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リグニンを原料とする高比表面積活性炭、及びそれを含む低級アルコール用吸着剤

国内特許コード P100000602
整理番号 E-071
掲載日 2010年3月19日
出願番号 特願2010-024534
公開番号 特開2011-162369
登録番号 特許第5495208号
出願日 平成22年2月5日(2010.2.5)
公開日 平成23年8月25日(2011.8.25)
登録日 平成26年3月14日(2014.3.14)
発明者
  • 馬場 由成
出願人
  • 国立大学法人 宮崎大学
発明の名称 リグニンを原料とする高比表面積活性炭、及びそれを含む低級アルコール用吸着剤
発明の概要 【課題】本発明は低濃度溶液中の低級アルコールを吸着して回収する用途に適した吸着剤として有用な、比表面積が高い活性炭を提供することを目的とする。
【解決手段】リグニン類にアルカリ金属炭酸塩を含浸させ、次いで、不活性ガス中で700℃以上の温度において加熱して得られた活性炭は、高い比表面積を有し、かつ、低級アルコールに対して高い吸着能を有することができる。この方法は、高比表面積の活性炭を高い収率で得ることができるという点でも有利である。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



現在、工業的に用いられている活性炭の代表的な原料には植物系の木材、ヤシ殻、鉱物系の石炭、石油コークスなどがある。最近では、農業廃棄物、工業廃棄物、食品廃棄物などの有効利用法としてこれらを原料とする活性炭の製造が検討されている。





一般に最も優れた吸着性能を有する活性炭と言われているヤシ殻活性炭は、森林伐採によるヤシの減少伴い使用が困難になるおそれがある。このため豊富な資源量と優れた吸着能を有する活性炭の開発が必要とされている。





リグニンは、植物系に多く存在し、木材の20~30%を占める。木材を原料とするパルプ・製紙工程から大量のリグニンが排出され、その有効利用法の開発が求められている。





特許文献1及び2には、リグニンまたはその誘導体にアルカリを添加し、次いで加熱処理して活性炭を得る方法が記載されている。しかしながらこれらの文献に記載の方法は、リグニン原料から得られる活性炭の収率が低い(最大でも20%)という点と、活性炭のBET法による比表面積が十分に大きくない(最大でも1600 m2/g)という点において満足できるものではなかった。





一方、バイオエタノールはカーボンフリーな再生可能エネルギーとして注目されている。燃料として利用しても、その際に排出されるCO2は、バイオマス原料の成長段階で吸収したCO2であり、全体を通して見るとCO2量は変化しない。そのため、自動車などの燃料用としてのバイオエタノールが世界中で増産されつつある。最近ではバイオエタノールの原料としてセルロースが注目されている。





ガソリンに混入するエタノールは低水分量であることが必須条件のため、バイオマスを発酵させて燃料用エタノールを製造する方法において脱水が重要なプロセスとなる。バイオエタノール製造の一連のプロセスは、まずバイオマス原料を発酵させ(エタノール濃度4~6 wt%)、発酵液を精製、蒸留し(同90~97 wt%)、かつ最終脱水を行い、低含水エタノールを精製する(同99.3 wt%以上)。しかし、水・エタノール系には共沸点があるため単純な蒸留方法では低含水エタノールを精製できない。しかも蒸留によるエタノールの濃縮には多量の熱エネルギーが必要であり、コストも高くなる。エタノールの燃料としての使用を考える場合、省エネルギー的なエタノール分離技術の開発によりそのコストの低減が必要である。更に、ブタノール等の他の低級アルコールをバイオマスから製造することも検討されている。これらの低級アルコールの濃縮においても同様の技術的課題が存在する。

産業上の利用分野



本発明はリグニンを原料とする高比表面積活性炭、その製造方法、および当該活性炭の、低級アルコールの吸着剤としての応用に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
BET法による比表面積が1700 m

2

/g以上である、リグニン類の炭化物を主成分とする活性炭を含む、低級アルコール用吸着剤。

【請求項2】
リグニン類に、アルカリ金属炭酸塩を含浸させる含浸工程と、
アルカリ金属炭酸塩が含浸されたリグニン類を、不活性ガス中で700℃~1200℃の温度において加熱することにより炭化する炭化処理工程と
を含む、活性炭の製造方法により製造された活性炭を含む、低級アルコール用吸着剤。

【請求項3】
アルカリ金属炭酸塩が炭酸カリウムである、請求項2の低級アルコール用吸着剤

【請求項4】
含浸工程が、リグニン類1重量部(乾燥重量基準)に対して0.5~5重量部のアルカリ金属炭酸塩を含浸させる工程である、請求項2または3の低級アルコール用吸着剤

【請求項5】
炭化処理工程における加熱温度が850℃~950℃である、請求項2~4のいずれかの低級アルコール用吸着剤

【請求項6】
低級アルコールが溶解した水性組成物から、低級アルコールを回収する方法であって、
低級アルコールが溶解した水性組成物に、請求項1~5のいずれかの低級アルコール用吸着剤を接触させ、低級アルコールを該吸着剤に吸着させる吸着工程;
吸着工程により得られた、低級アルコールが吸着された吸着剤を、低級アルコールの沸点よりも低い沸点を有する低沸点有機溶媒に接触させ、低沸点有機溶媒中に低級アルコールを溶出させる溶出工程;並びに
溶出工程により得られた、低沸点有機溶媒中に低級アルコールが溶解した溶液から、低沸点有機溶媒を分離除去し、低級アルコールを回収する回収工程
を含む方法。

【請求項7】
低級アルコールがエタノール、1-ブタノール、メタノール、1-プロパノール、2-プロパノール、2-ブタノール、2-メチル-1-プロパノールおよび2-メチル-2-プロパノールから選択される少なくとも1種である、請求項6の方法。
産業区分
  • 処理操作
  • 混合分離
  • 無機化合物
  • 有機化合物
  • 衛生設備
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010024534thum.jpg
出願権利状態 登録


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