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酸化物超伝導薄膜の製造方法 新技術説明会

国内特許コード P100000809
掲載日 2010年7月9日
出願番号 特願2009-065969
公開番号 特開2010-215467
登録番号 特許第5236542号
出願日 平成21年3月18日(2009.3.18)
公開日 平成22年9月30日(2010.9.30)
登録日 平成25年4月5日(2013.4.5)
発明者
  • 木場 信一郎
出願人
  • 独立行政法人国立高等専門学校機構
発明の名称 酸化物超伝導薄膜の製造方法 新技術説明会
発明の概要

【課題】結晶性に優れた酸化物超伝導薄膜を形成可能とするとともに、当該酸化物超伝導薄膜を含んで高い超伝導転移温度を有する超伝導薄膜積層体を形成可能で、製造工程中に有毒元素を含まない酸化物超伝導薄膜の製造方法を提供する。
【解決手段】単結晶基板上にYBaCuで構成されるバッファー薄膜を形成する第1の工程と、バッファー薄膜上に連続してBa-Ca-Cu-O系酸化物超伝導薄膜を形成する第2の工程とを備え、第1の工程は、前記バッファー薄膜をパルスレーザーデポジション法によりエピタキシャル成長させるバッファー薄膜成長工程を含み、第2の工程は、バッファー薄膜上に酸化物超伝導薄膜をパルスレーザーデポジション法によりエピタキシャル成長させる超伝導薄膜成長工程と、超伝導薄膜成長工程に連続し、基板温度を徐冷させる徐冷工程と、徐冷工程に連続し、基板温度を急冷させる急冷工程とを含む。
【選択図】図4

従来技術、競合技術の概要


従来、例えば80K以上の高い超伝導転移温度(以下「Tc」という。)を持つ高温超伝導体として、例えばY―Ba-Cu-0系酸化物超伝導体(以下「YBCO」という。)が知られている。さらに近年の研究により、このYBCOのTcより高いTcを持つ酸化物超伝導体も見出されており、これらの高温超電導体からなる薄膜を利用した機能素子に関する研究も盛んに行われている。



このYBCOのTcより高いTcを持つ酸化物超伝導体として、例えばTl-Ca-Cu-O系酸化物超伝導体(以下「Tl系超伝導体」という。)、Hg-Ba-Ca-Cu-O系酸化物超伝導体(以下「Hg系超伝導体」という。)及び例えばBaCaCun+1等のBa-Ca-Cu-O系酸化物超伝導体(以下「Ba-Ca-Cu-O系超伝導体」という。)がある。



しかしながら、Tl系超伝導体及びHg系超伝導体は有毒元素であるTlやHgを含んでいる。したがって、例えばTl系超伝導体或いはHg系超伝導体からなる薄膜を製造する過程において、TlやHgの取扱い管理が煩雑になるおそれがある等、Tl系超伝導体或いはHg系超伝導体の量産化が困難になるおそれがあるという問題があった。



これに対して、上述したBa-Ca-Cu-O系超伝導体はその構成中に有毒元素を含まないため、その製造工程における管理もやりやすく、したがって量産化もしやすい。また、地球環境に与える悪影響も少ない。



しかしながら、Ba-Ca-Cu-O系超伝導体からなる結晶薄膜は、例えば大気中での吸湿性が高いため一旦形成された所定の結晶構造が不安定となる等、その製造は困難が伴うという問題や、エピタキシャル成長させた場合にその薄膜が多結晶化しやすい等、配向性に優れた結晶薄膜を得ることが困難という問題があった。



一方で、このような酸化物超伝導薄膜の作製方法に関してさまざま提案がされている。(例えば特許文献1参照)。

産業上の利用分野


本発明は、酸化物超伝導薄膜の製造方法に関し、特にBa-Ca-Cu-O系酸化物超伝導薄膜の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
単結晶基板上に、バッファー薄膜を介してBaCaCun+1(n≧0及びZ≦2n+2)で構成される酸化物超伝導薄膜を、所定の基板温度及び所定の酸素圧中で形成する酸化物超伝導薄膜の製造方法であって、
前記単結晶基板上にYBaCu(6.5≦X<8)で構成される前記バッファー薄膜を形成する第1の工程と、
前記バッファー薄膜上に連続して前記酸化物超伝導薄膜を形成する第2の工程とを備え、
前記第1の工程は、前記バッファー薄膜をパルスレーザーデポジション法によりエピタキシャル成長させるバッファー薄膜成長工程を含み、
前記第2の工程は、前記酸化物超伝導薄膜をパルスレーザーデポジション法によりエピタキシャル成長させる超伝導薄膜成長工程と、
前記超伝導薄膜成長工程に連続し、前記基板温度を2℃/分以下で徐冷させる徐冷工程と、
前記徐冷工程に連続し、前記基板温度を15℃/分~20℃/分で急冷させる急冷工程とを含む酸化物超伝導薄膜の製造方法。

【請求項2】
前記バッファー薄膜成長工程における基板温度は800℃~830℃、酸素圧は13.3Pa~26Paであることを特徴とする請求項1に記載の酸化物超伝導薄膜の製造方法。

【請求項3】
前記超伝導薄膜成長工程における基板温度は770℃~830℃、酸素圧は13.3Pa~26Paであることを特徴とする請求項1又は2に記載の酸化物超伝導薄膜の製造方法。

【請求項4】
前記第1の工程は、基板温度が400℃~500℃及び酸素圧が400Pa以上で、前記バッファー薄膜を30分~120分間保持することにより前記バッファー薄膜を超伝導体とするバッファー薄膜超伝導化工程を含むことを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の酸化物超伝導薄膜の製造方法。

【請求項5】
前記徐冷工程及び前記急冷工程における酸素圧は400Pa以上であることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の酸化物超伝導薄膜の製造方法。
産業区分
  • 無機化合物
  • 表面処理
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009065969thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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