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ダイヤモンドライクカーボン膜付基材の製造方法 コモンズ

国内特許コード P100000790
整理番号 NU-0341
掲載日 2010年7月2日
出願番号 特願2010-083685
公開番号 特開2011-214085
登録番号 特許第5585983号
出願日 平成22年3月31日(2010.3.31)
公開日 平成23年10月27日(2011.10.27)
登録日 平成26年8月1日(2014.8.1)
発明者
  • 齋藤 永宏
  • 高井 治
  • 稗田 純子
  • 白藤 立
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 ダイヤモンドライクカーボン膜付基材の製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】保護膜として機能し得る硬度と高い可視光透過性とを兼ね備えたDLC膜を樹脂基材上に有するDLC膜付基材の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の製造方法は、RF電源16を用いた平行平板型プラズマCVDによりCHとHとの混合ガスからDLC膜を形成する工程を包含する。この工程では、上記プラズマCVDを、(a)上記混合ガスのHガス分圧をCHガス分圧の0.8倍以上とする;(b)上記混合ガスの合計圧力を20Pa~40Paとする;および(c)RF電源16のパワーを15W~20W/225πcmとする;を満たすように行うことにより、(A)膜厚200nmのとき、波長400nmにおける光透過率が70%以上;および、(B)硬度が5GPa以上;を満たすDLC膜を樹脂基材3上に形成する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



ダイヤモンドライクカーボン(Diamond-Like Carbon;以下「DLC」と表記することもある。)は、ダイヤモンドと同様のSP結合およびグラファイトと同様のSP結合を含むカーボンネットワークを基本構造とするアモルファス状の炭素質材料を示す総称である。このDLCは、高硬度、耐摩耗性、低摩擦係数、表面平滑性等の機械的特性、耐薬品性、耐腐蝕性等の化学的特性、絶縁性等の電気的特性、等の種々の優れた特性を発揮し得る高機能材料として注目されている。





DLCに期待される利用分野の一つとして、樹脂基材の表面にDLCの膜を設けることで該樹脂材料を傷付きから保護する用途が挙げられる。一般に、ポリカーボネート、アクリル樹脂等の樹脂(典型的には熱可塑性樹脂)は、軽量で安価であり、成形や加工も容易であるという特長を有する一方、ガラス等の無機材料や金属材料に比べて傷が付きやすい傾向にあるためである。樹脂基材上のDLC膜、該DLC膜の製造方法または製造装置に関連する従来技術文献として、特許文献1~5が挙げられる。

産業上の利用分野



本発明は、樹脂基材上にダイヤモンドライクカーボン膜を有するダイヤモンドライクカーボン付基材を製造する技術に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
樹脂基材上に可視光透過性のダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜を有するDLC膜付基材を製造する方法であって、
高周波電源を用いた平行平板型プラズマCVDにより、CHとHとの混合ガスからDLC膜を形成する工程を包含し、
そのDLC膜形成工程では、前記プラズマCVDを、以下の条件:
(a)前記混合ガスにおけるHガス分圧をCHガス分圧の0.8倍以上とする;
(b)前記混合ガスの合計圧力を20Pa以上40Pa以下とする;および、
(c)前記高周波電源のパワーを225πcm当たり15W以上20W以下とする;
を満たすように行うことにより、以下の特性:
(A)膜厚200nmのとき、波長400nmにおける光透過率が70%以上である;および、
(B)硬度が5GPa以上である;
を満たすDLC膜を前記樹脂基材上に形成する、DLC膜付基材製造方法。

【請求項2】
前記混合ガスの合計圧力を30Pa以上40Pa以下とする、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記DLC膜形成工程に先立って、前記樹脂基材にプラズマを照射する工程をさらに包含する、請求項1または2に記載の方法。

【請求項4】
前記DLC膜形成工程に先立って、前記樹脂基材の表面に自己組織化単分子膜を形成する工程をさらに包含する、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。

【請求項5】
前記自己組織化単分子膜は、前記DLC膜を構成する炭素原子との間にN-C結合を形成可能な末端基を有する膜形成材料を用いて形成される、請求項4に記載の方法。

【請求項6】
前記条件(b)および(c)に代えて、以下の条件:
(d)高周波電極にかかる自己バイアスを-85V~-115Vとする;
を満たすように前記プラズマCVDを行う、請求項1から5のいずれか一項に記載のDLC膜付基材製造方法。

【請求項7】
以下の特性:
(A)膜厚200nmのとき、波長400nmにおける光透過率が70%以上である;および、
(B)硬度が5GPa以上である;
を満たすDLC膜を製造する方法であって、
高周波電源を用いた平行平板型プラズマCVDによりCHとHとの混合ガスからDLC膜を形成する工程を包含し、
ここで、前記プラズマCVDを、以下の条件:
(a)前記混合ガスにおけるHガス分圧をCHガス分圧の0.8倍以上とする;
(b)前記混合ガスの合計圧力を20Pa以上40Pa以下とする;および、
(c)前記高周波電源のパワーを225πcm当たり15W以上20W以下とする;
を満たすように行う、DLC膜製造方法。

【請求項8】
波長400nmにおける光透過率が70%以上であり且つ硬度が5GPa以上であるDLC膜が、自己組織化単分子膜を介して基材上に設けられているDLC膜付き基材であって、
前記自己組織化単分子膜は、前記DLC膜を構成する炭素原子との間に化学結合を形成可能な末端基を有する膜形成材料を用いて形成されたものである、DLC膜付基材。

【請求項9】
前記自己組織化単分子膜は、前記DLC膜を構成する炭素原子との間にN-C結合を形成可能な末端基を有する膜形成材料を用いて形成されたものである、請求項8に記載のDLC膜付基材。

【請求項10】
波長400nmにおける光透過率が70%以上であり且つ硬度が5GPa以上であるDLC膜が、自己組織化単分子膜を介して基材上に設けられているDLC膜付き基材であって、
前記自己組織化単分子膜は、置換されたまたは置換されていないアミノ基、メルカプト基、水酸基、カルボキシル基、アルデヒド基、スルフォン酸基およびシアノ基からなる群から選択される末端基を有する膜形成材料を用いて形成されたものである、DLC膜付基材。

【請求項11】
波長400nmにおける光透過率が70%以上であり且つ硬度が5GPa以上であるDLC膜が、自己組織化単分子膜を介して基材上に設けられているDLC膜付き基材であって、
前記自己組織化単分子膜を形成する分子の集合状態の変化によって前記基材と前記DLC膜との熱膨張係数の相違に起因するストレスを緩和し得るように構成されている、DLC膜付き基材。
産業区分
  • 表面処理
  • 無機化合物
  • 窯業
  • 高分子化合物
  • その他有機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010083685thum.jpg
出願権利状態 登録
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