy)は組織代謝を評価する上で極めて有用な手法であり、臨床的にも応用されてきている。例えば、近赤外光を人体などの生体に照射し、生体内を通過した反射光を解析することにより、その内部の血液量の変化を計測する技術が知られている。この計測技術は、ヘモグロビンの酸素化、脱酸素化による吸光特性の違いを利用してヘモグロビンの存在状態を検出することにより、血液の分布状態を検出する技術に基づいている。



NIRSには、連続光法、時間分解法、空間分解法、強度変調法があるが、いずれの手法においても、筋組織や脳といった深部組織を測定する場合には、脂肪等の浅層組織が定量性に大きく影響する。これは、生体内は一般に複数の組織から構成されており、各組織は近赤外光に対する吸収特性も異なるため、反射光の解析結果は複数の組織情報が含まれたものとなっているためである。



連続光法及び空間分解法は簡便な装置で実現でき、汎用性、携帯性、実時間性などの点であの方法よりもメリットを有するが、連続光法のNIRSにおいては、脂肪層の影響補正法が提案されているものの(例えば非特許文献1、2参照)、空間分解法においては浅層組織の影響の補正法は未だ十分ではない。



いくつかの研究において空間分解波形からの吸収係数の推定に言及しているが(例えば非特許文献3~5参照)、実際の筋組織酸素濃度計測に簡単に利用できる具体的な補正法が示されていない。また、ヘモグロビン濃度の絶対量の誤差のほかに、酸素飽和度を算出したときの誤差についても明確にする必要がある。さらに、他の研究結果も種々報告されている(例えば、非特許文献6~10参照)。

【非特許文献1】Yamamoto K, Niwayama M, Shiga T et al: Accurate NIRS measurement of muscle oxygenation by correcting the influence of a subcutaneous fat layer. Proc SPIE, 1998, 3194: 166-173.

【非特許文献2】Niwayama M, Lin L, Shao J et al: Quantitative measurement of muscle hemoglobin oxygenation using near-infrared spectroscopy with correction for the influence of a subcutaneous fat layer. Rev Sci Instrum, 2000, 71: 4571-4575.

【非特許文献3】Kienle A, Patterson MS, Dognitz N et al: Noninvasive determination of the optical properties of two-layered turbid media. Appl Opt, 1998, 37: 779-791.

【非特許文献4】Fabbri F, Sassaroli A, Henry ME et al: Optical measurements of absorption changes in two-layered diffusive media. Phys Med Biol, 2004, 49:1183-1201.

【非特許文献5】Shimada M, Hoshi Y, Yamada Y: Simple algorithm for the measurement of absorption coefficients of a two-layered medium by spatially resolved and time-resolved reflectance. 2005, Appl Opt, 44:7554-63.

【非特許文献6】van der Zee P, Delpy DT: Simulation of the point spread function for light in tissue by a Monte Carlo method. Adv Exp Med Biol, 1987, 215: 179-191.

【非特許文献7】Wan S, Anderson RR, Parrish JA: Analytical modeling for the optical properties of skin with in vitro and in vivo applications. Photochem Photobiol, 1981, 34: 493-499.

【非特許文献8】Mitic G, Kozer J, Otto J et al: Time-gated transillumination of biological tissues and tissuelike phantoms. 1994, Appl Opt, 33: 6699-6710.

【非特許文献9】Zaccanti G, Taddeucci A, Barilli M et al: Optical properties of biological tissues. 1995, Proc. SPIE, 2389: 513-521.

【非特許文献10】Matcher SJ, Elwell CE, Cooper CE et al: Performance Comparison of Several Published Tissue Near-Infrared Spectroscopy Algorithms. Anal Biochem, 1995, 227: 54-68.

産業上の利用分野


本発明は、光学的測定装置、光学的測定方法、及び光学的測定プログラムを格納した記憶媒体に係り、特に、人体や果物等の深層組織の光の吸収度合いについて測定する光学的測定装置、光学的測定方法、及び光学的測定プログラムを格納した記憶媒体に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】 少なくとも浅層及び深層を含む複数の層で形成された測定対象の層状形成体に光を照射する発光手段と、
前記発光手段から発光された光のうち前記浅層及び深層を通過した光を受光するように前記発光手段から第1の所定距離だけ離間した位置で受光すると共に、前記発光手段から発光された光のうち前記浅層及び深層を通過した光であって前記第1の所定距離だけ離間した位置で受光した光とは前記深層の通過距離が異なる光を受光するように前記発光手段から第2の所定距離だけ離間した位置で受光する受光手段と、
前記第1の所定距離だけ離間した位置で受光した光及び前記第2の所定距離だけ離間した位置で受光した光の各々の光強度に基づいて空間的傾きを求める空間的傾き算出手段と、
前記深層における光の吸収度合いを演算するための演算パラメータa,b,cを前記浅層の厚さ毎に記憶した記憶手段と、
前記浅層の厚さを入力する入力手段と、
入力された前記浅層の厚さに応じた前記演算パラメータa,b,cを前記記憶手段から読み出し、当該読み出した演算パラメータa,b,cを含む前記空間的傾きの二次関数aS+bS+cに基づいて前記深層における光の吸収度合いを求める演算手段と、
を備えた光学的測定装置。
【請求項2】 前記層状形成体は生体の一部であり、前記浅層は脂肪組織であり、前記深層は筋組織であることを特徴とする請求項1記載の光学的測定装置。
【請求項3】 前記演算手段は、前記光の吸収度合いに基づいて、酸素化ヘモグロビン濃度、脱酸素化ヘモグロビン濃度、及び酸素飽和度の少なくとも一つをさらに求めることを特徴とする請求項2記載の光学的測定装置。
【請求項4】 前記受光手段は、前記発光手段から前記第1の所定距離だけ離間した第1の受光部と、前記発光手段から前記第2の所定距離だけ離間した第2の受光部と、で構成されたことを特徴とする請求項1に記載の光学的測定装置。
【請求項5】 前記受光手段は、前記発光手段から前記第1の所定距離だけ離間した第1の受光部と、前記発光手段から前記第2の所定距離だけ離間した第2の受光部と、で構成されたことを特徴とする請求項2に記載の光学的測定装置。
【請求項6】 前記受光手段は、前記発光手段から前記第1の所定距離だけ離間した第1の受光部と、前記発光手段から前記第2の所定距離だけ離間した第2の受光部と、で構成されたことを特徴とする請求項3に記載の光学的測定装置。
【請求項7】 少なくとも浅層及び深層を含む複数の層で形成された測定対象の層状形成体に光を照射し、
照射された光のうち前記浅層及び深層を通過した光を受光するように光の照射位置から第1の所定距離だけ離間した位置で受光すると共に、照射された光のうち前記浅層及び深層を通過した光であって前記第1の所定距離だけ離間した位置で受光した光とは前記深層の通過距離が異なる光を受光するように前記照射位置から第2の所定距離だけ離間した位置で受光し、
前記第1の所定距離だけ離間した位置で受光した光及び前記第2の所定距離だけ離間した位置で受光した光の各々の光強度と、前記第1の所定距離及び前記第2の所定距離と、に基づいて空間的傾きを求め、
前記浅層の厚さを入力し、
前記深層における光の吸収の度合いを演算するための演算パラメータa,b,cを前記浅層の厚さ毎に記憶した記憶手段から、入力された前記浅層の厚さに応じた前記演算パラメータa,b,cを読み出し、当該読み出した演算パラメータa,b,cを含む前記空間的傾きの二次関数aS+bS+cに基づいて前記深層における光の吸収の度合いを求めることを含む光学的測定方法。
【請求項8】 少なくとも浅層及び深層を含む複数の層で形成された測定対象の層状形成体に光を照射させるステップと、
照射された光のうち前記浅層及び深層を通過した光を受光するように光の照射位置から第1の所定距離だけ離間した位置で受光すると共に、照射された光のうち前記浅層及び深層を通過した光であって前記第1の所定距離だけ離間した位置で受光した光とは前記深層の通過距離が異なる光を受光するように前記照射位置から第2の所定距離だけ離間した位置で受光させるステップと、
前記第1の所定距離だけ離間した位置で受光した光及び前記第2の所定距離だけ離間した位置で受光した光の各々の光強度と、前記第1の所定距離及び前記第2の所定距離と、に基づいて空間的傾きを求めるステップと、
前記浅層の厚さを入力するステップと、
前記深層における光の吸収の度合いを演算するための演算パラメータa,b,cを前記浅層の厚さ毎に記憶した記憶手段から、入力された前記浅層の厚さに応じた前記演算パラメータa,b,cを読み出し、当該読み出した演算パラメータa,b,cを含む前記空間的傾きの二次関数aS+bS+cに基づいて前記深層における光の吸収の度合いを求めるステップと、
を含む処理をコンピュータに実行させるための光学的測定プログラムを格納した記憶媒体。
産業区分
  • 試験、検査
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008517985thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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