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有限要素法解析方法、有限要素法解析装置及び有限要素法解析プログラム コモンズ

国内特許コード P100000416
整理番号 E091P07
掲載日 2009年11月20日
出願番号 特願2009-252199
公開番号 特開2011-096190
登録番号 特許第4973957号
出願日 平成21年11月2日(2009.11.2)
公開日 平成23年5月12日(2011.5.12)
登録日 平成24年4月20日(2012.4.20)
発明者
  • 梅谷 信行
  • 五十嵐 健夫
  • 三谷 純
  • 高山 健志
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 有限要素法解析方法、有限要素法解析装置及び有限要素法解析プログラム コモンズ
発明の概要

【課題】ユーザによる解析モデルの形状編集に応じて解析結果を更新するための計算コストを軽減し、ユーザによる形状編集に即時応答的に解析結果の出力を追随させることが可能な有限要素法解析方法、有限要素法解析装置及び有限要素法解析プログラムを提供する。
【解決手段】解析モデルに対して有限要素法による解析を行う有限要素法解析方法であって、ユーザの操作により解析モデルの形状を変更するモデリング工程と、前記モデリング工程において解析モデルの形状が変更された場合に、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において計算したデータの一部を再利用して当該形状変更後の解析モデルに対する解析を行う解析工程と、前記解析工程による解析結果を出力する出力工程と、を有する。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


物理現象を表現する偏微分方程式の初期値、境界値問題を数値的に解くための代表的な離散化方法の一つとして有限要素法がある。有限要素法では、解析モデルの物体や空間にメッシュを生成して有限要素に分割し、有限要素の中での変数分布として一次式等の単純な変数分布を仮定することにより、問題を線形方程式の求解に帰着させる。この線形方程式の近似解を行列計算により求め、解析モデルの複雑な変数分布を数値シミュレーションすることができる。



有限要素法を用いたシミュレーションシステムは、解析モデルの形状、メッシュ、材料特性、境界条件等のデータを入力する入力部と、入力部に入力されるデータに基づいて有限要素法による解析を行う解析部と、解析部による解析結果を目的に応じた形式で可視化するなどして出力する出力部と、から構成される。シミュレーションシステムにおける計算コストの大部分は、線形方程式の求解に係る行列計算に費やされ、解析モデルの規模の増大に伴って行列計算の計算コストは指数的に増大する。そのため、行列計算を高速化するための種々の技術が開発されている。例えば、非特許文献1には、解に近づくベクトルを逐次計算する反復法による非対称行列の解法が記載されている。非特許文献2には、反復法によるスパース行列の解法の収束性を改善する技術が記載されている。



加えて、近年の計算機性能の向上や、マウスを用いた直感的な形状入力が可能なGUIやメッシュの自動生成機能のユーザビリティの向上により、有限要素法によるシミュレーションシステムのユーザは、専用の大型計算機や熟練したオペレータを有する大企業や研究所等に限定されないものとなりつつある。

産業上の利用分野


本発明は、有限要素法による解析を行う解析方法、解析装置及び解析プログラムに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
コンピュータが、解析モデルに対して有限要素法による解析を行う有限要素法解析方法であって、
コンピュータが、ユーザの操作により解析モデルの形状を変更するモデリング工程と、
コンピュータが、前記モデリング工程において解析モデルの形状が変更された場合に、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において計算したデータのうち、前記形状変更後の解析モデルに対する解析の精度が所定の基準を満たすように当該形状変更の程度に応じて決定される一部を再利用して当該形状変更後の解析モデルに対する解析を行う解析工程と、
コンピュータが、前記解析工程による解析結果を出力する出力工程と、
コンピュータが、前記形状変更前の解析モデルに対する解析において用いたメッシュのノード数及び要素数を不変に保ち、該形状変更に応じてノードの位置を移動させることにより、該形状変更前の解析モデルに対する解析において用いたメッシュと同一のトポロジーを有するメッシュを生成する再配置メッシュ生成工程と、
コンピュータが、前記形状変更前の解析モデルに対する解析において用いたメッシュのノード数及び要素数を不変に保ち、該形状変更に応じてノードの位置を移動させたメッシュにおいて局所的にトポロジーを変更したメッシュを生成する再接続メッシュ生成工程と、
を有し、
前記解析工程は、
(1)前記再配置メッシュ生成工程が生成したメッシュと、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において用いた係数行列Aの非零要素の場所を表す非零パターン行列Apと、該係数行列Aを反復法で解くための前処理行列Bの非零要素の場所を表す非零パターン行列Bpと、該前処理行列Bの非零要素の値を表す値リスト行列Bvと、を再利用するとともに、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において求めた解を反復法の初期推測ベクトルとして利用する第1のレベルと、
(2)前記再接続メッシュ生成工程が生成したメッシュと、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において用いた係数行列Aを反復法で解くための前処理行列Bの非零要素の場所を表す非零パターン行列Bpと、該前処理行列Bの非零要素の値を表す値リスト行列Bvと、を再利用するとともに、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において求めた解を反復法の初期推測ベクトルとして利用する第2のレベルと、
(3)当該形状変更前の解析モデルに対する解析において用いたメッシュ、行列及び解を
再利用しない第3のレベルと、
の3つの再利用のレベルのうちから一のレベルを選択することにより、前記再利用する部分を決定することを特徴とする有限要素法解析方法。

【請求項2】
コンピュータが、ユーザによる前記基準の設定を受け付ける設定工程を更に有する請求項1に記載の有限要素法解析方法。

【請求項3】
解析モデルに対して有限要素法による解析を行う有限要素法解析装置であって、
ユーザの操作により解析モデルの形状を変更するモデリング部と、
前記モデリング部において解析モデルの形状が変更された場合に、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において計算したデータのうち、前記形状変更後の解析モデルに対する解析の精度が所定の基準を満たすように当該形状変更の程度に応じて決定される一部を再利用して当該形状変更後の解析モデルに対する解析を行う解析部と、
前記解析部による解析結果を出力する出力部と、
前記形状変更前の解析モデルに対する解析において用いたメッシュのノード数及び要素数を不変に保ち、該形状変更に応じてノードの位置を移動させることにより、該形状変更前の解析モデルに対する解析において用いたメッシュと同一のトポロジーを有するメッシュを生成する再配置メッシュ生成部と、
前記形状変更前の解析モデルに対する解析において用いたメッシュのノード数及び要素数を不変に保ち、該形状変更に応じてノードの位置を移動させたメッシュにおいて局所的にトポロジーを変更したメッシュを生成する再接続メッシュ生成部と、
を有し、
前記解析部は、前記形状変更後の解析モデルに対する解析の精度が所定の基準を満たすように、当該形状変更の程度に応じて、
(1)前記再配置メッシュ生成部が生成したメッシュと、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において用いた係数行列Aの非零要素の場所を表す非零パターン行列Apと、該係数行列Aを反復法で解くための前処理行列Bの非零要素の場所を表す非零パターン行列Bpと、該前処理行列Bの非零要素の値を表す値リスト行列Bvと、を再利用するとともに、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において求めた解を反復法の初期推測ベクトルとして利用する第1のレベルと、
(2)前記再接続メッシュ生成部が生成したメッシュと、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において用いた係数行列Aを反復法で解くための前処理行列Bの非零要素の場所を表す非零パターン行列Bpと、該前処理行列Bの非零要素の値を表す値リスト行列Bvと、を再利用するとともに、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において求めた解を反復法の初期推測ベクトルとして利用する第2のレベルと、
(3)当該形状変更前の解析モデルに対する解析において用いたメッシュ、行列及び解を再利用しない第3のレベルと、
の3つの再利用のレベルのうちから一のレベルを選択することにより、前記再利用する部分を決定することを特徴とする有限要素法解析装置。

【請求項4】
コンピュータに解析モデルに対して有限要素法による解析を行わせる有限要素法解析プログラムであって、
コンピュータに、
ユーザの操作により解析モデルの形状を変更するモデリング工程と、
前記モデリング工程において解析モデルの形状が変更された場合に、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において計算したデータのうち、前記形状変更後の解析モデルに対する解析の精度が所定の基準を満たすように当該形状変更の程度に応じて決定される一部を再利用して当該形状変更後の解析モデルに対する解析を行う解析工程と、
前記解析工程による解析結果を出力する出力工程と、
前記形状変更前の解析モデルに対する解析において用いたメッシュのノード数及び要素
数を不変に保ち、該形状変更に応じてノードの位置を移動させることにより、該形状変更前の解析モデルに対する解析において用いたメッシュと同一のトポロジーを有するメッシュを生成する再配置メッシュ生成工程と、
前記形状変更前の解析モデルに対する解析において用いたメッシュのノード数及び要素数を不変に保ち、該形状変更に応じてノードの位置を移動させたメッシュにおいて局所的にトポロジーを変更したメッシュを生成する再接続メッシュ生成工程と、
を実行させ、
前記解析工程は、前記形状変更後の解析モデルに対する解析の精度が所定の基準を満たすように、当該形状変更の程度に応じて、
(1)前記再配置メッシュ生成工程が生成したメッシュと、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において用いた係数行列Aの非零要素の場所を表す非零パターン行列Apと、該係数行列Aを反復法で解くための前処理行列Bの非零要素の場所を表す非零パターン行列Bpと、該前処理行列Bの非零要素の値を表す値リスト行列Bvと、を再利用するとともに、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において求めた解を反復法の初期推
測ベクトルとして利用する第1のレベルと、
(2)前記再接続メッシュ生成工程が生成したメッシュと、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において用いた係数行列Aを反復法で解くための前処理行列Bの非零要素の場所を表す非零パターン行列Bpと、該前処理行列Bの非零要素の値を表す値リスト行列Bvと、を再利用するとともに、当該形状変更前の解析モデルに対する解析において求めた解を反復法の初期推測ベクトルとして利用する第2のレベルと、
(3)当該形状変更前の解析モデルに対する解析において用いたメッシュ、行列及び解を再利用しない第3のレベルと、
の3つの再利用のレベルのうちから一のレベルを選択することにより、前記再利用する部分を決定することを特徴とする有限要素法解析プログラム。
産業区分
  • 計算機応用
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009252199thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 五十嵐デザインインタフェース 領域
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