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平面脂質二重膜の形成方法 コモンズ

国内特許コード P100000617
整理番号 K028P34
掲載日 2010年4月2日
出願番号 特願2010-032567
公開番号 特開2011-167609
登録番号 特許第5544186号
出願日 平成22年2月17日(2010.2.17)
公開日 平成23年9月1日(2011.9.1)
登録日 平成26年5月16日(2014.5.16)
発明者
  • 田中 裕行
  • 橘田 晃宜
  • 川合 知二
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 平面脂質二重膜の形成方法 コモンズ
発明の概要 【課題】簡単な操作で安定した平面脂質二重膜を形成すること。
【解決手段】先鋭化した金属針を加熱して樹脂フィルムに押し当てることにより樹脂フィルムに微小孔を設けること、および前記樹脂フィルムに設けた微小孔に脂質二重膜を形成することを含む、平面脂質二重膜の形成方法。本発明の方法によれば、非常に簡便かつ安価な方法で安定した平面脂質二重膜を形成することが可能となる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



1976年にNeherとSakmannによって開発されたパッチクランプ法によって、チャネルタンパクの機能が理解できるようになった。この方法は生細胞膜上に存在するチャネルタンパクをガラスピペットでパッチし、その構造変化に伴うイオンの流れを電流に増幅して検出するものであり、チャネル「1分子」の挙動を実時間で捉えたという点において、1分子計測法の先駆けである。





一方、疎水性のプラスチックフィルムに開けた100μm~数十μmの穴に人工脂質二重膜を展開し、測定対象となるイオンチャネルの電流測定を行う人工平面膜法と呼ばれる研究手法が近年になって盛んに行われている。本手法の特徴は、パッチクランプ法と異なり細胞膜を人工的に再現した単純な再構成系で実験を行えると言うところにある。これにより脂質の種類や、溶液の塩濃度、組成、pH等の外的条件を自由に選択した系にチャネルを再構成できるため、実験条件を明確に限定することが可能となる。このように、できるだけ単純でコントロールされた系で実験を行うことによりイオンチャネルの基本的な機構をより深く研究できる点で、人工平面膜法はパッチクランプ法よりも優れた方法である。現在では人工平面膜法を高精度な1分子検出や薬物の診断、DNAの塩基識別などの種々のデバイス、バイオセンサーへと応用しようとする試みも多く報告されている。





人工平面膜法を上記のような測定系へと拡張する場合、平面膜の不安定性が大きな問題である。その一方、膜を展開する孔の直径を縮小することで二重膜の安定性が向上すると言った報告が既になされている。また、孔径の縮小によって膜容量が低下し、電流のノイズが軽減することも報告されている。従って孔径の縮小は人工平面膜法を応用する上で重要であると考えられている。





例えば特許文献1に記載されている平面脂質二重膜の形成方法では、シリコン基板の上下面に酸化膜を形成し、その酸化膜をパターニングして反応性イオンエッチングにより幅50~100μmの微小孔を形成している。また、特許文献2に記載されているような、樹脂にステンレス棒を押し付けて凹凸を形成し、その凸部分を剃刀などで削り取って微小孔を形成する方法も知られている。非特許文献1には、微細加工技術によりシリコンウェハに直径20~30μmの微小孔を設け、疎水処理を行った上で脂質二重膜を形成したところ、1Vの電圧をかけても破壊されない安定した膜が得られたことが開示されている。

産業上の利用分野



本発明は、電気生理学、バイオテクノロジー、バイオチップ、膜タンパク質分析、創薬スクリーニング、バイオセンサー、DNAシークエンシングなどの分野で用いられる平面脂質二重膜の形成技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
先鋭化した金属針を、発熱体を接触させることにより加熱した状態で、支持体上の樹脂フィルムに押し当てることにより樹脂フィルムに幅5μm未満の微小孔を設けること、および前記樹脂フィルムに設けた微小孔に脂質二重膜を形成することを含む、平面脂質二重膜の形成方法。

【請求項2】
発熱体が電流を流したニクロム線である、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記金属針が、電解研磨によって先鋭化されたタングステン、白金、白金合金およびニッケルから選択される金属からなる針である、請求項1または2に記載の方法。

【請求項4】
前記樹脂がフッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ酢酸ビニル、ABS樹脂、AS樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタラートおよびポリブチレンテレフタラートから選択される、請求項1~3のいずれか1項に記載の方法。
産業区分
  • 処理操作
  • 試験、検査
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010032567thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 界面の構造と制御 領域
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