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スパッタリング装置

国内特許コード P100001170
整理番号 PA20-074
掲載日 2010年11月5日
出願番号 特願2008-334310
公開番号 特開2010-156014
登録番号 特許第5142111号
出願日 平成20年12月26日(2008.12.26)
公開日 平成22年7月15日(2010.7.15)
登録日 平成24年11月30日(2012.11.30)
発明者
  • 草野 英二
出願人
  • 学校法人金沢工業大学
発明の名称 スパッタリング装置
発明の概要

【課題】金属化合物薄膜の生産性を向上するスパッタリング装置を提供する。
【解決手段】スパッタリング装置10は、チャンバ12と、基材14を保持する保持部16と、保持部16で保持された基材に周面が対向するように設けられた回転陰極18と、回転陰極18の表面に金属材料を供給可能な補助陰極20と、保持部16が設けられた成膜室22と金属材料供給室24との間のガスの移動を規制するガス遮蔽部材30と、成膜室22に接続され、スパッタリングされたターゲット材料と反応して金属化合物を形成する反応性ガスを供給する反応性ガス供給路32と、を備える。補助陰極20は、スパッタリングされた回転陰極18の表面にターゲット材料と同種の金属材料を新たに供給する。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


スパッタリング装置は、真空中においてターゲット材料を高いエネルギーを持つ粒子により気相中に蒸発させ、これを基材あるいは基板上に堆積する薄膜形成装置である。またスパッタリング装置の一種に、磁場によりプラズマを閉じこめることでスパッタリングの効率を上げることが可能なマグネトロンスパッタリング装置が知られている。このようなマグネトロンスパッタリング装置においてターゲットが固定されている場合、ターゲットの消耗が一様でないため、いわゆるレーストラックが生じる。このようなレーストラックを解消するスパッタリング装置として、シリンダ状の陰極の表面にターゲットを担持し軸方向を回転中心としたマグネトロンスパッタリング装置が知られている(特許文献1乃至5参照)。



また、スパッタリング装置を用いて金属酸化物あるいは金属窒化物などの金属化合物薄膜を形成する場合、ターゲット材料として成膜したい金属化合物と同じ材料を用いるときと、ターゲット材料として成膜したい金属化合物の主成分である金属を用いるときがある。ターゲット材料として金属が用いられる場合、その金属をスパッタした後に、酸素あるいは窒素などの反応性ガスと反応させて金属化合物の薄膜が形成される。



しかしながら、前述のスパッタリング装置において、金属化合物をターゲット材料とする場合、ターゲット材料からの金属原子のスパッタリング率が金属材料をターゲット材料とする場合と比較して著しく低下する。そのため、工業的に十分に高い薄膜堆積速度が得られないという問題があった。また、ターゲット材料の金属化合物が導電性を持たない場合、スパッタリング装置の電源として高周波電源を用いる必要がある。そのため、特に大型のカソードを用いる場合、安定した放電が得られない、他の機器に高周波漏れによる影響を与える、などの問題があった。



一方、金属材料からなるターゲットを用いて、導入された酸素あるいは窒素などの反応性ガスと反応させて化合物薄膜を形成する場合、反応性ガスの圧力(分圧)を基材(基板)上での化合物薄膜の形成が可能なまでに高くする必要がある。しかしながら、このような条件においては、当然ターゲットの表面においても化合物層が形成され、金属化合物からなるターゲットを用いる場合と同様に、スパッタリング率の著しい低下が起こり、高い薄膜堆積速度が得られなかった。



また、このようにターゲット表面に化合物が形成された場合、ターゲット表面の特に導電性がない部分に電荷が蓄積し、これが何らかの原因により瞬時に放出され、異常放電、いわゆるアーキング(マイクロアーキング)を引き起こし、形成された薄膜に異物形成を誘発していた。

【特許文献1】特開平6-158312号公報

【特許文献2】米国特許第4417968号明細書

【特許文献3】欧州特許出願公開第0119631号明細書

【特許文献4】国際公開第91/07519号パンフレット

【特許文献5】国際公開第91/07521号パンフレット

産業上の利用分野


本発明は、スパッタリング装置に関し、特に回転陰極を有するスパッタリング装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
外部より低圧な雰囲気に維持可能なチャンバと、
前記チャンバ内で基材を保持する保持部と、
前記保持部で保持された基材に周面が対向するように設けられた回転可能な回転陰極であって、表面のターゲット材料をスパッタリングするための電力が供給される筒状の回転陰極と、
前記回転陰極の表面に金属材料を供給可能な材料供給手段と、
前記保持部が設けられた成膜室と前記材料供給手段が設けられた材料供給室との間のガスの移動を規制するとともに、前記回転陰極が回転可能な隙間を有して該回転陰極が配置される開口部が形成されたガス遮蔽部材と、
前記成膜室に接続され、スパッタリングされた前記ターゲット材料と反応して化合物を形成する反応性ガスを供給する反応性ガス供給路と、を備え、
前記材料供給手段は、スパッタリングされた前記回転陰極の表面に前記ターゲット材料と同種の前記金属材料を新たに供給する、
ことを特徴とするスパッタリング装置。

【請求項2】
前記回転陰極は、スパッタリングを実質的に行う際に印加される電圧が負であるパルス状の電力が供給されることを特徴とする請求項1に記載のスパッタリング装置。

【請求項3】
前記材料供給手段は、スパッタリング陰極を有することを特徴とする請求項1または2に記載のスパッタリング装置。

【請求項4】
前記スパッタリング陰極は、異なる種類のターゲット材料が配置可能な複数の陰極を有することを特徴とする請求項3に記載のスパッタリング装置。

【請求項5】
前記スパッタリング陰極は、その周面が前記回転陰極と対向しながら回転する円筒形状であることを特徴とする請求項3または4に記載のスパッタリング装置。

【請求項6】
前記スパッタリング陰極は、ターゲット材料が設けられる面と反対側にマグネットが設けられていることを特徴とする請求項3乃至5のいずれかに記載のスパッタリング装置。

【請求項7】
前記スパッタリング陰極は、スパッタリングを実質的に行う際に印加される電圧が負であるパルス状の電力が供給されることを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載のスパッタリング装置。

【請求項8】
前記回転陰極に印加される電力の位相と、前記スパッタリング陰極に印加される電力の位相とが異なることを特徴とする請求項7に記載のスパッタリング装置。

【請求項9】
前記材料供給室は、不活性ガス、または、不活性ガスと還元性ガスとの混合ガスが供給される不活性ガス供給路が設けられていることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載のスパッタリング装置。

【請求項10】
前記ガス遮蔽部材は、前記回転陰極と対向する前記開口部の側面に、チャンバ内のガスを外部に排気する排気部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載のスパッタリング装置。

【請求項11】
前記反応性ガス供給路は、酸素、窒素、フッ素、エチレン、アセチレン、ベンゼン、4ふっ化炭素、4ふっ化エチレンおよびメタンの少なくとも一つを含む反応性ガス供給源と接続されることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載のスパッタリング装置。

【請求項12】
前記反応性ガスのイオン化またはラジカル化を促進する促進手段を更に備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載のスパッタリング装置。

【請求項13】
前記回転陰極は、その内周側にマグネットが設けられていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれかに記載のスパッタリング装置。

【請求項14】
前記材料供給手段は、薄膜材料を蒸発させるための蒸着源を有することを特徴とする請求項1に記載のスパッタリング装置。

【請求項15】
前記材料供給手段は、気相成長により前記回転陰極の表面に薄膜材料として成膜される、金属フッ化物、金属塩化物、金属水素化物および有機金属化合物の少なくとも一つを含む原料が供給される原料供給路を有することを特徴とする請求項1に記載のスパッタリング装置。
産業区分
  • 表面処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008334310thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) 特許第5142111号
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