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セルロース系材料粒子及びその製造方法 コモンズ

国内特許コード P100000670
整理番号 NU-0316
掲載日 2010年5月14日
出願番号 特願2010-029118
公開番号 特開2011-162715
登録番号 特許第5665073号
出願日 平成22年2月12日(2010.2.12)
公開日 平成23年8月25日(2011.8.25)
登録日 平成26年12月19日(2014.12.19)
発明者
  • 林 幸壱朗
  • 守谷 誠
  • 坂本 渉
  • 余語 利信
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 セルロース系材料粒子及びその製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】赤血球類似の形態をもつセルロース系材料粒子及びその製造方法を提供することを解決すべき課題とする。
【解決手段】セルロース系材料から構成され、長径が10μm以下で表裏面の中央部が凹んだ略円板状の粒子である。キャピラリーの一端から原料溶液を吐出する吐出手段と吐出された前記原料溶液にテイラーコーンが形成され、その先端からクーロン爆発が生起するように、前記吐出手段から吐出される前記原料溶液との間に所定の電位差が付与する電源装置とを用いて原料溶液を前記吐出手段から前記対極に向けて噴射し溶媒を蒸発させることにより粒子を製造する方法であって、前記原料溶液は分子構造中にOH基を有し、前記溶媒に可溶なセルロース系材料であり、前記セルロース系材料から構成され、長径が10μm以下で表裏面の中央部が凹んだ略円板状であるセルロース系材料粒子が製造される。
【選択図】図2
従来技術、競合技術の概要


これまでバイオマテリアル分野では、化学的な相互作用を利用して、体内で起こる生物学的反応を制御してきた。例えば、ナノ粒子のPEG被覆・修飾により、マクロファージによる貪食を回避させ、血液循環時間を延長させることや、抗体や葉酸などのがん標的分子を修飾することにより、がん組織への能動的ターゲティングを達成する試みが行われてきた。



近年の材料設計技術の進展により、非球状粒子の精密合成が可能となったことから、新しい材料設計パラメータとして材料の形状が注目されるようになってきた。例えば、Championらは様々な形状(球状、扁平楕円状、円盤状、UFO状)のポリスチレン粒子を作製し、それらのマクロファージへの取り込みを調べることによって、粒子全体の形状ではなく、局所的な形状がその取り込みに影響を与えることを明らかにした(非特許文献1)。さらに最近、彼らはワーム状の粒子は同体積の球状粒子とは異なりマクロファージによる貪食を回避できることを報告している(非特許文献2)。粒子の形状はターゲティング効率にも影響を与え、マイクロメートルサイズのディスク状粒子はナノスケールの球状粒子に比べて、ターゲティング効率が良いと報告されている(非特許文献3)。また、Tasciottiらは球状粒子に比べて血管内皮に付着しやすい半球状シリコン粒子を作製し、DDSキャリアーへの応用を試みている(非特許文献4、5)。これらの報告のように、ユニークな形状の粒子を用いることで、球状粒子では得られない利点を利用することができるようになる。



自然界には、生物学的反応を制御するうえで参考になる形状が多数存在する。その一例として赤血球が挙げられる(非特許文献6)。赤血球は約10μmの窪んだ円盤状であり、その独特な形状のため脾臓での貪食を回避することができ、110~120日間も血液中を循環することができることが知られている。一方で、球状粒子の場合では、100nm以上の粒子は貪食されてしまい、たとえ粒径を100nm以下にしたとしても完全には貪食を回避することはできない。さらに、赤血球はパラシュートのような形状に変化することで、赤血球の直径よりも細い毛細血管を通過することができることが知られている(非特許文献7)。これらの特徴から、赤血球は医療用材料として理想的な形状といえ、人工的に赤血球状の粒子を合成することができれば、バイオマテリアル分野の研究を押し進めることができる可能性がある。

産業上の利用分野


本発明は、セルロース系材料粒子及びその製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
セルロース系材料から構成され、長径が10μm以下で表裏面の中央部が凹んだ略円板状であることを特徴とするセルロース系材料粒子。

【請求項2】
磁性体粒子及び/又は薬剤が内部に分散されている請求項1に記載のセルロース系材料粒子。

【請求項3】
キャピラリーの一端から原料溶液を吐出する吐出手段と、
吐出された前記原料溶液にテイラーコーン(Taylor corn)が形成され、その先端からクーロン爆発が生起するように、前記吐出手段から吐出される前記原料溶液との間に所定の電位差が付与される対極と、
前記所定の電位差を付与する電源装置と、
を用いて原料溶液を前記吐出手段から前記対極に向けて噴射し溶媒を蒸発させることにより粒子を製造する方法であって、
前記原料溶液は分子構造中にOH基を有し、前記溶媒に可溶なセルロース系材料であり、
前記セルロース系材料から構成され、長径が10μm以下で表裏面の中央部が凹んだ略円板状であるセルロース系材料粒子が製造されることを特徴とするセルロース系材料粒子の製造方法。

【請求項4】
前記セルロース系材料は、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、シアノエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロースからなる群から選択される1又は2以上の材料である請求項3に記載のセルロース系材料粒子の製造方法。

【請求項5】
前記原料溶液は、製造されるセルロース系材料粒子よりも粒径が小さい磁性体粒子が分散されている、及び/又は、薬剤が溶解乃至分散されている請求項3又は4に記載のセルロース系材料粒子の製造方法。
産業区分
  • 高分子化合物
  • 薬品
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010029118thum.jpg
出願権利状態 登録
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