TOP > 国内特許検索 > 馬鈴薯食品素材、それを用いた馬鈴薯食品および馬鈴薯食品素材の製造方法

馬鈴薯食品素材、それを用いた馬鈴薯食品および馬鈴薯食品素材の製造方法 新技術説明会

国内特許コード P100001017
掲載日 2010年10月1日
出願番号 特願2004-353077
公開番号 特開2006-158273
登録番号 特許第4029985号
出願日 平成16年12月6日(2004.12.6)
公開日 平成18年6月22日(2006.6.22)
登録日 平成19年10月26日(2007.10.26)
発明者
  • 瀧川 重信
  • 山内 宏昭
  • 遠藤 千絵
  • 野田 高弘
  • 金 善州
出願人
  • 独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
発明の名称 馬鈴薯食品素材、それを用いた馬鈴薯食品および馬鈴薯食品素材の製造方法 新技術説明会
発明の概要

【課題】 各種作物の粉末、酵素剤によって適度に分解された風味、食感の改善された馬鈴薯食品素材とそれを用いた品質良好な馬鈴薯食品の提供。
【解決手段】 (1)加熱処理した馬鈴薯マッシュ中のデンプン等が各種作物粉末、酵素剤によって適度に分解されている風味、食感の改善された馬鈴薯食品素材。(2)馬鈴薯マッシュ中のデンプン等の適度な分解がアミラーセ類を多量に含有する芋類、穀物の粉末又はそれらの懸濁液添加によって行われる馬鈴薯食品素材。(3)芋類が甘藷で、穀物が小麦、大麦である馬鈴薯食品素材。(4)馬鈴薯マッシュ中のデンプン等の適度な分解が各種アミラーゼ剤によって行われる馬鈴薯食品素材。(5) アミラーゼ剤がβ-アミラーゼ剤である馬鈴薯食品素材。(6)上記馬鈴薯食品素材を用いて製造される馬鈴薯食品。(7)食品が菓子類、パン類、麺類である馬鈴薯食品。(8) 食品がスイートポテト、シフォンケーキ、アイスクリームである馬鈴薯食品。
【選択図】なし

従来技術、競合技術の概要


馬鈴薯はナス科の多年草で、南米の標高3000~4000mの中央アンデス高地が原産と言われている。その栽培の起源は古く、原産地のアンデスでは、インカ文明より1000年以上も前に栽培されていたという記録がある。ヨーロッパにもたらされた当初は花の観賞用植物として栽培されていたが、冷涼な気候でも丈夫に育ち、地中に塊茎を産することから救荒作物などとして、18世紀後半には麦、イネ、大豆と並ぶ主要作物となった。



世界に広く栽培されている馬鈴薯はSolanum tuberosum ssp. tuberosum L.で、染色体数が2n=48の4倍体種である。しかし、原産地のアンデス高原では2倍体から5倍体の種が栽培されている。これらは1700種以上にもおよび、種々の形状や色のものがある。これらは、普通栽培種の祖先や、同一起源の近縁種で、4倍体のSolanum tuberosum ssp. tuberosum L.や2倍体のS. phureja Juz. et Bukなどがある。



このように、馬鈴薯にはバラエティーに富んだ非常に多くの品種・系統があるが、サツマイモに比べ主食やおかずとして食されることが多く、嗜好品の菓子、ケーキ、菓子パン等に使用されることはほとんどない。その主な理由は、馬鈴薯がデンプンからマルトースを生成するために必要なβ―アミラーゼをほとんど持っておらず、加熱調理過程での糖化がほとんど進まないため、嗜好品の必須条件である甘さがほとんど付与されないからであると考えられる。



また、馬鈴薯、サツマイモ等の芋類は、全般に、パン類、麺類等の代表的小麦粉食品には、他の主要食材に比べほとんど利用されておらず、多量に使用される場合には、芋類から分離精製されたデンプンとして利用されることがほとんどである。その理由は、芋類をマッシュや乾燥粉末等として小麦粉食品に添加した場合、糊化したデンプンや各種多糖類が小麦粉食品の品質を著しく低下させるからであると言われている。この品質低下については、生の芋の粉砕物を添加すればある程度抑制できるが、褐変酵素により粉砕物が短時間に変色し、小麦粉食品の色相が著しく低下するという新たな問題が生じる。



このように馬鈴薯のケーキ類等嗜好性食品、小麦粉食品への利用については、多くのクリヤーしなければならない課題があるため、これまで十分な技術が開発されていないのが現状である。そのため、これまでに開示された技術としては、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4等の特殊な馬鈴薯品種・系統を上記食品に利用する方法、馬鈴薯を飲料に利用する特許文献5等があるのみで、馬鈴薯を用いた高品質の嗜好性食品や小麦粉食品を製造する技術はほとんど確立していないのが現状である。




【特許文献1】特開2003-33152号公報

【特許文献2】特開2003-159025号公報

【特許文献3】特開平10-229260号公報

【特許文献4】特開平7-313086号公報

【特許文献5】特開平11-206346号公報

産業上の利用分野


本発明は、風味、食感の改善された馬鈴薯食品素材それを用いた馬鈴薯食品および馬鈴薯食品素材の製造方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
加熱処理した馬鈴薯マッシュ中の主としてデンプンが、アミラーゼ類を多量に含有する芋類、穀物の粉末、またはそれらの懸濁液もしくは、アミラーゼ剤によって適度に分解され、風味、食感が改善され、トータル糖含量が6.66~9.64%、マルトース含量が4.56~5.29%であ
ことを特徴とする馬鈴薯食品素材。

【請求項2】
前記馬鈴薯の品種・系統は、「インカのめざめ」、「北海92号」または「さやか」もしくは、これらに類する通常の馬鈴薯より芋風味の薄い品種・系統であることを特徴とする請求項1記載の馬鈴薯食品素材。

【請求項3】
請求項1又は2に記載の馬鈴薯食品素材を用いて製造されることを特徴とする馬鈴薯食品。

【請求項4】
食品が菓子類、パン類、麺類であることを特徴とする請求項3に記載の馬鈴薯食品。

【請求項5】
前記菓子類は、スイートポテト、シフォンケーキ、アイスクリームであることを特徴とする請求項4に記載の馬鈴薯食品。

【請求項6】
加熱処理した馬鈴薯マッシュに、前記馬鈴薯マッシュ100g当たりβ―アミラーゼ活性が500~5000Uとなるように、アミラーゼ類を多量に含有する芋類、穀物の粉末、またはそれらの懸濁液もしくはアミラーゼ剤を添加し混合した後、反応温度40~80℃、反応時間30分~4時間で前記馬鈴薯マッシュの分解処理を行う
ことを特徴とする馬鈴薯食品素材の製造方法

【請求項7】
前記反応温度は、60~70℃、前記反応時間は、1~2時間である
ことを特徴とする請求項6記載の馬鈴薯食品素材の製造方法

【請求項8】
前記β―アミラーゼ活性は、前記馬鈴薯マッシュ100g当たり800~4000Uである
ことを特徴とする6又は記載の馬鈴薯食品素材の製造方法
産業区分
  • 食品
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close