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積層体及びその製造方法

国内特許コード P100000597
整理番号 NI0900047
掲載日 2010年3月19日
出願番号 特願2009-213242
公開番号 特開2011-063452
登録番号 特許第5213186号
出願日 平成21年9月15日(2009.9.15)
公開日 平成23年3月31日(2011.3.31)
登録日 平成25年3月8日(2013.3.8)
発明者
  • 手嶋 勝弥
出願人
  • 国立大学法人信州大学
発明の名称 積層体及びその製造方法
発明の概要

【課題】基材上に高純度で高品質な結晶薄膜が形成されており、その結晶特性を充分に発揮することのできる積層体、及びその積層体を従来のフラックス法に比べて、低コストで簡便に形成することができ、大型のものを大量に製造できる簡便な製造方法を提供する。
【解決手段】積層体は、アルカリ金属とアルカリ土類金属と遷移金属と卑金属との少なくとも何れかの金属の酸化物、炭酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、塩化物、フッ化物、リン酸塩、アンモニウム塩、及び有機化合物から選ばれる結晶原材料から得られたアパタイト、アルカリ土類金属酸化物、遷移金属酸化物、遷移金属含有複酸化物、卑金属酸化物、卑金属含有複酸化物、又はそれらのドーパント含有化合物からなるナノ無機結晶が、基材上に形成され積層している積層体であり、基材にコーティングされた結晶原材料と硝酸塩等のフラックスとが加熱等により結晶成長してナノ無機結晶が形成されている。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


結晶性化合物の結晶成長方法の1つに、結晶成分となる溶質(結晶原材料)と、目的である結晶性化合物を融点以下の温度で溶解するフラックス(融剤)とを混合させて結晶性化合物を得るフラックス法がある。この方法は、るつぼのような容器に溶質とフラックスとを充填して加熱し、溶解した後、徐冷またはフラックスを蒸発させることで結晶化させるものであり、簡便な操作で簡易に結晶成長させる方法である。この方法の利点は、フラックスにより、目的結晶化合物を融点以下の温度で溶解でき、高い融点の結晶化合物であっても、はるかに低い温度条件下で結晶を育成することができることである。さらに、高純度で高品質な結晶を得ることができ、自形結晶も得ることができる。



例えば特許文献1に、層状ペロブスカイト型構造、又は層状構造を有するタンタル酸塩結晶粒子を用いた色素増感太陽電池が開示されており、そのタンタル酸塩結晶粒子は、混合試料を白金るつぼに充填してフラックス法により製造されている。



このようなフラックス法を応用して、容器内で浸漬させた基板上に結晶薄膜を形成することが知られている。しかし、この方法で作製できる結晶薄膜の大きさは、限られた容量の容器中で結晶薄膜を形成する方法であるため、その容量に依存せざるを得ない。大面積の基板に結晶薄膜を形成する場合、容器を大型化する必要があり、一般的に高価な白金るつぼを容器として使用するので、容器の大型化により製造コストが高くなるばかりか、容器の大型化に限度があるという問題がある。また、容器の大型化に伴い、容器に充填させる試薬を多量に必要とすることや容器内濃度が均一に成り難いうえ、過剰なエネルギーを必要とすること等の問題もある。

産業上の利用分野


本発明は、生体適合性材料、光触媒機能性材料、光学材料、誘電材料、電池電極材料又は透明導電性材料として使用できるものであり、ナノ無機結晶を基板上に生成させて基材表面を機能化した積層体及びその製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
リチウム、カリウム、及びナトリウムから選ばれるアルカリ金属と、マグネシウム、及びバリウムから選ばれるアルカリ土類金属と、チタン、コバルト、ニッケル、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、タンタル、タングステン、インジウム、及び希土類金属から選ばれる遷移金属と、ガリウム、インジウム、錫、及びアンチモンから選ばれる卑金属との、何れかの金属の酸化物、炭酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、塩化物、フッ化物、リン酸塩、アンモニウム塩、又は有機化合物からなる結晶原材料から得られたアルカリ土類金属酸化物、遷移金属酸化物、遷移金属含有複酸化物、卑金属酸化物、卑金属含有複酸化物、又はそれらのドーパント含有化合物からなるナノ無機結晶が、基材上に形成され、積層している積層体であって、
該基材にコーティングされた該結晶原材料と、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、塩化物、フッ化物、酸化物、水酸化物、及びアンモニウム塩から選ばれるフラックスとが加熱、活性エネルギー線照射又はプラズマ処理により結晶成長して該ナノ無機結晶が形成されていることを特徴とする積層体。

【請求項2】
前記加熱が、70~1500℃で行われることを特徴とする請求項1に記載の積層体。

【請求項3】
記アルカリ土類金属酸化物が、酸化マグネシウムであり、
前記遷移金属酸化物が、酸化チタン、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化モリブデン、酸化タンタル、酸化タングステン、又は希土類金属酸化物であり、
前記遷移金属含有複酸化物が、チタン酸塩、コバルト酸塩、ニッケル酸塩、ニオブ酸塩、モリブデン酸塩、タンタル酸塩、タングステン酸塩、又は希土類金属塩であり、
前記卑金属酸化物が、酸化ガリウム、酸化インジウム、酸化錫、又は酸化アンチモンであり、
前記卑金属含有複酸化物が、酸化インジウム錫、又は酸化ガリウムアンチモンであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。

【請求項4】
前記基材が、金属、ガラス、及びセラミックスから選ばれる無機材、生体高分子、生体適合性材、若しくはポリエチレン、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリエステル、及びポリ(メタ)アクリレートから選ばれる樹脂で形成され、又はこれらが複合された基材であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。

【請求項5】
前記基材が、平面形状又は立体形状であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。

【請求項6】
生体適合性材料、光触媒機能性材料、光学材料、誘電材料、電池電極材料、又は透明導電性材料であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。

【請求項7】
リチウム、カリウム、及びナトリウムから選ばれるアルカリ金属と、マグネシウム、及びバリウムから選ばれるアルカリ土類金属と、チタン、コバルト、ニッケル、亜鉛、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、タンタル、タングステン、インジウム、及び希土類金属から選ばれる遷移金属と、ガリウム、インジウム、錫、及びアンチモンから選ばれる卑金属との、何れかの金属の酸化物、炭酸塩、シュウ酸塩、硝酸塩、塩化物、フッ化物、リン酸塩、アンモニウム塩、又は有機化合物からなる結晶原材料と、硝酸塩、炭酸塩、硫酸塩、シュウ酸塩、クエン酸塩、塩化物、アンモニウム塩、フッ化物、水酸化物、及び酸化物から選ばれるフラックスとを水の存在又は不存在下で混合してから、基材へコーティングした後、加熱、活性エネルギー線照射又はプラズマ処理を施して、アルカリ土類金属酸化物、遷移金属酸化物、遷移金属含有複酸化物、卑金属酸化物、卑金属含有複酸化物、又はそれらのドーパント含有化合物からなるナノ無機結晶を該基材上に結晶成長させて結晶薄膜として積層することを特徴とする積層体の製造方法。

【請求項8】
前記加熱が、70~1500℃で行われることを特徴とする請求項7に記載の積層体の製造方法。

【請求項9】
前記活性エネルギー線照射が、紫外線、可視光線、赤外線、α線、β線、γ線、X線又は電子線の照射であることを特徴とする請求項7に記載の積層体の製造方法。

【請求項10】
前記プラズマ処理が、大気圧プラズマ処理であることを特徴とする請求項7に記載の積層体の製造方法。

【請求項11】
前記結晶薄膜を加熱し又は水洗して前記フラックスを除去することを特徴とする請求項7に記載の積層体の製造方法。
産業区分
  • 無機化合物
  • 処理操作
  • 高分子化合物
  • その他機械要素
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
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