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面方位(111)のMgO薄膜の作製方法 コモンズ

国内特許コード P100000879
整理番号 K031P21
掲載日 2010年8月13日
出願番号 特願2010-157342
公開番号 特開2012-017236
登録番号 特許第5493107号
出願日 平成22年7月9日(2010.7.9)
公開日 平成24年1月26日(2012.1.26)
登録日 平成26年3月14日(2014.3.14)
発明者
  • 須崎 友文
  • 松崎 功佑
  • 細野 秀雄
出願人
  • 国立研究開発法人科学技術振興機構
発明の名称 面方位(111)のMgO薄膜の作製方法 コモンズ
発明の概要 【課題】バルク単結晶MgOを切り出して原子スケールで平坦な (111) 面を研磨により
得ることは成功していない。また、成膜法でも原子スケールで平坦なMgO (111) 面は
得られていない。
【解決手段】レーザーアブレーション堆積法によりMgO焼結体又は単結晶をターゲット
として用いてMgO薄膜を基板上に堆積する方法において、基板として、単結晶NiO(1
11)薄膜層を原子スケールで表面平坦に成膜した単結晶基板を用い、該NiO(111)薄膜層
上に「Mg-O」層を1ユニットとして積層状に堆積させてエピタキシャル成長させるこ
とによってMgO(111)薄膜を原子スケールで表面平坦に成膜することを特徴とする面方
位(111)のMgO薄膜の作製方法。MgO(111)薄膜は、「Mg-O」層を1ユニットとし
てエピタキシャル成長する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



結晶系が立方晶系の(111)面を有する薄膜の堆積用基板としては、例えば、イットリア安

定化ジルコニア(YSZ)、チタン酸ストロンチウム(SrTiO3)、酸化マグネシウム(MgO)

、マグネシウムアルミネート(MgAl2O4)、酸化イットリウム、(LaAlO30.3-(SrAl0.5

Ta0.5O30.7(LSAT)、シリコンなどが使用される。原子スケールで平坦でかつ結晶性の

良好な酸化物単結晶基板表面を形成するには通常、単結晶基板の表面を研磨する方法が用

いられている。





代表的な酸化物絶縁体であるMgOは、信頼できる絶縁体基板として面方位が (100)の研

磨面を持つ基板が市販されている。しかし、単結晶からMgO(111) 面を切り出し、機械

的に研磨する方法では、表面の平坦性は、きわめて悪く、表面疵等の欠陥も生じやすい。

このような方法で静電的に不安定なMgO(111)の平坦面を得るのは困難であり、RHE

ED 像には表面の凹凸を反映した透過回折像が現われ、Kikuchi線は現われてい

ない(非特許文献1)。





この問題を解決する一手法として、表面が(100)面,(111)面,(110)面のいずれかの面で

あるMgO基板の表面に3C-SiC膜を設ける際に、MgO基板を水素雰囲気中で10

00℃以上1600℃以下に加熱し、所定時間保持することによりMgO基板の表面に原

子ステップを形成する方法が提案されている(特許文献1)。





MgO以外の他の基板上に原子スケールで平坦なMgO(111)薄膜を気相成長させる試み

は、6H-SiC(0001)(非特許文献2)、GaN(0002)(非特許文献3)、Al23(0

001)(非特許文献4、5)、Ag(111)(非特許文献6)などの基板を用いて行われてき

たが、原子間力顕微鏡での断面プロファイルにより原子スケールでのステップ段差が確認

でき、成長時に反射高速電子線回折(RHEED)による強度振動が見え、原子スケールでの

積層状(layer by layer)成長が確認できたものは今までなかった。





MgO(111) は、強誘電体薄膜素子のバッファ層としても用いられる(特許文献2,3)

。また、MgO(111) 面は、分子吸着、触媒反応に対して活性を持つことが知られており

、メタノールの低温での分解触媒への利用が報告されている(非特許文献7)。





本発明者らは、先に、有機ELディスプレイ等の表示デバイス等のホール注入電極や、発

光ダイオード(LED)、レーザーダイオード(LD)、紫外線検出器のp型層として使

用できるp型酸化物半導体として原子スケールで平坦な NiO(111) 薄膜を単結晶基板

上に形成する方法を開発し、特許出願した(特許文献4、非特許文献8)。MgOと同様

に岩塩構造を取る NiOも単結晶を切り出して (111) 平坦面を得るのは困難であるが、

上に示した方法により単結晶基板上にNiO(111) 超平坦面を得ることが出来る。しかし

、この方法では原子スケールで平坦な MgO(111) 表面を形成しようとすると、MgO

と単結晶基板が固溶反応するために実現できない。

産業上の利用分野


本発明は、酸化マグネシウム(MgO)薄膜の作製方法、特に面方位(111)のMgO (以下、
「MgO(111)」という)薄膜を原子スケールで表面平坦にレーザーアブレーション堆積
法によって作製する方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
レーザーアブレーション堆積法によりMgO焼結体又は単結晶をターゲットとして用いて
MgO薄膜を基板上に堆積する方法において、基板として、単結晶NiO(111)薄膜層を
原子スケールで表面平坦に成膜した単結晶基板を用い、該NiO(111)薄膜層上に、Mg
O(111) 薄膜において、電気的中性を保った最も薄い膜であり、Mgだけが存在する平面
と、それに隣接するOだけが存在する平面の2平面から構成される層である「Mg-O」
を1ユニットとして積層状に堆積させてエピタキシャル成長させることによってMgO(1
11)薄膜を原子スケールで表面平坦に成膜することを特徴とする面方位(111)のMgO薄膜
の作製方法。

【請求項2】
基板温度を500~900℃とし、酸素分圧を10-4~1PaとしてMgO(111)薄膜を
成膜することを特徴とする請求項1記載のMgO薄膜の作製方法。

【請求項3】
前記「Mg-O」の層数が1~500であることを特徴とする請求項1記載のMgO薄膜
の作製方法。

【請求項4】
前記「Mg-O」の層数が1~10であり、「Mg-O」層の堆積時にRHEED強度振
動をモニタリングすることによって、所望の層数で堆積を停止することを特徴とする請求
項1記載のMgO薄膜の作製方法。

【請求項5】
MgO(111)薄膜の二乗平均粗さRRMSが0.25nmを超えないことを特徴とする請求項
1記載のMgO薄膜の作製方法。
産業区分
  • 処理操作
  • 表面処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010157342thum.jpg
出願権利状態 登録
参考情報 (研究プロジェクト等) さきがけ 革新的次世代デバイスを目指す材料とプロセス 領域
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