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カルシニューリン活性化剤

国内特許コード P100001000
掲載日 2010年9月30日
出願番号 特願2003-578567
登録番号 特許第4500991号
出願日 平成14年6月18日(2002.6.18)
登録日 平成22年4月30日(2010.4.30)
国際出願番号 JP2002006063
国際公開番号 WO2003080841
国際出願日 平成14年6月18日(2002.6.18)
国際公開日 平成15年10月2日(2003.10.2)
優先権データ
  • 特願2002-081415 (2002.3.22) JP
発明者
  • 北本 宏子
  • 宮川 都吉
出願人
  • 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 カルシニューリン活性化剤
発明の概要 以下の(a)又は(b)のタンパク質を有効成分とする、真核細胞のカルシウムイオンの細胞内への流入による細胞内カルシウムイオン濃度増加作用を有するカルシニューリン活性化剤。
(a)各配列番号2~4で表されるアミノ酸配列からなる3つのサブユニットで構成される、キラー酵母クリュイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)が生産するキラータンパク質(KLKP)
(b)(a)のタンパク質において、3つのサブユニットの少なくとも一つが配列番号2、3又は4で表されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるサブユニットであり、かつクリュイベロミセス・ラクティスのキラータンパク質(KLKP)活性を有するタンパク質
従来技術、競合技術の概要


近年酵母(S.cerevisiae)のキラーシステムに関する種々の研究がされている。Klキラータンパク質はTOKl過剰活性化し細胞膜機能を破壊する(Ahmed,A.et al.,Cell 99,283-291(1999))。また、キチンシンターゼIIIの破壊および非局在化は酵母にK.lactisキラータンパク質(KLKP)に対する耐性を付与する(Jablonowski,D.,et al.,Yeast 18 p.1285(2001))。KLKPはプラスミドpGKL1上の遺伝子でコードされ、αサブユニット、βサブユニットおよびγサブユニットの3つのサブユニットからなることが報告されている(Stark MJ et al.,EMBO J.,Aug,5(8),p.1995-(1986))。
また、本発明者らは、先にKLKPの作用がCa2+で活性化されることを報告した。しかし、そのキラー活性のメカニズムの解明はなされておらず、また、酵母キラータンパク質は、酵母のみに対してキラー活性を有するとされており、その産業への応用も醸造分野等に限られていた。
カルシニューリン(CaN)はCa2+/カルモジュリン複合体で制御される真核生物唯一の脱リン酸化酵素で、細胞増殖・分化や転写制御の調節機構などCa2+が介する情報伝達系の中心的役割を果たしている。酵母で明らかにされたCaNの作用機構は、高等真核生物におけるCaNの機能を解析する上で重要な情報となっている。CaN阻害剤は免疫抑制剤として実用化されているが、CaNは様々な機能を持っており、さらに医療や農業への応用が期待されている。既に明らかにされたCaNの機能と、産業に応用されているものを表1に示した。


出芽酵母を用いてCa2+で活性化されたCaNが細胞周期エンジンの負の調節因子を活性化し、細胞周期を遅らせることが報告されている(NATURE,392,p.303(1998))。
このように、カルシニューリンの活性化、阻害作用を有する物質は、真核細胞の増殖阻害剤、医薬等広く産業への応用が期待されているが、従来容易に入手可能なカルシニューリン活性化剤は多くなかった。

産業上の利用分野


本発明は、キラー酵母クリュイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)が生産するキラータンパク質(KLKP)の利用に関する。具体的には、キラー酵母クリュイベロミセス・ラクティスが生産するキラータンパク質(KLKP)を有効成分とする、真核細胞のカルシウムイオンの細胞内への流入による細胞内カルシウムイオン濃度増加作用を有するカルシニューリン活性化剤に関する。さらに、該カルシニューリン活性化剤を含有する真核細胞の増殖阻害剤および真核細胞周期阻害剤に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
クリュイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)キラータンパク質(KLKP)を有効成分とする、真核細胞のカルシウムイオンの細胞内への流入による細胞内カルシウムイオン濃度増加作用を有するカルシニューリン活性化剤。

【請求項2】
以下のタンパク質を有効成分とする、請求項1記載の真核細胞のカルシウムイオンの細胞内への流入による細胞内カルシウムイオン濃度増加作用を有するカルシニューリン活性化剤。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるサブユニット、配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるサブユニットおよび配列番号4で表されるアミノ酸配列からなるサブユニットの3つのサブユニットからなるクリュイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)キラータンパク質(KLKP)、または
(b)(a)のタンパク質において3つのサブユニットの少なくとも一つが配列番号2、3または4で表されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるサブユニットであり、かつクリュイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)キラータンパク質(KLKP)活性を有するタンパク質。

【請求項3】
カルシウムイオンと請求項1または2記載のカルシニューリン活性化剤を含む、酵母を除く真核細胞の増殖阻害剤。

【請求項4】
カルシウムイオンと請求項1または2記載のカルシニューリン活性化剤を含み、細胞周期におけるG2期阻害剤。

【請求項5】
KLKP感受性酵母株にクリュイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)キラータンパク質(KLKP)を有効成分とする、真核細胞のカルシウムイオンの細胞内への流入による細胞内カルシウムイオン濃度増加作用を有するカルシニューリン活性化剤と被験物質を作用させ、被験物質のKLKP感受性酵母の感受性を解除させる能力を指標にカルシニューリン阻害に関与する化合物をスクリーニングする方法。

【請求項6】
クリュイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)キラータンパク質(KLKP)とヒト細胞を除く真核細胞とを接触させ、カルシウムイオンの該真核細胞内への流入により細胞内カルシウムイオン濃度を増加させることを含む、ヒト細胞を除く真核細胞のカルシニューリンを活性化する方法。

【請求項7】
クリュイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)キラータンパク質(KLKP)が以下の3つのサブユニットからなる、請求項6記載の方法。
(a)配列番号2で表されるアミノ酸配列からなるサブユニット、配列番号3で表されるアミノ酸配列からなるサブユニットおよび配列番号4で表されるアミノ酸配列からなるサブユニットの3つのサブユニットからなるクリュイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)キラータンパク質(KLKP)、または
(b)(a)のタンパク質において3つのサブユニットの少なくとも一つが配列番号2、3または4で表されるアミノ酸配列において1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなるサブユニットであり、かつクリュイベロミセス・ラクティス(Kluyveromyces lactis)キラータンパク質(KLKP)活性を有するタンパク質。

【請求項8】
請求項6または7記載の方法によりヒト細胞を除く真核細胞のカルシニューリンを活性化させることによる、ヒト細胞を除く真核細胞の増殖を阻害する方法。

【請求項9】
請求項6または7記載の方法によりヒト細胞を除く真核細胞のカルシニューリンを活性化させることによる、ヒト細胞を除く真核細胞の細胞周期を阻害する方法。

【請求項10】
カルシウムイオンを添加することをさらに含む、請求項6~9のいずれか1項記載の方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録


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