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長寿命核分裂生成物を短寿命核種へ変換する方法

国内特許コード P100001200
整理番号 13037
掲載日 2010年11月5日
出願番号 特願2009-037766
公開番号 特開2010-190833
登録番号 特許第5522427号
出願日 平成21年2月20日(2009.2.20)
公開日 平成22年9月2日(2010.9.2)
登録日 平成26年4月18日(2014.4.18)
発明者
  • 島川 聡司
  • 菅生 幸博
  • 国富 一彦
出願人
  • 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構
発明の名称 長寿命核分裂生成物を短寿命核種へ変換する方法
発明の概要 【解決課題】核変換による消滅量を核分裂による新たな生成量に比べて大きく超過させ、できるかぎり大量の長寿命核分裂生成物を効率的に短寿命核種に変換する方法を提供する。
【解決手段】Tc-99、I-129、Se-79及びCs-135から選択される1種以上の長寿命核分裂生成物を黒鉛と一緒にペレット化した照射ターゲットを、黒鉛製内側反射体領域、燃料領域及び黒鉛製外側反射体領域を具備する黒鉛減速型原子炉の内側反射体領域に装填して、熱中性子照射を行うことを特徴とする、長寿命核分裂生成物を短寿命核種へ変換する。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



原子力施設から発生する廃棄物のうち、放射性ヨウ素-129(以下、I-129と記す)や放射性テクネチウム-99 (以下Tc-99と記す)に代表される長半減期の放射性核分裂生成物を処分するため、ガラス固化による固定化をして地層処分する方法がある(例えば、非特許文献1参照)。





しかし、I-129やTc-99の半減期はそれぞれ1570万年、21万年であるために、ガラス固化による固定化をしても長期間の拡散により固化体が外部へ放出されてしまい、地層処分しても長期間にわたる管理・確認が必要となる。このため、処分後の安全性を高めるためには、処分深度を深くする必要があり、施設の経済的負担は大きくなる。





このように長半減期の放射性核分裂生成物は、最終処分することが困難な状況にあることから、原子力発電所や核燃料再処理工場等の原子力施設から発生するI-129を含む廃棄物を化学処理等して安定なヨウ素に変換した後、消滅ターゲットを作製し、原子炉炉心に対向して設けられた照射セクションに位置づけ、中性子を照射する、核種そのものを中性子捕獲反応によって核変換し、その放射能を低減する方法が考えられている(特許文献1)。また、I-129を含むヨウ素を化学的及び物理的方法により分離し、ヨウ素単体として回収した後、石英ガラス又はジルコニウム合金等の容器に密封して熱中性子照射する、I-129放射能の低減法も提案されている(特許文献2)。





しかし、特許文献1及び2には、不安定なヨウ素を安定化するための前処理方法が記載されているのみであって、多量の長寿命放射性核分裂生成物をいかにして処理するかの問題は何ら解決されていない。





核分裂生成物と水素原子を含む化合物を収納する被覆管で構成された高速炉に装荷される燃料集合体も提案されている(特許文献3)。特許文献3には、燃料集合体の最外周の被覆管にTc-99棒を装荷し、中央部の被覆管にTc-99棒あるいはジルコニウムハイドライドを装荷することが記載されている。





しかし、従来提案されている高速炉や軽水炉を用いる方法では、長寿命放射性核分裂生成物が核変換により消滅する量が、核分裂により新たに生成する長寿命放射性核分裂生成物の量よりも僅かに多くなるだけで実効的な核変換量、すなわち長寿命放射性核分裂生成物の消滅量を飛躍的に増やすことは困難である。一方、核融合装置を用いる核変換は核分裂により新たに生成する長寿命放射性核分裂生成物はないものの、装置の構造上、多量の長寿命放射性核分裂生成物を装荷することができない。また、加速器では核変換効率は高くすることができるものの、核変換の絶対量を多くすることが困難である。さらに、試験研究炉利用ではエネルギーを生産しないため処理コストが高価になる。以上のように、これまで提案されている方法では、実用に耐え得る大量の長寿命放射性核分裂生成物を核変換による消滅させることができなかった。

産業上の利用分野



本発明は、原子力発電所や原子力研究施設で発生する長寿命核分裂生成物を効率良く短寿命核種へ変換させる方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
Tc-99、I-129、Se-79及びCs-135から選択される1種以上の長寿命核分裂生成物を黒鉛と一緒にペレット化した照射ターゲットを、炉心中央の黒鉛製内側反射体領域、当該黒鉛性内側反射体領域の周囲の燃料領域及び当該燃料領域の周囲の黒鉛製外側反射体領域を具備する黒鉛減速型原子炉の内側反射体領域に装填して、熱中性子照射を行うことを特徴とする、前記長寿命核分裂生成物を短寿命核種へ変換する方法。

【請求項2】
前記照射ターゲットを前記黒鉛減速型原子炉の黒鉛製外側反射体領域にもさらに装填する、請求項1に記載の方法。

【請求項3】
前記照射ターゲットは、前記長寿命核分裂生成物の微小球をSiC又は低密度炭素で被覆してなる粒子を黒鉛中に分散させてなる被覆粒子タイプペレット及び/又は前記長寿命核分裂生成物を黒鉛中に分散させてなる分散混合タイプペレットを複数個、黒鉛減速型原子炉用燃料棒と同型の黒鉛製容器に装填してなる、請求項1又は2に記載の方法。

【請求項4】
前記照射ターゲットは、前記ペレットを複数個装填した高温ガス炉用燃料棒と同型の黒鉛製容器を複数本集めてなる集合体である、請求項3に記載の方法。

【請求項5】
前記被覆粒子タイプペレットの前記長寿命核分裂生成物を含む被覆粒子の含有割合は10~30容積%であり、前記分散混合タイプペレットの前記長寿命核分裂生成物の含有割合は3~24容積%である、請求項1~4のいずれか1項に記載の方法。

【請求項6】
前記黒鉛減速型原子炉の黒鉛製内側反射体領域における前記照射ターゲットの装填後の総容積に対する黒鉛体積占有減少率は5%以下である、請求項1~5のいずれかに記載の方法。
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2009037766thum.jpg
出願権利状態 登録
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