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工具軌跡生成装置、工具軌跡算出方法および工具軌跡生成プログラム コモンズ 外国出願あり

国内特許コード P100000784
整理番号 NU-0343
掲載日 2010年7月2日
出願番号 特願2010-078131
公開番号 特開2011-206894
登録番号 特許第5594685号
出願日 平成22年3月30日(2010.3.30)
公開日 平成23年10月20日(2011.10.20)
登録日 平成26年8月15日(2014.8.15)
発明者
  • 社本 英二
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 工具軌跡生成装置、工具軌跡算出方法および工具軌跡生成プログラム コモンズ 外国出願あり
発明の概要 【課題】びびり振動の増減に影響を与えるびびり振動増減影響値を考慮して加工条件を求めることにより、びびり振動の発生が抑制された加工能率の高い工具軌跡を得る。
【解決手段】第1実施形態の加工条件決定方法では、S100で操作者によって、工具や被削材を含む工作機械装置の振動特性が不明である旨の情報、びびり振動の方向が不明である旨の情報、工具に対する被削材の比切削抵抗の大きさと方向が不明である旨の情報、および切削幅または再生幅の許容値が入力される。次に、S110において、加工条件である、許容される最大の送り量が選択される。その後、S120において、最大の加工能率(または要求される加工能率を満たした上で加工システムの安定性がより大)となる切込み量、ピックフィード量および工具姿勢の組合せが算出される。その後、加工条件の情報は工具軌跡等算出部に送られ、工具軌跡等の情報が工具軌跡生成装置外部に出力される。
【選択図】図6
従来技術、競合技術の概要



機械加工システムにおいては、例えば、特許文献1に示されているように、製作する部品形状がCADで設計され、設計されたCADデータが、使用する工具データ(工具の種類や径)等とともに工具軌跡生成装置に入力されると、工具軌跡生成装置により工具軌跡(ツールパス)等が作成される。作成された工具軌跡等はNCプログラム作成装置に入力され、工作機械の種類、工具の詳細情報(突き出し量やツーリング)、固定治具の種類等を特定した後にNCプログラムが作成される。この作成されたNCプログラムが工作機械装置に転送され、機械加工が行われている。近年の工具軌跡生成装置では、工具に対する被削材の加工抵抗(比切削抵抗と切削断面積の積によって求められる)を予測し、工作機械装置に許容される最大の加工抵抗を超えない範囲で最大の加工能率を達成するように、工具軌跡を算出することも行われている。実際の機械加工においては、加工抵抗が大きくなれば工具欠損が起きたり、工作機械装置の動力を超えて機械が停止する等の支障をきたす場合があるからである。したがって、機械加工システムにおいて、最大の加工能率を達成するために加工抵抗を考慮して工具軌跡を算出することは、非常に有用である。

産業上の利用分野



本発明は、工具軌跡を算出する工具軌跡生成装置、工具軌跡算出方法および、工具軌跡生成プログラムに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
工具を用いて被削材を加工する工作機械装置で用いられる工具軌跡を算出する工具軌跡生成装置であって、
前記工具、前記被削材および前記工作機械装置で構成される構造物で発生するびびり振動の増減に影響を与える値であるびびり振動増減影響値を算出する影響値算出部と、
前記影響値算出部によって算出されるびびり振動増減影響値に基づいて加工条件を決定する加工条件決定部と、
前記加工条件決定部により決定される加工条件に基づいて工具軌跡を算出する工具軌跡算出部と、
を備え、
前記影響値算出部は、前記構造物の振動特性、前記びびり振動の方向および前記被削材の比切削抵抗の大きさ並びに方向がいずれも特定あるいは推定されていない場合に、前記びびり振動増減影響値として、前記工具が前記被削材を切取る切削断面であって前記工具の切削方向に垂直な切削断面に含まれ、今回の切削で前記工具が切削して新たに生成しようとする面を表す輪郭部分の幅である切削幅または前回の切削で前記工具が切削して生成された面を表す輪郭部分の幅である再生幅の大きさを算出する
ことを特徴とする工具軌跡生成装置。

【請求項2】
前記切削幅または再生幅の大きさが小さい場合は、前記切削幅または前記再生幅の大きさが大きい場合に比べて、加工システムの安定性が高いものである請求項1に記載の工具軌跡生成装置。

【請求項3】
工具を用いて被削材を加工する工作機械装置で用いられる工具軌跡を算出する工具軌跡生成装置であって、
前記工具、前記被削材および前記工作機械装置で構成される構造物で発生するびびり振動の増減に影響を与える値であるびびり振動増減影響値を算出する影響値算出部と、
前記影響値算出部によって算出されるびびり振動増減影響値に基づいて加工条件を決定する加工条件決定部と、
前記加工条件決定部により決定される加工条件に基づいて工具軌跡を算出する工具軌跡算出部と、
を備え、
前記影響値算出部は、前記びびり振動増減影響値として、
(a)前記工具の切削方向と、
(b)前記工具が前記被削材を切取る切削断面であって前記工具の切削方向に垂直な切削断面に含まれ、今回の切削で前記工具が切削して新たに生成しようとする面を表す輪郭部分の幅である切削幅の延びる方向から、前回の切削で前記工具が切削して生成された面を表す輪郭部分の幅である再生幅の延びる方向までの間にある方向
の両方の方向、すなわち前記(a)の方向と前記(b)の方向の両方を含む面と前記びびり振動の方向との成す角度である第1角度と、
加工時に前記工具から前記被削材に及ぼされる合成切削力の方向に垂直な面と、前記びびり振動の方向との成す角度である第2角度、
のうちの前記第1角度のみ、或いは前記第1角度及び前記第2角度に基づく値であるびびり振動増長幅の大きさを算出するものである
ことを特徴とする工具軌跡生成装置。

【請求項4】
前記びびり振動増長幅は、前記第1角度のみ、或いは前記第1角度及び前記第2角度と、前記切削幅または前記再生幅の大きさとに基づき算出されるものである請求項3に記載の工具軌跡生成装置。

【請求項5】
前記影響値算出部は、少なくとも前記びびり振動の方向または前記構造物の振動特性が特定あるいは推定されている場合に、前記びびり振動増減影響値として前記びびり振動増長幅の大きさを算出するものである請求項3または4に記載の工具軌跡生成装置。

【請求項6】
前記びびり振動増長幅の大きさが小さい場合は、前記びびり振動増長幅の大きさが大きい場合に比べて、加工システムの安定性が高いものである請求項3から5のいずれか1項に記載の工具軌跡生成装置。

【請求項7】
工具を用いて被削材を加工する工作機械装置で用いられる工具軌跡を算出する工具軌跡生成装置であって、
前記工具、前記被削材および前記工作機械装置で構成される構造物で発生するびびり振動の増減に影響を与える値であるびびり振動増減影響値を算出する影響値算出部と、
前記影響値算出部によって算出されるびびり振動増減影響値に基づいて加工条件を決定する加工条件決定部と、
前記加工条件決定部により決定される加工条件に基づいて工具軌跡を算出する工具軌跡算出部と、
を備え、
前記影響値算出部は、前記構造物の振動特性、および前記被削材の比切削抵抗の大きさ並びに方向がいずれも特定あるいは推定されている場合に、前記びびり振動増減影響値として、前記構造物の加工システムの一巡伝達関数の大きさを算出するものである
ことを特徴とする工具軌跡生成装置。

【請求項8】
前記一巡伝達関数の大きさが1より小さい場合は加工システムが安定であり、前記一巡伝達関数の大きさが1より大きい場合は加工システムが不安定であり、さらに前記一巡伝達関数の大きさが小さいほど加工システムの安定性が高いものである請求項に記載の工具軌跡生成装置。

【請求項9】
工具を用いて被削材を加工する工作機械装置で用いられる工具軌跡を算出する工具軌跡生成装置であって、
前記工具、前記被削材および前記工作機械装置で構成される構造物で発生するびびり振動の増減に影響を与える値であるびびり振動増減影響値を算出する影響値算出部と、
前記影響値算出部によって算出されるびびり振動増減影響値に基づいて加工条件を決定する加工条件決定部と、
前記加工条件決定部により決定される加工条件に基づいて工具軌跡を算出する工具軌跡算出部と、
を備え、
前記加工条件決定部は、前記びびり振動増減影響値に基づいて、前記被削材に対する工具のあるいは前記工具に対する前記被削材の送り方向であって、前記びびり振動を増長させない送り方向であるびびり振動安定送り方向を決定する安定送り方向決定部を含み、
前記加工条件決定部は、前記びびり振動安定送り方向に基づいて加工条件を決定する
ことを特徴とする工具軌跡生成装置。

【請求項10】
前記安定送り方向決定部は、
(a)前記工具の切削方向と、
(b)前記工具が前記被削材を切取る切削断面であって前記工具の切削方向に垂直な切削断面に含まれ、今回の切削で前記工具が切削して新たに生成しようとする面を表す輪郭部分の幅である切削幅の延びる方向から前回の切削で前記工具が切削して生成された面を表す輪郭部分の幅である再生幅の延びる方向までの間にある方向
の両方の方向を含む面、および加工時に前記工具から前記被削材に及ぼされる合成切削力の方向に垂直な面のうちの少なくとも1つの面と、前記びびり振動の方向との成す角度が小さくなるように、前記送り方向を決定することで、前記安定送り方向を決定するものである請求項に記載の工具軌跡生成装置。

【請求項11】
前記加工条件決定部は、前記びびり振動安定送り方向では加工できない箇所について、前記びびり振動安定送り方向とは異なる方向の加工用送り方向を選択する加工用送り方向選択部をさらに含み、
前記加工条件決定部は、前記びびり振動安定送り方向および前記加工用送り方向に基づいて加工条件を決定するものである請求項9または10に記載の工具軌跡生成装置。

【請求項12】
前記加工条件決定部は、前記被削材に対する前記工具のあるいは前記工具に対する被削材の送り量として、許容される送り量の上限値を選択する送り量選択部をさらに含み、
前記加工条件決定部は、前記送り量選択部によって選択された送り量に基づいて加工条件を決定するものである請求項1から11のいずれか1項に記載の工具軌跡生成装置。

【請求項13】
工具を用いて被削材を加工する工作機械装置で用いられる工具軌跡を算出する工具軌跡生成方法であって、
前記工具、前記被削材および前記工作機械装置で構成される構造物で発生するびびり振動の増減に影響を与える値であるびびり振動増減影響値を算出するステップと、
算出されるびびり振動増減影響値に基づいて加工条件を決定するステップと、
決定された加工条件に基づいて工具軌跡を算出するステップと、
を備え、
前記びびり振動増減影響値を算出するステップでは、前記びびり振動増減影響値として、
(a)前記工具の切削方向と、
(b)前記工具が前記被削材を切取る切削断面であって前記工具の切削方向に垂直な切削断面に含まれ、今回の切削で前記工具が切削して新たに生成しようとする面を表す輪郭部分の幅である切削幅の延びる方向から、前回の切削で前記工具が切削して生成された面を表す輪郭部分の幅である再生幅の延びる方向までの間にある方向
の両方の方向、すなわち前記(a)の方向と前記(b)の方向の両方を含む面と前記びびり振動の方向との成す角度である第1角度と、
加工時に前記工具から前記被削材に及ぼされる合成切削力の方向に垂直な面と、前記びびり振動の方向との成す角度である第2角度、
のうちの前記第1角度のみ、或いは前記第1角度及び前記第2角度に基づく値であるびびり振動増長幅の大きさを算出するものである
ことを特徴とする工具軌跡生成方法。

【請求項14】
工具を用いて被削材を加工する工作機械装置で用いられる工具軌跡を算出する工具軌跡生成プログラムであって、
請求項13に記載の工具軌跡生成方法をコンピュータに実行させる
ことを特徴とする工具軌跡生成プログラム。
産業区分
  • 切削
  • 制御調整
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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出願権利状態 登録
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