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Stx毒性阻害ペプチドおよびStxに起因する疾患の治療薬 新技術説明会

国内特許コード P100000549
整理番号 DU1409
掲載日 2010年2月19日
出願番号 特願2010-019728
公開番号 特開2011-079808
登録番号 特許第5635779号
出願日 平成22年1月29日(2010.1.29)
公開日 平成23年4月21日(2011.4.21)
登録日 平成26年10月24日(2014.10.24)
優先権データ
  • 特願2009-212480 (2009.9.14) JP
発明者
  • 西川 喜代孝
  • 高橋 美帆
  • 津々木 一恵
出願人
  • 学校法人同志社
発明の名称 Stx毒性阻害ペプチドおよびStxに起因する疾患の治療薬 新技術説明会
発明の概要 【課題】Stx1およびStx2の両方に対して優れた毒性阻害作用を発揮するStx毒性阻害ペプチド、および、Stx1およびStx2に起因する疾患の治療薬を提供すること。
【解決手段】3つのリジン(Lys)が結合して形成された分子核構造の両端に位置する4つのアミノ基の各々に、配列番号1のペプチドが、直接またはスペーサーを介して結合したStx毒性阻害ペプチドとする。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


Shiga toxin (Stx)は、腸管出血性大腸菌が産生する主要な病原因子であり、消化管障害のみならず、その後の一連の微小血管障害である重症合併症〔たとえば、溶血性尿毒症症候群(HUS)〕などを引き起こすことが知られている。



さらに、Stxは、Stx1とStx2の2つのファミリーから構成されることも知られている。



そして、Stx1およびStx2は、いずれも、A-B型の毒素で、Bサブユニットが細胞膜上の受容体、Gb(globotriaosylceramide:Galα(1-4)-Galβ(1-4)-Glcβ1-Ceramide)に結合することにより細胞内に取り込まれること、また、放射対称状に並んだBサブユニットペンタマーはGb3の糖鎖部(グロボ3糖:Galα(1-4)-Galβ(1-4)-Glcβ1-)を特異的に認識すること、などが解明されるに伴って、Bサブユニットと受容体の結合を選択的に阻害する方法が注目され、様々な観点からの検討が進められてきた。



そして、この出願の発明者らは、Stx1およびStx2のBサブユニットとグロボ3糖の結合にはクラスター効果が存在するとの知見から、多価型ペプチドライブラリーを利用したスクリーニング方法を確立している(特許文献1)。



ここで、「クラスター効果」とは、ある機能分子とそのリガンドとの相互作用において、1対1の場合に比べて多価対多価の相互作用によって、著しくその結合親和性が亢進する現象をいい、特許文献1では、ペプチドライブラリーを多価にすることによって、Stx2のBサブユニットとの間にクラスター効果を発揮させ、Stx2との高結合親和性を有するStx2阻害ペプチドを特定している。なお、本発明者らがStx2阻害剤としてペプチドに着目した理由は、合成が比較的容易であり、また、一般に薬物としての適用に対して安全性が高いからである。



しかしながら、特許文献1のスクリーニング方法は、対象物とライブラリーとの結合からアミノ酸の選択性を導き出すことによってペプチドを特定するものであるため、一般的には、特定されたペプチドの毒性阻害効果までをも予測することは難しかった。そして、特許文献1では、Stx2毒性阻害ペプチドについての検討がなされているが、Stx1毒性阻害ペプチドについては具体的な検討がなされていなかった。



Stx1は、志賀赤痢菌(Shigella dysenteriae Type I)の産生する志賀毒素と同一であることから、Stx1毒性阻害剤が開発されれば、腸管出血性大腸菌感染症のみならず、赤痢に対する有効な治療薬になり得ると考えられている。実際、アジアでは、年間9100万人が細菌性赤痢に罹患し、そのうち41万人が死亡しているため、Stx1毒性阻害剤の開発が急がれるが、現状では、臨床応用に耐え得るStx1毒性阻害剤は開発されていない。



一方、特許文献1でも指摘されているように、Stx1およびStx2のうち、より重篤な合併症を引き起こすのはStx2であり、臨床的には、Stx2毒性阻害剤の開発が重要であると考えることができる。



したがって、Stx1およびStx2の両方に対して毒性阻害作用を発揮するペプチドを見出すことができれば、このペプチドを薬剤の有効成分とすることで、Stx1およびStx2に起因する様々な疾患が効果的に治療可能になると考えらえる。

産業上の利用分野


本発明は、Stx毒性阻害ペプチドに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
Stx1およびStx2に対する結合性を有するとともに、Stx1およびStx2の細胞毒性を阻害するペプチドであって、3つのリジン(Lys)が結合して形成された分子核構造の両端に位置する4つのアミノ基の各々に、配列番号1のペプチドが、直接またはスペーサーを介して結合していることを特徴とするStx毒性阻害ペプチド。

【請求項2】
スペーサーは、炭素数4~10の炭化水素鎖を有することを特徴とする請求項1のStx毒性阻害ペプチド。

【請求項3】
Stx1およびStx2に起因する疾患の治療薬であって、請求項1または2のStx毒性阻害ペプチドを含有することを特徴とする治療薬。

【請求項4】
Stx1およびStx2に起因する疾患が、腸管出血性大腸菌感染症または赤痢であることを特徴とする請求項3の治療薬。
産業区分
  • 有機化合物
  • 高分子化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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