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スルホニルイミデートのアリル化反応方法 コモンズ

国内特許コード P100000628
整理番号 E076P136
掲載日 2010年4月9日
出願番号 特願2010-053547
公開番号 特開2011-184400
登録番号 特許第5254264号
出願日 平成22年3月10日(2010.3.10)
公開日 平成23年9月22日(2011.9.22)
登録日 平成25年4月26日(2013.4.26)
発明者
  • 小林 修
  • 松原 亮介
出願人
  • 独立行政法人科学技術振興機構
発明の名称 スルホニルイミデートのアリル化反応方法 コモンズ
発明の概要

【課題】
本発明は、アリルアルコールなどのアリル位に遊離の水酸基を有するアリル化合物をアリル化剤とするスルホニルイミデートを用いた簡便で新規なアリル化方法を提供する。
【解決手段】
本発明は、アリル位に遊離の水酸基を有するアリル化合物と、スルホニルイミデートとを遷移金属触媒及び酸化ヒ素の存在下に反応させて、アリル化スルホニルイミデートを製造する方法に関する。
【選択図】 なし

従来技術、競合技術の概要


医薬品産業や農薬産業においては新たな活性化合物の開発のために多数の化合物が製造されてきている。また、近年では有機EL素子などの素子材料として多くの有機化合物が製造されてきている。
このような有機化合物の製造においては、新しい有機化合物の合成手法の開発が望まれてきている。求核反応は有機化合物を製造する際の代表的な化学反応のひとつとして知られており、多くの産業分野で利用されてきている。特に、アリル化物は、医薬、農薬、電子材料などを製造する際の中間体としても重要な物質である。アリル化物は、その二重結合を酸化してエポキシ体としたり、また環化させてシクロプロパン誘導体とすることができることから、極めて重要な中間体となってきている。



このためにアリル化方法として種々の方法が開発されてきている。例えば、酸化剤の存在下にアリールヒドラジンをアリル化してアリル置換アリール化合物を製造する方法(特許文献1参照)、Pd触媒の存在下にシクロペンタジエニル金属塩を反応させてアリル化シクロペンタジエン誘導体を製造する方法(特許文献2参照)、Pd系触媒の存在下に求核剤を用いてアリルアルコールの水酸基を置換してアリル化物を製造する方法(特許文献3参照)、金属塩類の存在下にシリル化アリル化合物を用いてカルボニル化合物やイミノ化合物をアリル化する方法(特許文献4参照)、ハロゲン化アリルを用いてナフトールをアリル化する方法(特許文献5参照)などが報告されてきている。
また、アリル位に脱離基を有するアリル化合物と、非求核性強塩基とを、不活性溶剤中で、触媒量の非求核性のより弱い塩基の存在下で反応させてシクロプロペン類を製造する方法(特許文献6参照)も報告されている。



一方、本発明者らは、求核試薬としてのスルホニルイミデートを開発してきた。スルホニルイミデートは、イミンの炭素原子やα,β-不飽和カルボニルのβ炭素原子やアゾ基の窒素原子などと求核的に反応して付加し、その結果求核反応生成物を生成することを報告してきた(特許文献7、及び非特許文献1参照)。
このようにスルホニルイミデートは求核試薬として興味深い反応性を有しているが、スルホニルイミデートのα位に炭素-炭素結合を触媒的に導入する反応の報告例は極めて限られており、活性なイミン化合物、またはα,β-不飽和カルボニル化合物を求電子剤として用いる反応のみしか知られておらず一般性に問題があった。スルホニルイミデートのα位に炭素-炭素結合を触媒的に導入する反応のひとつとして、本発明者らは、アリル位に脱離基を有するアリル化合物と、スルホニルイミデートとをパラジウム触媒及び塩基の存在下に反応させて、アリル化スルホニルイミデートを製造する方法も報告してきた(特許文献8参照)。しかし、この反応はアリルアルコールのような水酸基を脱離基とすることはできず、より脱離性のよう官能基に変換して反応させなければならなかった。
スルホニルイミデートのα位に炭素-炭素結合を触媒的に導入する反応において、アリルアルコールを直接使用することができる反応の開発が求められていた。

産業上の利用分野


本発明は、アリル位に遊離の水酸基を有するアリル化合物と、スルホニルイミデートとを遷移金属触媒及び酸化ヒ素の存在下に反応させて、アリル化スルホニルイミデートを製造する方法に関する。より詳細には、本発明は、アリル位に遊離の水酸基を有するアリル化合物と、スルホニルイミデートとをパラジウム触媒及び酸化ヒ素の存在下に反応させて、アリル化スルホニルイミデートを製造する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
次の一般式(2)
【化学式8】


(式中、R、R、R、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又は置換基を有してもよい炭化水素基を表す。)
で表されるアリル位に遊離の水酸基を有するアリル化合物と、次の一般式(1)
【化学式9】


(式中、R、及びRは、それぞれ独立して置換基を有してもよい炭化水素基を表し、R及びRは、それぞれ独立して水素原子又は置換基を有してもよい炭化水素基を表す。)
で表されるスルホニルイミデートとをパラジウム触媒及び酸化ヒ素の存在下に反応させて、次の一般式(3)
【化学式10】


(式中、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは、前記したものと同じものを表す。)
又は次の一般式(4)
【化学式10-1】


(式中、R、R、R、R、R、R、R、R及びRは、前記したものと同じものを表す。)
で表されるアリル化スルホニルイミデートを製造する方法。

【請求項2】
パラジウム触媒が、0価パラジウム化合物である請求項に記載の方法。

【請求項3】
アリル位に遊離の水酸基を有するアリル化合物が、アリルアルコール又はシンナミルアルコールである請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
スルホニルイミデートが、イソプロピル N-(4-ニトロベンゼンスルホニル)プロピオンイミデートである請求項1~のいずれかに記載の方法。
産業区分
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) ERATO 小林高機能性反応場プロジェクト 領域
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