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磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成装置及び画像再構成方法 新技術説明会

国内特許コード P110001470
整理番号 2010-P17
掲載日 2011年1月20日
出願番号 特願2009-016562
公開番号 特開2010-172410
登録番号 特許第5234787号
出願日 平成21年1月28日(2009.1.28)
公開日 平成22年8月12日(2010.8.12)
登録日 平成25年4月5日(2013.4.5)
発明者
  • 石原 康利
  • 草山 裕助
出願人
  • 学校法人明治大学
発明の名称 磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成装置及び画像再構成方法 新技術説明会
発明の概要 【課題】磁性ナノ粒子の空間的分布を画像化する画像再構成装置又は画像再構成方法において再構成画像の分解能を改善し、偽像の影響を軽減・排除する。
【解決手段】画像再構成装置10は、磁化応答信号を画像情報として再構成する再構成手段4を備える。再構成手段4は検出手段によって非飽和領域において検出された磁化応答波形と比較すべき理想波形を取得する。再構成手段は、理想波形と磁化応答波形との差分情報を補正係数として算出して該補正係数により前記磁化応答波形の信号強度に重み付けを行うことを特徴とする。再構成手段4は、重み付けを行う前に磁化応答信号波形から磁化応答波形のオフセット成分wmeanを減じた後に磁化応答波形の振幅最大値で正規化してもよい。理想波形は、非飽和領域と同一の空間位置に磁性ナノ粒子が配置された場合に検出される磁化応答信号波形であってもよい。
【選択図】図6
従来技術、競合技術の概要


近年、がん等の疾病における早期診断技術として、磁性粒子映像法(magnetic particle imaging,MPI)が提案されている(例えば、特許文献1~5、非特許文献1を参照)。このMPIは、生体に投与された磁性流体へ体外から交番磁場を照射した場合に、磁性ナノ粒子の非線形な磁化特性と交番磁場との相互作用によって生じる微弱な磁化信号を利用したイメージング技術である。



MPIで用いられる磁場制御法は、磁気共鳴映像法(magnetic resonance imaging,MRI)と類似しており、使用される磁性流体もMRIにおける造影剤と同等のものであるが、磁性ナノ粒子の分布を直接画像化する点がMRIとは異なっている。MPIは、高分解能と高感度を兼ね備え、それらを高速に実現する画像化法に発展する可能性があり、加えて装置構成はMRIと比較してシンプルなため安価になることが見込まれる。



MPIでは、上記の交番磁場に重畳して体外から局所磁場を印加し、これを空間的に走査することで特定領域の磁性ナノ粒子から磁化信号を検出しているが、目的領域外に存在する磁性ナノ粒子から生じる磁化信号の干渉により、空間分解能が低下してしまったり、偽像が表れてしまったりするといった問題があった。



特に、磁性ナノ粒子の粒径が50nm程度又はこれ以下の場合には、磁性ナノ粒子の非線型性が小さくなることに起因して位置の識別に有用な磁化信号が微弱となり、また、画像化に必要な局所磁場分布の不完全性と相俟って、画像分解能の低下が顕著に現れることが懸念されている。このため、磁化特性が飽和状態へ達するために大きな外部磁場が必要となり、MPI画像再構成装置が大型化し、高価なものとなっていた。



これまでに、MPIにおける再構成画像の高分解能化を目指し、磁性ナノ粒子から検出される磁化信号の応答波形(以下、磁化応答波形と呼ぶ)に含まれる高調波成分の特性を利用した方法が提案されているがその効果は限定的であった(非特許文献2)。

産業上の利用分野


本発明は、磁性ナノ粒子の空間的分布を画像化する方法及び装置に関し、特に、磁性ナノ粒子から生じる磁化応答信号の特性を利用して再構成画像の分解能を改善した画像再構成装置に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
磁性ナノ粒子が存在する撮像領域に、該磁性ナノ粒子の磁化が飽和する飽和領域と該飽和領域よりも磁場強度が低い非飽和領域とを有する局所磁場分布を印加するとともに、オフセット磁場と交番磁場とをさらに印加する磁場発生手段と、
前記磁場発生手段の前記交番磁場の印加によって前記磁性ナノ粒子から発生する磁化応答信号を検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された前記磁化応答信号を画像情報として再構成する再構成手段と、を備え、かつ、
前記再構成手段は、前記検出手段によって前記非飽和領域において検出された前記磁化応答波形と比較すべき理想波形を取得し、
前記再構成手段は、前記理想波形と前記磁化応答波形との差分情報を補正係数として算出して該補正係数により前記磁化応答波形の信号強度に重み付けを行うことを特徴とする磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成装置。

【請求項2】
前記再構成手段は、前記重み付けを行う前に前記磁化応答信号波形から前記磁化応答波形のオフセット成分を減じた後に前記磁化応答波形の振幅最大値で正規化し、かつ、
前記理想波形が、前記非飽和領域と同一の空間位置に前記磁性ナノ粒子が配置された場合に検出される磁化応答信号波形であることを特徴とする請求項1に記載の磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成装置。

【請求項3】
前記理想波形が、前記磁化応答波形の前記振幅最大値と周期とから算出される矩形波であることを特徴とする請求項1に記載の磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成装置。

【請求項4】
前記差分情報が、各時間における前記理想波形の振幅と前記磁化応答波形の振幅との差分値の総和であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成装置。

【請求項5】
前記差分情報が、前記理想波形の磁化が飽和する時間と前記磁化応答波形の磁化が飽和する時間との差分値であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成装置。

【請求項6】
前記信号強度は、前記磁化応答波形の高調波信号の奇数次高調波成分が強調され、かつ/又は、該高調波信号の偶数次高調波成分が減衰された信号に基づいて算出されていることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成装置。

【請求項7】
磁性ナノ粒子が存在する撮像領域に、該磁性ナノ粒子の磁化が飽和する飽和領域と該飽和領域よりも磁場強度が低い非飽和領域とを有する局所磁場分布を印加するとともに、オフセット磁場と交番磁場とをさらに印加する磁場発生ステップと、
前記磁場発生ステップの前記交番磁場の印加によって前記磁性ナノ粒子から発生する磁化応答信号を検出する検出ステップと、
前記検出ステップによって検出された前記磁化応答信号を画像情報として再構成する再構成ステップと、を備え、かつ、
前記再構成ステップは、前記検出ステップによって前記非飽和領域において検出された前記磁化応答波形と比較すべき理想波形を取得し、
前記再構成ステップは、前記理想波形と前記磁化応答波形との差分情報を補正係数として算出して該補正係数により前記磁化応答波形の信号強度に重み付けを行うことを特徴とする磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成方法。

【請求項8】
前記再構成ステップは、前記重み付けを行う前に前記磁化応答信号波形から前記磁化応答波形のオフセット成分を減じた後に前記磁化応答波形の振幅最大値で正規化し、かつ、
前記理想波形が、前記非飽和領域と同一の空間位置に前記磁性ナノ粒子が配置された場合に検出される磁化応答信号波形であることを特徴とする請求項7に記載の磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成方法。

【請求項9】
前記理想波形が、前記磁化応答波形の前記振幅最大値と周期とから算出される矩形波であることを特徴とする請求項7に記載の磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成方法。

【請求項10】
前記差分情報が、各時間における前記理想波形の振幅と前記磁化応答波形の振幅との差分値の総和であることを特徴とする請求項7~9のいずれかに記載の磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成方法。

【請求項11】
前記差分情報が、前記理想波形の磁化が飽和する時間と前記磁化応答波形の磁化が飽和する時間との差分値であることを特徴とする請求項7~9のいずれかに記載の磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成方法。

【請求項12】
前記信号強度は、前記磁化応答波形の高調波信号の奇数次高調波成分が強調され、かつ/又は、該高調波信号の偶数次高調波成分が減衰された信号に基づいて算出されていることを特徴とする請求項7~11のいずれかに記載の磁性ナノ粒子の磁化応答信号を利用した画像再構成方法。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009016562thum.jpg
出願権利状態 登録
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