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磁性ナノ粒子複合体及び当該磁性ナノ粒子複合体による細胞の標識方法

国内特許コード P100001267
整理番号 NU-0378
掲載日 2010年11月29日
出願番号 特願2010-175079
公開番号 特開2012-037259
登録番号 特許第5578613号
出願日 平成22年8月4日(2010.8.4)
公開日 平成24年2月23日(2012.2.23)
登録日 平成26年7月18日(2014.7.18)
発明者
  • 林 衆治
  • 湯川 博
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 磁性ナノ粒子複合体及び当該磁性ナノ粒子複合体による細胞の標識方法
発明の概要 【課題】磁性ナノ粒子をマイナスチャージの蛍光物質と共に、短時間混合させて細胞に添加するだけで、高効率に細胞を磁性、蛍光の両方で標識化することを可能とし、これにより、量子ドットに留まらず、様々な蛍光物質を細胞内に導入できることができる磁性ナノ粒子複合体及び当該磁性ナノ粒子複合体による細胞の標識方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る磁性ナノ粒子複合体は、酸化鉄表面を第3級アミンで被覆して表面をプラスに帯電させた磁性ナノ粒子とマイナスに帯電している蛍光物質とを含む。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要



近年、診断及びバイオセンサーを含む生物学的適用において、磁気物質はますます重要になってきている。そして、ナノ粒子を利用した生体染色(bio-imaging)、細胞分離(cell separaration)、生体内ドラッグデリバリー(drug delivery)及び遺伝子デリバリー(gene delivery)が、主要研究対象になってきている。特に、発光性量子ドットナノ粒子を利用して細胞内に量子ドット(quantum dot)を取り込み(uptake)、量子ドットから発散される蛍光を外部で測定する研究をはじめ、ナノ粒子を利用したバイオ分野へのアプローチが、数多く研究されている。





また、量子ドットをはじめとする大部分のナノ粒子は、カドミウム、亜鉛、コバルトなどの重金属からなり、バイオ分野へ応用するためには、合成されたナノ粒子の表面を生体に適合するように(biocompatible)処理しなければならない。例えば、生体に無毒性を示すシリカやポリエチレングリコール(PEG)のような無機、有機化合物を、合成されたナノ粒子の表面に導入することによって、ナノ粒子の親水性を増加させることができる。このようにして、生体内の循環時間(circulation time)を増加させるなどの研究が急速に進められている。





最近、国内外の研究者らは、量子ドットを利用したバイオ分野へのアプローチに対する問題点を解決する研究が盛んに行っている。例えば、国内外の研究者らは、磁気的性質を示すナノ粒子を合成し、当該ナノ粒子にシリカシェルを導入することにより、当該ナノ粒子をバイオ分野に適用させる研究を行っている。





また、量子ドットを合成する技術は、非常に複雑で且つ難しい条件を経なければならならず、表面処理過程を通じた全体収率が非常に低いという問題点を有している。最近、量子ドットの表面に特定の癌細胞の結合が可能な抗体を導入させて癌細胞を認識する研究が進められている。しかし、この研究の最大の難点の1つである、量子ドットから発生する光を検出して位置を確認する方法は、生体外(in vitro)研究だけに有効であり、生体内(in vivo)の研究に対しては限界がある。その理由は、量子ドットから発散される光が生体組職を貫いて検出されにくいことにある。





このような背景のもと、磁性を有するナノ粒子を生体内に導入し、磁性体が有する磁気的性質を磁気共鳴装置(MRI)のような外部の強い磁場によって検出するなどの有効利用が期待されている。





本研究により、磁性ナノ粒子と蛍光物質を結合した材料を設計し合成することにより、ダブルイメージングが可能になることがわかってきた。





しかしながら、これを実現するには、磁性粒子と蛍光物質を結合する合成作業が必要であり、その材料の調製に多大な手間と時間がかかるという問題がある。さらに、磁性粒子と蛍光物質を結合させることにより、単色の蛍光で発光させることしか出来ないという問題点もあった。





例えば、特許文献1には、蛍光性を有する磁性ナノ粒子、その製造方法及びその用途に関する発明が記載されている。特許文献1の磁性ナノ粒子は、光学的性質及び磁気的性質を同時に有する。そのため、様々なバイオ分野への適用が可能である。また、シリカシェル等の水溶性物質を利用して表面改質することによって、多様な化学官能基をナノ物質に導入することができる。そして、これらの化学官能基を利用して細胞内への浸透力を増加または減少させることができるだけでなく、所望の特定の細胞だけに作用するように選択性を付与することができる。





また、例えば、特許文献2には、ナノメートルサイズの蛍光性磁性粒子およびそれらの粒子の作製方法が記載されている。このナノ粒子は、磁性物質と蛍光物質を含むコア粒子を有し、粒子のサイズは約1マイクロメートル未満である。このナノ粒子は無機物の層または有機物の層で覆われて表面修飾され、多くの生物学的アッセイで使用される。





しかしながら、特許文献1および特許文献2に係る発明は、磁性粒子と蛍光物質を結合して磁性ナノ粒子複合体を容易に形成し、磁性ナノ粒子複合体によって高効率かつ短時間で細胞を標識することができないという問題点がある。

産業上の利用分野



本発明は、各種細胞を磁性と蛍光とにより高効率にラベル化することが可能な磁性ナノ粒子複合体及び当該磁性ナノ粒子複合体による標識方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
酸化鉄表面を第3級アミンで被覆して表面をプラスに帯電させた磁性ナノ粒子とマイナスに帯電している蛍光物質とを含み、
前記第3級アミンがアミノアルキルエーテル化多糖である、
磁性ナノ粒子複合体。

【請求項2】
前記磁性ナノ粒子が、テトラメチルアミノデキストランマグネタイトであることを特徴とする請求項1に記載の磁性ナノ粒子複合体。

【請求項3】
前記蛍光物質が、量子ドットであることを特徴とする請求項1または2に記載の磁性ナノ粒子複合体。

【請求項4】
酸化鉄表面を第3級アミンで被覆して表面をプラスに帯電させた磁性ナノ粒子とマイナスに帯電している蛍光物質とを混合して細胞に添加する磁性ナノ粒子複合体による細胞の標識方法であって、
前記第3級アミンがアミノアルキルエーテル化多糖である磁性ナノ粒子複合体による細胞の標識方法。

【請求項5】
前記磁性ナノ粒子が、テトラメチルアミノデキストランマグネタイトであることを特徴とする請求項4に記載の磁性ナノ粒子複合体による細胞の標識方法。

【請求項6】
前記蛍光物質が、量子ドットであることを特徴とする請求項4または5に記載の磁性ナノ粒子複合体による細胞の標識方法。
産業区分
  • 試験、検査
  • その他機械要素
  • 無機化合物
  • 治療衛生
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010175079thum.jpg
出願権利状態 登録
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