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1,2-ジクロロエタンをエチレンに無毒化するジオバクター属細菌

国内特許コード P100001268
整理番号 NU-0379
掲載日 2010年11月29日
出願番号 特願2010-177483
公開番号 特開2012-034620
登録番号 特許第5764880号
出願日 平成22年8月6日(2010.8.6)
公開日 平成24年2月23日(2012.2.23)
登録日 平成27年6月26日(2015.6.26)
発明者
  • 吉田 奈央子
  • 朝日 教智
  • 片山 新太
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
  • 名古屋市
発明の名称 1,2-ジクロロエタンをエチレンに無毒化するジオバクター属細菌
発明の概要 【課題】1,2-ジクロロエタンを無毒化できる新規微生物及びその用途を提供することを課題とする。また、1,2-ジクロロエタンを無毒化する酵素及びその遺伝子並びにそれらの用途を提供することも課題とする。
【解決手段】嫌気的脱塩素化反応により1,2-ジクロロエタンをエチレンに分解できるジオバクター属細菌が提供される。当該細菌は1,2-ジクロロエタンを電子受容体として利用できる。
【選択図】図1
従来技術、競合技術の概要


1,2-ジクロロエタン(以下、「1,2-DCA」と略称する)は塩化ポリビニル製造の中間体であり、適切に処理されなかった産業廃棄物から漏洩し、地球上で最も含有量の多い地下水汚染C2化合物として問題になっている。広範囲にわたる土壌地下水を浄化する方法の一つとして1,2-DCAを無毒化する微生物を補填する方法がある。1,2-DCAを分解する微生物として、これまでにクロロフレキシ門のデハロコッコイデス・エテノジェネス(Dehalococcoides ehtenogenes)195株(非特許文献1)及びフェーミキューテス門のデサルフィトバクテリウム・ジクロロエリミナンス(Desulfitobacterium dichloroeliminans)DCA1株(非特許文献2)が分離されている。195株は還元的脱塩素化を介して1,2-DCAをエチレンへと無毒化できる能力を有する一方、副産物として毒性のある塩化ビニルを産生するため、1,2-DCA汚染環境を単独で浄化する目的には不向きである(非特許文献1)。DCA1株は1,2-DCAを脱塩素化反応によりエチレンに無毒化するため、副産物として塩化ビニル(VC)が生じない。そのため、既存微生物の内では最も1,2-DCA汚染浄化に適した株であり(非特許文献2)、微生物浄化資材として実用化されている。

産業上の利用分野


本発明は新規なジオバクター属細菌に関する。詳しくは、嫌気的脱塩素化反応によって1,2-ジクロロエタンをエチレンに無毒化するジオバクター属細菌及びその用途に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の特性を備え、受託番号がFERM P-21949である、ジオバクター属細菌:
(1)嫌気的脱塩素化反応により1,2-ジクロロエタンをエチレンに分解する;
(2)1,2-ジクロロエタンを電子受容体として利用できる;

【請求項2】
以下の特性を更に備える、請求項1に記載のジオバクター属細菌:
(3)テトラクロロエチレン、1,1,2-トリクロロエタン、2,4,6-トリクロロフェノール及びヘキサクロロベンゼンを分解しない。

【請求項3】
16SリボソームRNA遺伝子の配列が、配列番号1に示す配列である、請求項1に記載のジオバクター属細菌。

【請求項4】
請求項1~のいずれか一項に記載のジオバクター属細菌を含有する、浄化剤。

【請求項5】
塩素化エチレンに対する脱塩素化能を有する細菌を更に含有する、請求項に記載の浄化剤。

【請求項6】
前記細菌として、塩化ビニルに対する脱塩素化能を有する細菌が用いられる、請求項に記載の浄化剤。

【請求項7】
前記細菌として、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン又はシス1,2-ジクロロエチレンに対する脱塩素化能を有する細菌と、塩化ビニルに対する脱塩素化能を有する細菌が併用される、請求項に記載の浄化剤。

【請求項8】
1,2-ジクロロエタンを含有する汚染物に対して請求項1~のいずれか一項に記載のジオバクター属細菌を作用させることを特徴とする、浄化方法。

【請求項9】
塩素化エチレンに対する脱塩素化能を有する細菌を併用することを特徴とする、請求項に記載の浄化方法。

【請求項10】
前記細菌として、塩化ビニルに対する脱塩素化能を有する細菌が用いられる、請求項に記載の浄化方法。

【請求項11】
前記細菌として、テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン又はシス1,2-ジクロロエチレンに対する脱塩素化能を有する細菌と、塩化ビニルに対する脱塩素化能を有する細菌が併用される、請求項に記載の浄化方法。

【請求項12】
以下のステップ(1)及び(2)を含んでなる、脱塩素化酵素の製造法:
(1)嫌気的脱塩素化反応によって1,2-ジクロロエタンをエチレンに無毒化する脱塩素化酵素を発現する、受託番号がFERM P-21949である、ジオバクター属細菌を培養するステップ;
(2)培養後の培養液及び/又は菌体より、脱塩素化酵素を回収するステップ。
産業区分
  • 微生物工業
  • その他衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010177483thum.jpg
出願権利状態 登録
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