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植物の液胞におけるアルミニウム集積に関わる遺伝子及び当該遺伝子がコードするタンパク質

国内特許コード P100001269
整理番号 NU-0380
掲載日 2010年11月29日
出願番号 特願2010-200882
公開番号 特開2012-055219
登録番号 特許第5713310号
出願日 平成22年9月8日(2010.9.8)
公開日 平成24年3月22日(2012.3.22)
登録日 平成27年3月20日(2015.3.20)
発明者
  • 吉田 久美
  • 根岸 孝至
  • 服部 正平
  • 大島 健志朗
出願人
  • 国立大学法人名古屋大学
発明の名称 植物の液胞におけるアルミニウム集積に関わる遺伝子及び当該遺伝子がコードするタンパク質
発明の概要 【課題】アルミニウムの高蓄積に寄与する、Al無毒化機構に関与するタンパク質及びその遺伝子を同定し、その遺伝子の利用方法を提供する。
【解決手段】アルミニウム高集積植物であるアジサイから、ガク片由来cDNAライブラリーを作製し、その遺伝子配列の解析とマイクロアレイ解析による発現差をみてアルミニウム集積に関わる遺伝子の候補を絞り、アルミニウム感受性出芽酵母株を用いたアルミニウム耐性試験により、アジサイ由来のアルミニウム集積遺伝子を同定した。その配列を特定するとともに、出芽酵母Al耐性能を高めることを確認した。その結果、細胞内Alの無毒化に寄与する液胞膜アルミニウム輸送体タンパク質の遺伝子を同定し、新規遺伝子として単離した。
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


酸性土壌は、世界の耕地面積の約4割を占めており、日本を含め、中国、東南アジア、オーストラリア、北米、南米と世界に広がっている。酸性土壌は、植物の生育を阻害することが問題となる土壌である。酸性土壌では、pHが低く、アルミニウムイオンが可溶化する環境であり、植物の根の周辺にはアルミニウムイオンが溶け出している。植物の生育阻害は、アルミニウム毒性によって引き起こされる。アルミニウムイオンは、低濃度(数μM)でも、すばやく根の伸張阻害を引き起こし、根からの養水分の吸収を阻害する。その結果、植物が、様々なストレスに弱くなる。このため、酸性土壌での植物の生産性は、非常に低い。



アルミニウムによる生育阻害は、植物の種類によって異なる。つまり、植物の種類によって、アルミニウム耐性は大きく異なる。その中でも、アルミニウムを高濃度に植物体内に集積するものがあり、アジサイ、ソバ、チャがそれに当たる。



アルミニウム耐性は、植物により異なり、その耐性度によりその機構も異なることが推察される。しかしながら、その機構は、イネ科植物で得られたように、主に根より有機酸を分泌し、アルミニウムの細胞内への侵入を防ぐというもののみである。



食糧となるイネ科植物の生産量が多い地域は、酸性土壌であることが多い。例えば、強酸性である酸性硫酸塩土壌は、水稲栽培地域および陸稲栽培地域であることが多い。このため、生産性が、非常に低くなる。

産業上の利用分野


本発明は、アルミニウム集積に関与する新規遺伝子およびその利用に関するものであり、より詳細にはアルミニウム高集積植物であるアジサイから単離されたアルミニウムを集積する遺伝子およびその利用に関すものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
アルミニウム集積能を有するポリヌクレオチドであって、
下記の(a)または(b)のポリヌクレオチド:
(a)配列番号1に示される塩基配列からなるポリヌクレオチド;
(b)以下の(i)もしくは(ii)のいずれかとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチド:
(i)配列番号1に示される塩基配列からなるポリヌクレオチド;もしくは
(ii)配列番号1に示される塩基配列と相補的な塩基配列からなるポリヌクレオチド。

【請求項2】
アルミニウム集積能を有するポリペプチドであって、
下記の(a)または(b)のポリペプチド:
(a)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド;
(b)配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1個もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、もしくは付加されたアミノ酸配列からなるポリペプチド。

【請求項3】
アルミニウムを液胞に集積し、無毒化できるものである請求項2に記載のポリペプチド。

【請求項4】
請求項2または3に記載のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド。

【請求項5】
請求項1または4に記載のポリヌクレオチドを含む組換え発現ベクター。

【請求項6】
請求項1または4に記載のポリヌクレオチド、または、請求項5に記載の組換え発現ベクターが導入されており、かつ、アルミニウム集積能を有するポリペプチドを発現してなる形質転換体。

【請求項7】
下記の(a)または(b)のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドが導入されており、かつ、アルミニウム集積能を有するポリペプチドを発現してなる形質転換体。
(a)配列番号2に示されるアミノ酸配列からなるポリペプチド;
(b)配列番号2に示されるアミノ酸配列において、1個もしくは数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入、もしくは付加されたアミノ酸配列からなるポリペプチド。

【請求項8】
請求項6または7に記載の形質転換体を用いて土壌中のアルミニウムを該質転換体に蓄積することを特徴とする、土壌の浄化方法。
産業区分
  • 微生物工業
  • 有機化合物
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
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