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フラスコ

国内特許コード P100001261
整理番号 315
掲載日 2010年11月29日
出願番号 特願2008-227954
公開番号 特開2010-058077
登録番号 特許第5004306号
出願日 平成20年9月5日(2008.9.5)
公開日 平成22年3月18日(2010.3.18)
登録日 平成24年6月1日(2012.6.1)
発明者
  • 鈴木 和年
  • 鈴木 寿
出願人
  • 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
発明の名称 フラスコ
発明の概要 【課題】試料から溶媒を気化させる工程で、突沸が起こって試料に含まれる気体が発泡したり、あるいは、乳化剤の添加により試料が細かい泡となって蓄積したりした場合に、試料がフラスコ外に流出することを防止することができるフラスコを提供することを課題とする。
【解決手段】第一の実施形態に係るフラスコ1は、ロータリエバポレータ30のロータリホルダ33に取り付けられて使用されるものであって、フラスコ1の内部と外部とを連通し、ロータリホルダに取り付けられる口部2と、口部2から連続し、口部2よりも径が大きい有底の収容部3と、収容部3の内壁部3cに支持され、試料から溶媒を気化させるときに前記試料から発生した泡の流れを妨げる方向に設けられた邪魔板5と、を有して構成される。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


ロータリエバポレータのロータリホルダに取り付けて使用されるフラスコとしては、特許文献1に示すようなフラスコ(丸底フラスコ)が一般的である。このフラスコは、ロータリジョイントのホルダのカップリングに接続されており、カップリングの回転に併せて、傾斜した状態で回転するようになっている。
このようなフラスコが取り付けられたロータリエバポレータで試料から溶媒を気化させる場合、次のように処理される。まず、フラスコ内に試料を導入し、フラスコ内を減圧装置で減圧すると共にヒータで加熱する。そして、この状態でフラスコを所定時間自転させて試料から溶媒を気化させる。このとき、気化させた溶媒は、順次、冷却回収器で液化させて回収する。このようにして、試料中の所望成分を濃縮する処理が行われる。



ところで、ロータリエバポレータを使用して、真空・加熱下で試料から溶媒を気化させるときには、試料中に含まれる気体が突然発泡する、いわゆる突沸が起こってしまう場合がある。このような場合に、特許文献1に示すフラスコ内では、試料が逆流し、その一部が、減圧装置の気体吸引口やフラスコの口部からフラスコ外に流出してしまうことがあった。



これに鑑み、従来、フラスコ内の減圧勾配を緩やかにしたり、フラスコの加熱温度を下げたりするなど、処理方法を工夫することにより突沸を防止することが試みられてきたが、溶媒を気化させるのに手間及び時間がかかってしまうという問題があった。



特に、半減期が10分から110分程度の短半減期の放射薬剤の調剤処理を行う場合、作業者の放射線被ばくを防ぐため、作業はホットセル内で遠隔または自動的に行う必要があり、しかも、各工程を迅速に処理することが不可欠である。



また、脂溶性の高い試料を生理食塩水などで調剤処理する際には、試料がフラスコの内壁に付着することを防止するために、例えば、ポリソルベート-80やポリエチレングリコールなどの乳化剤を添加する必要が生じる場合があるが、真空・加熱下で乳化剤を添加すると、乳化剤の粘性によって試料が多数の細かい泡となって流れ方向に運ばれ、減圧装置の気体吸引口やフラスコの口部からフラスコ外に流出してしまい、試料の大半が失われてしまうことがあった。



このような問題を解決すべく、本願出願人は、放射性薬剤製造用調剤装置に用いられ、その内部を上下2室に区画、分割する隔壁と、この隔壁の中心部を貫通し、これに支持された多数の貫通穴を有する円筒管と、を有するフラスコを開発した。このフラスコによれば、フラスコ内に隔壁を設けたため、溶媒等の突沸によるフラスコ外への流出を防止することができる。また、円筒管や多数の貫通穴により、円筒管内からガスや蒸気を排出し、その際、円筒管内の泡などを消して液体とし、底部に流下させることができる(特許文献2参照)。より詳しくは、特許文献2に開示されたフラスコは、円筒管に複数のチューブ材が挿通されており、複数のチューブ材を介してフラスコ内に試料を導入したり、薬剤等を導出したりすることができる。なお、薬剤とは、試料から溶媒を気化させて乾固した所望の成分に、生理食塩水等を溶解させて所定の濃度に調製したものをいう。



次に、図9に示す従来のロータリエバポレータに取り付けられた従来のフラスコの構成を説明する。本願出願人は、図9に示すような、調剤および洗浄処理を自動化したロータリエバポレータ100を開発し、このロータリエバポレータ100に取り付けられるフラスコ110を、その内部を上下2室に分割・区画する隔壁115と、この隔壁115の中心部を貫通し、これに支持された円筒管119を設ける構成とした(詳細は、特許文献3参照)。



【特許文献1】
特開2000-279703号公報
【特許文献2】
特許第3513573号公報
【特許文献3】
特願2007-258839号明細書

産業上の利用分野


本発明は、ロータリエバポレータのロータリホルダに取り付けて使用されるフラスコに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
ロータリエバポレータのロータリホルダに取り付けられて使用されるフラスコであって、
当該フラスコの内部と外部とを連通し、前記ロータリホルダに取り付けられる口部と、
前記口部から連続し、前記口部よりも径が大きい有底の収容部と、
前記収容部の内壁部に支持される邪魔板と、を有し、
前記邪魔板を、試料から溶媒を気化させるときに前記試料から発生した泡の流れを妨げる方向に設け、
前記邪魔板と前記収容部の内壁との間に隙間を形成しており、
前記邪魔板を、前記収容部の軸心に間隔を空けて複数枚配置し、
前記複数枚配置した邪魔板を、前記収容部の高さ方向に間隔を空けて二段に配置し、
上段の前記複数枚の邪魔板と下段の前記複数枚の邪魔板とが平面視で略重なり合わないように位置をずらして配置した
ことを特徴とするフラスコ。

【請求項2】
前記口部と対向する位置に、前記底部を外側に凹ませた凹部を形成し、
前記収容部の前記凹部と前記口部の間に、前記収容部の内壁部に支持されて当該収容部の高さ方向に延びる円筒管を配置し、
当該円筒管の外周面に前記邪魔板を取り付けた
ことを特徴とする請求項1に記載のフラスコ。

【請求項3】
前記円筒管は、前記口部側の開口端を前記凹部側の開口端よりも大径に形成した
ことを特徴とする請求項に記載のフラスコ。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008227954thum.jpg
出願権利状態 登録
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