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難聴モデル動物及びその用途

国内特許コード P100000262
整理番号 NU-0251
掲載日 2009年7月3日
出願番号 特願2009-053481
公開番号 特開2010-207097
登録番号 特許第5531198号
出願日 平成21年3月6日(2009.3.6)
公開日 平成22年9月24日(2010.9.24)
登録日 平成26年5月9日(2014.5.9)
発明者
  • 加藤 昌志
  • 大神 信孝
  • 高橋 雅英
  • 浅井 直也
  • 時々輪 真由美
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 難聴モデル動物及びその用途
発明の概要 【課題】難聴や耳鳴りの予防又は治療手段を確立するため、難聴の表現型を示すモデル動物及びその用途を提供することを課題とする。
【解決手段】片方のアレルのRet遺伝子が障害されていることによって加齢性難聴の表現型を示す齧歯類遺伝子改変動物が提供される。また、当該齧歯類遺伝子改変動物を用いて加齢性難聴又は騒音性難聴の予防又は治療に有効な物質をスクリーニングする方法が提供される。一方、両方のアレルのRet遺伝子が障害されていることによって先天性難聴の表現型を示す齧歯類遺伝子改変動物が提供される。また、当該齧歯類遺伝子改変動物を用いて先天性難聴の治療に有効な物質をスクリーニングする方法が提供される。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



過去20年間、ヒト及びマウスでいくつかの難聴遺伝子が発見されてきた(非特許文献1)。従来、一部特定の遺伝子を欠損させた遺伝子改変ノックアウトマウスが難聴の表現型を示すことは知られている。しかしながら、ヒトの先天性難聴では、遺伝子欠損よりもむしろ遺伝子内の点変異が原因になる場合が多く、特定の遺伝子が欠損したノックアウトマウスを用いて難聴の発症機序を探るのは、ヒトの本来の病態を反映していない可能性がある。





ところで、ヒトは20歳を過ぎた頃より少しずつ聴力が低下し始め、70歳では約60%が加齢性難聴を発症することが報告されている。高齢化が進む中、加齢性難聴患者の数は今後さらに増加することが予想される。また、難聴は認知症を誘発する因子になるだけでなく、耳鳴りの直接的原因になる。このように、難聴は高齢者のQOL(Quality of Life:生活の質)に大きな影響を与える。来るべき超高齢化社会に向けて、加齢性難聴・耳鳴りを予防又は治療することはQOL向上につながるだけでなく、難聴の進行を予防することにより高齢者の認知症の発症や進行を遅らせる意味でも極めて重要な課題である。

産業上の利用分野



本発明は難聴モデル動物及びその用途に関する。詳しくは、加齢性難聴の表現型を示す齧歯類遺伝子改変動物、先天性難聴の表現型を示す齧歯類遺伝子改変動物、及びそれらを用いて難聴に有効な物質をスクリーニングする方法等に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下のステップ(1)及び(2)を含む、加齢性難聴又は騒音性難聴の予防又は治療に有効な物質のスクリーニング法:
(1)Retタンパク質の活性化に必須のアミノ酸である1063番チロシン残基がフェニルアラニンに置換される点遺伝子変異によって片方のアレルのみ、Ret遺伝子が機能障害されており、加齢性難聴の表現型を示す、遺伝子改変マウスに被験物質を取り込ませるステップ;
(2)聴力の低下が抑制されたか否か評価し、評価結果に基づき被験物質の有効性を判定するステップ。

【請求項2】
ステップ(1)後の前記遺伝子改変マウスを用い、以下の指標、即ち、(a)内耳らせん神経節の細胞数、(b)内耳らせん神経節でのRet遺伝子の発現レベル及び(c)内耳らせん神経節でのRetタンパク質の活性化レベル、からなる群より選択される一以上の指標について検出し、検出結果に基づいてステップ(2)の評価を行う、請求項に記載のスクリーニング法。

【請求項3】
聴性脳幹反応によってステップ(2)の評価を行う、請求項に記載のスクリーニング法。

【請求項4】
以下のステップ(1)及び(2)を含んでなる、先天性難聴の治療に有効な物質のスクリーニング法:
(1)Retタンパク質の活性化に必須のアミノ酸である1063番チロシン残基がフェニルアラニンに置換される点遺伝子変異によって片方のアレルのみ、Ret遺伝子が機能障害されており、先天性難聴の表現型を示す、遺伝子改変マウスに被験物質を取り込ませるステップ;
(2)聴力が回復したか否か評価し、評価結果に基づき被験物質の有効性を判定するステップ。

【請求項5】
ステップ(1)後の前記遺伝子改変マウスを用い、(a)内耳らせん神経節の細胞数、(b)カルビンディン及び(c)シナプトフィジンからなる群より選択される一以上の指標について検出し、検出結果に基づいてステップ(2)の評価を行う、請求項に記載のスクリーニング法。

【請求項6】
聴性脳幹反応によってステップ(2)の評価を行う、請求項に記載のスクリーニング法。

【請求項7】
以下の(1)及び(2)を含むことを特徴とする、難聴の予防又は治療に有効な物質のスクリーニング法:
(1)RET遺伝子が発現している細胞であって、神経細胞及び神経芽細胞からなる群より選択される細胞を被験物質の存在下で培養するステップ;
(2)前記細胞における、RET遺伝子の発現レベル又はRETタンパク質の活性化レベルを検出し、検出結果に基づき被験物質の有効性を判定するステップ。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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