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光情報記録媒体およびその作製方法 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P100001063
整理番号 KP09-008
掲載日 2010年10月19日
出願番号 特願2009-205137
公開番号 特開2011-054258
登録番号 特許第5277474号
出願日 平成21年9月4日(2009.9.4)
公開日 平成23年3月17日(2011.3.17)
登録日 平成25年5月31日(2013.5.31)
発明者
  • 的場 修
出願人
  • 国立大学法人神戸大学
発明の名称 光情報記録媒体およびその作製方法 コモンズ 新技術説明会
発明の概要

【課題】散乱体メディアにおいて、吸収体の再構成に必要不可欠となる散乱係数が制御された光散乱体、並びに光散乱体の作製方法を提供する。
【解決手段】3次元構造の光散乱体中に埋め込まれた光エネルギー吸収体とからなる光情報記録媒体において、光散乱体が多孔質媒質であり、その散乱係数分布が光散乱体中の空孔の大きさと密度分布によって制御されたものである。多孔質媒質の光散乱体とは、ガラスやポリマー樹脂等の材料内部に空孔を多数空けることにより作製された散乱体をいう。空孔を空ける際のパラメータとしては、孔径と孔密度である。光散乱体の散乱係数分布は、光散乱体中の空孔密度分布によって制御可能である。
【選択図】図2

従来技術、競合技術の概要


昨今、ユビキタス情報社会への発展へ向け、様々な要素技術の開発が進められている。本発明者は、既に、薄型、大容量記録可能、環境に優しくリサイクル可能、データ保護機能を有する次世代光メモリとして、光吸収体を含有する散乱体メディアを提案している。この散乱体メディアは、光を拡散させる性質をもつ光散乱体の内部に、情報として光のエネルギーを吸収する光吸収体というものを埋め込むことで構成されるものである。この散乱体メディアは、1mm以下の薄型化が可能で、高い情報秘匿性を持ち、使い捨ての用途が可能であるといった特徴を有する。



上記の散乱体メディアの情報再生の原理を簡単に説明する。先ず、散乱体メディアに光を照射することにより出力光強度分布を得る。この強度分布は、光吸収体がエネルギーを吸収するため、内部構造を反映したものとなっている。すなわち、入射光は、散乱体メディアの媒質の吸収成分に加えて、内部に埋め込まれた光吸収体によって大きく減衰される。そのため、出力面においては物体の内部構造固有の出力光強度分布が得られ、これをもとに内部構造の推定を行えることになる。



また光散乱体によって,出力光強度分布からは光吸収体の3次元位置や大きさを分からなくすることができる。また、光散乱体に入射した光は多重散乱により光の位相情報が欠落するため、内部の吸収分布を干渉計測により求めることが困難となる。そのため、光吸収体を光散乱体の内部に埋め込むことで安全な情報として利用することができる。この光吸収体の個数,それぞれの位置(3次元座標),サイズを情報として扱うことで個人認証および情報秘匿記録を行うのである。



しかしながら、散乱体メディアに光を照射することにより出力される出力光は、光散乱体により拡散されていることから、この強度分布のみでは光吸収体を再構成することが不可能である。言い換えると、光散乱体に入射した光は多重散乱により光の位相情報が欠落するため、内部構造固有の出力光強度分布のみでは内部の光吸収体情報を再現することは不可能である。そのため、散乱体メディアの作製者は、散乱係数分布が既知であるとして散乱体モデルを構築することになる。物体内部の固有構造を割り出す際に、散乱係数分布の情報から得られる重み関数を用いた再構成アルゴリズムを用いる。すなわち、かかる散乱体モデルの出力光強度分布と、散乱係数から得られる重み関数と、散乱体メディアの出力光強度分布の3つを用いて、再構成アルゴリズムを適用することにより光吸収体の再構成を行なうのである。

産業上の利用分野


本発明は、光情報記憶媒体とその作製方法に関するものであり、特に、光情報記憶媒体における光散乱体の作製方法に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
3次元構造の光散乱体中に埋め込まれた光吸収体とからなる光情報記録媒体において、前記光散乱体が多孔質媒質であり、その散乱係数分布が前記光散乱体中の空孔の大きさと密度分布によって制御されたことを特徴とする光情報記録媒体。

【請求項2】
前記多孔質媒質は、ガラス内部もしくはポリマー内部に空孔を作製したものであり、
前記空孔密度分布は、フェムト秒レーザーを集光させて前記光散乱体中に空孔を作製する際に、集光点をランダムに走査させ、若しくは、ランダム空間パターンとして形成させたものであることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体。

【請求項3】
前記光散乱体の散乱係数分布において、空孔における散乱の度合いは、前記フェムト秒レーザーの出力光強度分布のビーム径、若しくは、照射エネルギーにより制御されたことを特徴とする請求項2に記載の光情報記録媒体。

【請求項4】
前記空孔密度分布は、集光点をランダムに走査させ、若しくは、ランダム空間パターンとして形成させる場合に、1方向もしくは複数方向に周期構造を設けたものであることを特徴とする請求項2に記載の光情報記録媒体。

【請求項5】
前記空孔密度分布は、集光点をランダムに走査させ、若しくは、ランダム空間パターンとして形成させる場合に、層構造とし、層間隔を一定もしくはランダムとしたものであることを特徴とする請求項2に記載の光情報記録媒体。

【請求項6】
前記空孔密度分布は、予め設計された空孔分布を金型成型によって作製された層状の光散乱体を複数重ね合わせたものであることを特徴とする請求項1に記載の光情報記録媒体。

【請求項7】
三次元構造の光散乱体中に埋め込まれた光吸収体とからなる光情報記録媒体の作製方法であって、均一媒質の3次元構造体を準備する準備工程と、フェムト秒レーザーを集光させて前記光散乱体中に空孔を作製する空孔作製工程と、光散乱体中に前記光吸収体を配置させる吸収体配置工程と、から成り、前記空孔作製工程において、前記フェムト秒レーザーの集光点をランダムに走査させ、若しくは、ランダム空間パターンとして形成させ、前記光散乱体中の空孔の大きさと密度分布を制御することにより、前記光散乱体の散乱係数分布を制御することを特徴とする光情報記録媒体の作製方法。

【請求項8】
前記空孔作製工程における光散乱体の散乱係数分布において、空孔における散乱の度合いを、前記フェムト秒レーザーの出力光強度分布のビーム径、若しくは、照射エネルギーにより制御することを特徴とする請求項7に記載の光情報記録媒体の作製方法。

【請求項9】
前記空孔作製工程において、前記空孔密度分布は、集光点をランダムに走査させ、若しくは、ランダム空間パターンとして形成させる場合に、1方向もしくは複数方向に周期構造を設けることを特徴とする請求項7に記載の光情報記録媒体の作製方法。

【請求項10】
前記空孔作製工程において、前記空孔密度分布は、集光点をランダムに走査させ、若しくは、ランダム空間パターンとして形成させる場合に、層構造とし、層間隔を一定もしくはランダムとすることを特徴とする請求項7に記載の光情報記録媒体の作製方法。

【請求項11】
3次元構造の光散乱体中に埋め込まれた光吸収体とからなる光情報記録媒体の作製方法であって、予め設計された空孔分布を金型成型によって作製された層状の光散乱体を複数重ね合わせて、前記光散乱体中に空孔を作製する空孔作製工程と、光散乱体中に前記光吸収体を配置させる吸収体配置工程から成り、前記空孔作製工程において、前記光散乱体中の空孔の大きさと密度分布を制御することにより、前記光散乱体の散乱係数分布を制御することを特徴とする光情報記録媒体の作製方法。
産業区分
  • 電子応用機器
  • 高分子化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009205137thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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