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イソシアニド化合物の製造方法 新技術説明会

国内特許コード P100000227
掲載日 2009年6月12日
出願番号 特願2009-059482
公開番号 特開2010-209041
登録番号 特許第5212945号
出願日 平成21年3月12日(2009.3.12)
公開日 平成22年9月24日(2010.9.24)
登録日 平成25年3月8日(2013.3.8)
発明者
  • 北野 克和
出願人
  • 国立大学法人東京農工大学
発明の名称 イソシアニド化合物の製造方法 新技術説明会
発明の概要

【課題】汎用性に優れ、且つ、簡単に取り扱うことができる試薬を用いてイソシアニド化合物を製造する。
【解決手段】N-置換ホルムアミド類とリン酸ハロゲン化物とを塩基の存在下に反応させる工程を含むイソシアニド化合物の製造方法。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


イソシアニド化合物は、R-NCと表される構造を有し、イソニトリル化合物とも呼称されている。例えば、特許文献1に開示されるように、特定の構造を有するイソシアニド化合物について水中付着生物防汚剤として機能することが知られており、この機能を利用し、種々の用途(例えば、船底防汚塗料等)にイソシアニド化合物を利用することが提案されている。また、イソシアニド化合物は、抗マラリア活性などの様々な生理活性を有することが知られており、医薬品や農薬といった分野においても利用用途が期待されている。すなわち、イソシアニド化合物は、その機能や生理活性からファインケミカルズとして、若しくはその原料や中間体として幅広く用途が期待されている。



イソシアニド化合物は、一般に、N-置換ホルムアミド類の脱水反応により製造される。N-置換ホルムアミド類の脱水反応を利用したイソシアニド化合物の製造方法としては、非特許文献1及び2に開示されるように、触媒としてホスゲン-トリエチルアミンを用いる方法が知られている。しかしながら、この方法は、非常に毒性が強いホスゲンを使用するため、通常の施設への適用が困難であり、特に工業的に応用することは困難であった。また、この方法を適用するとしても、ホスゲンの取扱いには細心の注意が必要であり、操作が複雑になってしまうという欠点があった。



また、イソシアニド化合物の製造方法としては、非特許文献3~6に開示されるように、塩化ホスホリル-カリウムt-ブトキシド、塩化ホスホリル-ピリジン若しくは塩化チオニル-ジメチルホルムアミド(DMF)を用いる方法が知られている。しかしながら、この方法は、反応系が強酸性となるため、酸に弱い官能基を有するN-置換ホルムアミド類には適用できないか、できても収率が低いという欠点があった。さらに、この方法は、反応に際して腐食性の強いハロゲン化水素を発生するため、工業的規模の実施には特殊な反応容器を必要とし、アルカリ洗浄塔等の設備を備えなければならず、製造コストが大幅に高くなってしまうといった問題があった。



さらに、イソシアニド化合物の製造方法としては、非特許文献7~10に開示されるように、トリフェニルフォスフィン-四塩化炭素、トリフェニルフォスフィン-臭素若しくはトリフェニルフォスフィン-アゾジカルボン酸ジエチルを用いる方法が知られている。しかしながら、この方法は、トリフェニルフォスフィン自体の毒性が強く、通常の施設への適用が困難であり、特に工業的に応用することは困難であった。また、反応終了後、大量に副生するトリフェニルフォスフィンオキシドの分離精製が困難であるという問題があった。



さらにまた、イソシアニド化合物の製造方法としては、非特許文献11に開示されるように、塩化p-トルエンスルホニル-キノリンを用いる方法が知られている。しかしながら、この方法は、イソシアニド化合物のアミノ酸誘導体や、イソシアノベンゼン誘導体の合成には用いることができず、種々のイソシアニド化合物に対する汎用性ないという問題があった。



さらにまた、イソシアニド化合物の製造方法としては、非特許文献12に開示されるように、バージェス試薬(Burgess reagent)を用いる方法が知られている。しかしながら、この方法は、試薬自体の安定性が低く、取扱いが困難であるという問題があった。



さらにまた、イソシアニド化合物の製造方法としては、非特許文献13に開示されるように、トリフルオロメタンスルホン酸無水物-N,N-ジイソプロピルエチルアミンを用いる方法が知られている。しかしながら、この方法は、低温条件(-78℃)を必要とし、低温条件を維持するためコストが高くなると言う問題がある。また、低温条件のもとでは、例えばイソシアノベンゼン誘導体等の合成は効率的ではなく、収量が低下するといった不都合もある。



さらにまた、イソシアニド化合物の製造方法としては、特許文献2に開示されるように、ハロイミニウム塩-トリエチルアミンを用いる方法が知られている。しかしながら、この方法は、ハロイミニウム塩を調整する必要があり、またハロイミニウム塩の取扱いが困難であるという問題があった。

産業上の利用分野


本発明は、R-NCと表される構造を有するイソシアニド(イソニトリル)化合物の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
N-置換ホルムアミド類と、リン酸における1又は2の水酸基がハロゲンで置換されたリン酸ハロゲン化物とを塩基の存在下に反応させる工程を含むイソシアニド化合物の製造方法。

【請求項2】
上記リン酸ハロゲン化物は、下記式で示される化合物であることを特徴とする請求項1記載のイソシアニド化合物の製造方法。
【化学式1】


(ここで、Xは炭素数1~20のアルコキシ基、-OPh又は炭素数1~20のジアルキルアミノ基であり、Yはハロゲン、好ましくは塩素、臭素又はヨウ素、最も好ましくは塩素である)

【請求項3】
N-置換ホルムアミド類は、ベンゼン誘導体又はアミノ酸誘導体であることを特徴とする請求項1記載のイソシアニド化合物の製造方法。
産業区分
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
※ 国立大学法人東京農工大学では、先端産学連携研究推進センターにおいて、知的財産の創出・権利化・活用に取り組んでいます。上記の特許・技術の内容および導入に興味・関心がありましたら、当センターまでお気軽にお問い合わせください。


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