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熱音響冷風器 コモンズ

国内特許コード P100001326
整理番号 P08-024
掲載日 2010年12月13日
出願番号 特願2009-126378
公開番号 特開2010-276216
登録番号 特許第5279027号
出願日 平成21年5月26日(2009.5.26)
公開日 平成22年12月9日(2010.12.9)
登録日 平成25年5月31日(2013.5.31)
発明者
  • 戸田 富士夫
出願人
  • 国立大学法人宇都宮大学
発明の名称 熱音響冷風器 コモンズ
発明の概要

【課題】簡易な構造でありながら、熱勾配を生じさせることにより冷風を直接生成できる熱音響冷風器を提供する。
【解決手段】本発明の熱音響冷風器1は、軸方向の一方側が封止端とされ、他方側に絞り9が設けられた開放端とされる本体容器2を備える。本体容器2内には、再生器3が収容される。再生器3は、封止端2aの側に共鳴空間6を、開放端2bの側に膨張空間7を設けて収容される。共鳴空間6は、本体容器2に共鳴を生じさせる機能を有する。膨張空間7は、絞り9を通って流入する気体を断熱膨張させて、温度低下させる機能を有する。本体容器2には、流通管10が繋がれる。この流通管10は、その一端である接続端10aが絞り9に繋がれ、他方端の流出入口10bから冷風が吐出される。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


熱と音波との間ではお互いにエネルギをやりとりする作用があり、管の一端を加熱すると内部に音が発生したり、管内に音を入れると管内で冷凍作用が発生したりする。これらは、熱音響効果と称されている。特に、後者の音で冷凍する現象は熱音響冷凍と称されるが、ノンフロン代替技術として注目されている。
熱音響冷凍装置100の基本構成は以下の通りである(非特許文献1)。図6に示すように、管101の一端に音波を発生するスピーカ102を設け、管101の反対側を封止端103とする。管101の内部の封止端103に近い側に再生器104と称される熱交換器を配置する。再生器104は、微細な空隙が管101の長手方向に沿って形成されるように、細かい平板を積層したものや、細管を束ねるものが知られている。



管101内で共鳴が生ずるようにスピーカ102を駆動させて管101内に音を入れると、管101内に1/4波長の定在波ができる。再生器104の図中左端の温度が下がり、右端の温度が下がる。
再生器104内に存在する気体の微小部分(気体塊G)に注目すると、気体塊Gは以下のように挙動する。つまり、気体塊Gは音波により圧力の高い右側に移動させられながら圧縮されて体積が減少する。このとき断熱圧縮により気体塊Gの温度は上がるが、近くの再生器壁104Wに放熱して温度が下がる。その気体塊Gは、再度音波により左側の圧力の低い側に移動させられ、このとき断熱膨張されるので温度が下がる。先ほどの温度が高い側で再生器壁104Wに放熱して温度が下がった分だけ周囲より温度がより低くなる。この微少サイクルが再生器壁104Wに沿って連なってあたかもバケツリレーで熱を運び、結局、再生器104の左端が最も低温に、右側が最も高温になる。気体塊Gは、音波により再生器104内を移動するため、非常に短い時間で圧縮・膨張が繰り返される。



排気体の熱エネルギ(排熱)を熱音響効果に結びつけて冷却を行うことができれば、エネルギの有効活用を図ることができる。例えば特許文献1には、焼結鉱を冷却する焼結鉱クーラの後段から排出される排熱を熱音響冷凍装置で低温の熱エネルギとして回収し、回収された熱エネルギを焼結鉱クーラの後段に供給される冷却用空気を冷却するのに用いる排熱利用方法が開示されている。この熱音響冷凍装置は、ループ管内の離間した位置に蓄熱体を設けるタイプのものである。



ループ管内に2つの蓄熱体を設けるタイプの熱音響冷凍装置は、構造が複雑であることから、特許文献2ではより簡易な構造の冷凍装置が提案されている。特許文献2の冷凍装置200は、図7に示すように、駆動部201、再生器202、パルス管204及び冷凍気体貯蔵所205を有し、再生器202とパルス管204との間には外部と熱交換する第1の高温熱交換器206が設けられ、パルス管204と冷凍気体貯蔵所205との間には外部と熱交換する低温熱交換器207が設けられている。また、冷凍気体貯蔵所205の内部には冷凍気体貯蔵所205とパルス管204との間を往復する駆動気体の量を制御して冷凍気体貯蔵所205の圧力を一定に維持する絞り208が設けられている。この冷凍装置200は、駆動気体がパルス管204を中心として圧縮及び膨張する過程を繰り返し行うことができるように構成されている。特許文献2の冷凍装置200は、ループ管からなる冷凍装置に比べて構造が比較的簡易である。

産業上の利用分野


本発明は、熱音響効果によって周囲よりも低い温度の冷風を発生させる冷風器に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
軸方向の一方側が封止端とされ、他方側に絞りを備える開放端とされる本体容器と、
前記本体容器内にあって、前記封止端の側に共鳴空間を、また前記開放端の側に膨張空間を設けて収容される再生器と、
一端が前記絞りに繋がれ、他端が気体の流出入口となる流通管と、
前記再生器に対して、前記封止端側を高温とし前記開放端側を低温とする温度勾配を生じさせる温度勾配生成手段と、
を備え、
前記温度勾配生成手段により前記温度勾配を生じさせることにより、
前記流通管の前記他端から流入した気体が前記膨張空間に流入されることにより冷却され、冷却された気体を前記流出入口より吐出させることを特徴とする熱音響冷風器。

【請求項2】
前記温度勾配生成手段は、
前記封止端側を加熱する加熱手段と、前記開放端側を冷却する冷却手段とから構成される請求項1に記載の熱音響冷風器。
産業区分
  • 加熱冷却
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2009126378thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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