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シラフルオレン誘導体の製造方法 コモンズ

国内特許コード P100000935
掲載日 2010年9月28日
出願番号 特願2010-053857
公開番号 特開2011-184410
登録番号 特許第5594762号
出願日 平成22年3月10日(2010.3.10)
公開日 平成23年9月22日(2011.9.22)
登録日 平成26年8月15日(2014.8.15)
発明者
  • 國信 洋一郎
  • 嬉野 智也
  • 高井 和彦
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 シラフルオレン誘導体の製造方法 コモンズ
発明の概要 【課題】副生成物の発生を抑制し、簡便なプロセスで目的のシラフルオレン誘導体を合成することができる製造方法を提供する。
【解決手段】触媒の存在下に、2-ヒドロシリルビフェニルまたはその置換体を反応させることにより構造式(2)で示されるシラフルオレン誘導体を高収率で簡便に製造できる。



【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要



近年、テレビ、携帯電話等における表示装置として、低消費電力かつ軽量な表示装置が求められている。有機エレクトロルミネッセンス(以下、エレクトロルミネッセンスをELと略記することにする)素子は、電極の間に有機EL素材を挟むだけという非常に単純な構造を持つ自発光素子であり、こうした要求を満たす素材として幅広い分野での利用が期待されている。





有機EL材料の構成要素として、芳香環同士がケイ素で架橋された分子(ケイ素架橋体)が利用されており、そのひとつとして、ケイ素架橋シラフルオレンの利用が期待されている。





以下に、従来行われてきたシラフルオレンの合成方法を示す。非特許文献1では、従来、多く用いられてきた有機リチウム反応剤を用いたハロゲン化ビフェニルのリチオ化による合成法の例として、2つの炭素-ケイ素(C‐Si)結合を形成することでシラフルオレンを合成している例を示している。





非特許文献2では、ビフェニル骨格を有するジシランあるいはトリシラン化合物の光分解によるSi-X-Si鎖(XはO、S、NH,Fe(CO)4)形成反応が報告され、その中の例として、精製した鉄錯体を低圧水銀灯を用いて光分解することにより、低収率ながらシラフルオレンが得られることを報告している。





非特許文献3では、臭素化されたシリル-1,3-ブタジエン誘導体からリチオ化を経由した分子内反応により、シロール誘導体が合成され、その中の一例として、シラフルオレンも合成できることが示されている。





非特許文献4では、イリジウム触媒の存在下、アルキンとケイ素を含むジインを用いて[2+2+2]付加環化反応を経由したシラフルオレン合成法が報告されている。





非特許文献5では、パラジウム触媒存在下、2-(アリールシリル)アリールトリフラートの分子内カップリングによるシラフルオレン合成法が報告されている。





非特許文献6では、ロジウム触媒による2-シリルフェニルボロン酸およびアルキンを用いたシロールの合成法が報告されており、その一例として、ビフェニルシランを基質として用いた分子内反応により、高収率でシラフルオレンが合成されている。





非特許文献7では、Sira-Friedel-Crafts反応によるシラフルオレンの合成法も報告されている。

一般に、従来のシラフルオレンの合成には、原料となる化合物内に、余分な置換基を必要としていたため、煩雑で高コストな製造プロセスとなっており、また、製造の段階で生じる副生成物の処理と環境への負荷が問題となっている。

産業上の利用分野



本発明は、シラフルオレン誘導体の製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
周期表7族、8族、9族および10族の第5周期~第6周期の遷移金属からなる群から選ばれた少なくとも1種の金属の化合物からなる触媒の存在下に、下記構造式(1)で示される2-ヒドロシリルビフェニルまたはその置換体を脱水素反応させることを特徴とする下記構造式(2)で示されるシラフルオレン誘導体の製造方法。
構造式(1)
【化1】


[式中、R1、R2、R11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアリールアルキル基、置換基を有してもよいアリールアルケニル基、置換基を有してもよいアリールアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよい複素環基、保護されていてもよい水酸基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルデヒド基、保護されていてもよいカルボキシル基又はその塩、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルカルボニロキシ基、アリールカルボニロキシ基、保護されていてもよいアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、アリールアンモニウム基、保護されていてもよいチオール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、保護されていてもよいスルフィン酸基又はその塩、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、保護されていてもよいスルホン酸基又はその塩、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルアゾ基、アリールアゾ基、保護されていてもよいリン酸基又はその塩、保護されていてもよい亜リン酸基又はその塩、シアノ基、ニトロ基又はアジド基である。R1とR2とが相互に結合して環を形成してもよく、R11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24の2つが相互に結合して環を形成してもよい。]
構造式(2)
【化2】


[式中、R1、R2、R11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24は、それぞれ独立して水素原子、ハロゲン原子、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルケニル基、置換基を有してもよいアルキニル基、置換基を有してもよいアリール基、置換基を有してもよいアリールアルキル基、置換基を有してもよいアリールアルケニル基、置換基を有してもよいアリールアルキニル基、置換基を有してもよいシクロアルキル基、置換基を有してもよい複素環基、保護されていてもよい水酸基、アルコキシ基、アリーロキシ基、アルデヒド基、保護されていてもよいカルボキシル基又はその塩、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルキルカルボニロキシ基、アリールカルボニロキシ基、保護されていてもよいアミノ基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、アンモニウム基、アルキルアンモニウム基、アリールアンモニウム基、保護されていてもよいチオール基、アルキルチオ基、アリールチオ基、保護されていてもよいスルフィン酸基又はその塩、アルキルスルフィニル基、アリールスルフィニル基、保護されていてもよいスルホン酸基又はその塩、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルキルアゾ基、アリールアゾ基、保護されていてもよいリン酸基又はその塩、保護されていてもよい亜リン酸基又はその塩、シアノ基、ニトロ基又はアジド基である。R1とR2とが相互に結合して環を形成してもよく、R11、R12、R13、R14、R21、R22、R23およびR24の2つが相互に結合して環を形成してもよい。]

【請求項2】
触媒が、ロジウム、レニウム、ルテニウム、イリジウムおよび白金からなる群から選ばれた少なくとも1種の金属の化合物からなる触媒である請求項に記載のシラフルオレン誘導体の製造方法。

【請求項3】
触媒が、1価のロジウムの化合物からなる触媒である請求項1または2に記載のシラフルオレンの製造方法。

【請求項4】
触媒が、錯体である請求項1~のいずれか1項に記載のシラフルオレン誘導体の製造方法。

【請求項5】
錯体が、カルボニル錯体、トリメチルホスフィン錯体、トリエチルホスフィン錯体、トリブチルホスフィン錯体、トリ-sec-ブチルホスフィン錯体、トリ-tert-ブチルホスフィン錯体、トリシクロへキシルホスフィン錯体、トリフェニルホスフィン錯体、メチルジフェニルホスフィン錯体、ジメチルフェニルホスフィン錯体、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン錯体、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン錯体、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン錯体、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)-1,1-ビナフチル錯体、トリフルオロメタンスルホネート錯体、アセテート錯体、プロピオネート錯体、ブチレート錯体、アセチルアセトナート錯体、エチレン錯体、シクロオクテン錯体、シクロオクタジエン錯体、ノルボルナジエン錯体からなる群から選ばれた錯体である請求項4に記載のシラフルオレン誘導体の製造方法。

【請求項6】
反応を、有機溶媒中で行う請求項1~のいずれか1項に記載のシラフルオレン誘導体の製造方法。

【請求項7】
反応を、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、エステル、ケトン、アルコールからなる群から選ばれた少なくとも1種の溶媒中で行う請求項に記載のシラフルオレン誘導体の製造方法
産業区分
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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技術移転に関しては岡山TLOが窓口になります。


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