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新規錯体化合物、並びにそれを用いた酸素濃度測定試薬および癌の診断薬 新技術説明会

国内特許コード P100000772
掲載日 2010年6月25日
出願番号 特願2009-166878
公開番号 特開2010-044059
登録番号 特許第5353509号
出願日 平成21年7月15日(2009.7.15)
公開日 平成22年2月25日(2010.2.25)
登録日 平成25年9月6日(2013.9.6)
優先権データ
  • 特願2008-185151 (2008.7.16) JP
発明者
  • 吉原 利忠
  • 飛田 成史
  • 穂坂 正博
  • 竹内 利行
出願人
  • 国立大学法人群馬大学
発明の名称 新規錯体化合物、並びにそれを用いた酸素濃度測定試薬および癌の診断薬 新技術説明会
発明の概要

【課題】新規なイリジウム錯体及びそれを用いた酸素濃度検出試薬を提供する。
【解決手段】下記の、Ir(III)を中心金属とし、芳香族系分子を配位子とする錯体を細胞や組織に投与して、同錯体が発するりん光に基づいて細胞や組織内の酸素濃度を測定する。

【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


生体組織あるいは細胞中の酸素濃度を非侵襲的にリアルタイムで検出する方法の開発は,細胞生物学や医療の分野において重要な課題となっている。生体組織中の酸素濃度を定量するための従来法としては、(1)微小電極を組織に挿入して測定する方法、(2)常磁性プローブ分子のESR信号幅が周辺の酸素濃度に依存して変化することを利用する方法、(3)ニトロイミダゾール系低酸素組織診断薬剤を使う方法、(4)水溶性ポルフィリン誘導体、ルテニウム錯体等の発光測定に基づく酸素濃度測定法、などが知られている。(1)の微小電極を用いる方法は、電極近傍の一点における酸素分圧しか測定できない。また、侵襲性であるという欠点を持つ。(2)のESR信号に基づく方法では、リアルタイムでの酸素濃度計測はできない、(3)のニトロイミダゾール系薬剤を用いる方法は、低酸素細胞内でニトロイミダゾールが還元されて細胞内タンパク質に結合しトラップされることを利用する。この方法では、薬剤の代謝に時間を要するため、薬剤投与後数時間経過しないとデータが得られない、という欠点をもつ。(4)の方法は、水溶性ポルフィリン誘導体やルテニウム錯体のりん光寿命が血中酸素濃度に依存して変化する(消光を受ける)ことを利用して酸素濃度を定量する方法である。この方法は、非侵襲で組織における酸素分圧を可視化できるという大きな利点を有するが、試薬が水溶性であるため、得られるデータは血中酸素濃度に限られる。



イリジウム(III)錯体(非特許文献1~4)はりん光を発することが知られており、有機ELディスプレイなどへの応用が期待されている。しかしながら、イリジウム(III)錯体のりん光に基づいて酸素濃度を測定することや、癌の診断への応用は知られていない。



そこで、本発明者らは,下記式(A)で示されるイリジウム錯体((btp)2Ir(acac))の室温りん光(強度,寿命)を用いた生体組織中における酸素濃度計測方法を開発した(特許文献1)。また、(btp)2Ir(acac)のりん光強度,寿命の測定から,リポソーム膜中の酸素濃度の定量,癌細胞中の酸素濃度の可視化,担癌マウス中の腫瘍の可視化に成功した(特許文献1)。
【化学式1】


産業上の利用分野


本発明は新規錯体化合物、並びにそれを用いた細胞や組織中の酸素濃度をリアルタイムで可視化し定量することのできる試薬に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
Ir(III)を中心金属とし、芳香族系分子を配位子とする錯体を含む酸素濃度測定試薬であって、前記錯体が下記いずれかである、酸素濃度測定試薬。
【化学式1】



【請求項2】
Ir(III)を中心金属とし、芳香族系分子を配位子とする錯体を含む癌の診断薬であって、前記錯体が下記いずれかである、癌の診断薬。
【化学式2】



【請求項3】
下記いずれかの錯体。
【化学式3】



【請求項4】
下記一般式で表わされる錯体。
【化学式4】


mが2または3、かつnが0~3の整数であるか、mが0~3の整数、かつnが2または3である。zは0~3の整数である。
XおよびYは 水素、またはアルキル基,アルコキシ基,アミノ基,ジメチルアミノ基,トリフルオロメチル基,シアノ基,アセチル基、カルボキシル基,アルキルエステル基,およびアルキルアミド基から選択される置換基を示す。

【請求項5】
zが1であり、mが2かつnが0であるか、またはmが0かつnが2である、請求項4に記載の錯体。

【請求項6】
XおよびYが水素である、請求項5に記載の錯体。

【請求項7】
請求項4~6のいずれか一項に記載の錯体を含む酸素濃度測定試薬。

【請求項8】
請求項4~6のいずれか一項に記載の錯体を含む癌の診断薬。
産業区分
  • 試験、検査
  • 薬品
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009166878thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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