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可視光感応型光触媒の調製方法及びこれにより調製された可視光感応型光触媒

国内特許コード P110001472
掲載日 2011年1月24日
出願番号 特願2004-164396
公開番号 特開2005-342601
登録番号 特許第4665225号
出願日 平成16年6月2日(2004.6.2)
公開日 平成17年12月15日(2005.12.15)
登録日 平成23年1月21日(2011.1.21)
発明者
  • 田嶋 和夫
  • 今井 洋子
出願人
  • 学校法人神奈川大学
発明の名称 可視光感応型光触媒の調製方法及びこれにより調製された可視光感応型光触媒
発明の概要

【課題】 多量に存在し、しかも安全な可視光線を利用してTiO2を誘起することを可能にした可視光感応型光触媒とその調製方法を提供する。
【解決手段】 金微粒子を酸化チタン層で包摂した複合微粒子を形成成分とする可視光感応型光触媒を形成する。非水系の制限反応場で、金イオンを還元して金コロイドを形成し、前記金コロイドの粒子面で有機チタン錯体を加水分解と縮合反応させて金コロイドを酸化チタン層で包摂する方法、又は、あらかじめ調製された金微粒子分散溶液を逆ミセル中へ可溶化させ、その後、前記金微粒子を含有した逆ミセル界面で前記有機チタン錯体を加水分解と縮合反応させて金微粒子を酸化チタン層で包摂する方法を採用することで、金微粒子を包摂した酸化チタンの複合微粒子を効率良く調製することが可能となる。
【選択図】 図1

従来技術、競合技術の概要


近年、半導体光触媒による酸化還元反応を利用した商品開発が盛んに行われている。例えば、塗布された光触媒により自浄作用を有するトンネル照明、添加された光触媒により抗菌作用を有するタイル、エアフィルタに担持された光触媒により空気中の有害物を分解する空気清浄機などが挙げられる。これらの商品に用いられている半導体光触媒のほとんどは、酸化チタンである。



酸化チタンは、化学的に安定で安価かつ人体に対して安全であるため広く採用されているが、励起するために、アナタース型で380nm以下、ルチル型で400nm以下の紫外光を必要とする。



しかし,太陽光を構成する要素の主たる部分は波長400 ~ 800 nmの可視光であり,これらの光触媒が機能する波長380 nm以下の紫外線はわずか3 % 前後である。また,蛍光灯の光も波長400 ~ 500 nmの可視光が主である。したがって,これらの可視光を有効に活用するためには、可視領域の光で作用する光触媒の開発が必要である。



従来、光触媒であるTiO2を可視光感応型に改質させ、環境清浄化が可能となる光触媒の開発が多くの研究者によって試みられてきた。可視光応答化の方法としては、1)酸化チタンに不純物準位を形成させ、励起に必要なバンドギャップエネルギーを減少させる方法、2)色素を酸化チタン表面へ吸着させ、色素の励起によって生じた電子と正孔を用いる方法があり、例えば,酸化チタン格子中に遷移金属イオンをイオン注入して酸化チタンの吸収端を長波長側へシフトするイオン注入法や、N2/Arプラズマ雰囲気中での酸化チタンスパッタリング、アンモニア含有雰囲気下での酸化チタンの熱処理による窒素ドープは、上記1)に分類されるものである(非特許文献1~3等参照)。




【非特許文献1】"M.Anpo, Catal. Surv. Jpn. 1 169 (1997)

【非特許文献2】"R.Asahi, T.Morikawa, T.Ohwaki, K.Aoki, Y. Taga, Science. 293,296 (2001)

【非特許文献3】"T.Morikawa, R.Asahi, T.Ohwaki, K.Aoki, Y. Taga, Jpn. J. Appl. Phys. 40, L561(2001)

産業上の利用分野


本発明は、光触媒であるTiO2を可視光感応型として用いることを可能にした可視光感応型光触媒とその調製方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
非水系の制限反応場で、金イオンを還元して金コロイドを形成し、前記金コロイドの粒子面で有機チタン錯体を加水分解と縮合反応させて前記金コロイドを酸化チタン層で包摂することを特徴とする可視光感応型光触媒の調製方法。

【請求項2】
非水系の制限反応場は、炭素数5~16の炭化水素油からなる溶媒中において、HLBが10~16の非イオン性両親媒性物質が形成する逆ミセルまたは逆マイクロエマルション中であることを特徴とする請求項1記載の可視光感応型光触媒の調製方法。

【請求項3】
前記非イオン性界面活性物質は、下記の一般式(化1)で示すポリオキシエチレンモノアルキルエーテル(Polyoxyethylene monoalkyl-ether)のうち、mが10から16、n
が4から6の界面活性剤であることを特徴とする請求項2記載の可視光感応型光触媒の調製方法。
【化学式1】



【請求項4】
HLBが10~16の非イオン性両親媒性物質を炭素鎖長5~16の炭化水素油からなる溶媒中に溶解させ、この溶液に水溶性の金塩を可溶化させる工程と、
この可溶化させた金イオンに対し、還元剤を所定の比で添加し、攪拌することで逆ミセルまたは逆マイクロエマルション中に金コロイドを調製する工程と、
前記金コロイドを含有した逆ミセルの外相の炭化水素油に所定量の有機チタン錯体を添加して加水分解と縮合反応させることで前記金コロイドを酸化チタン層で包摂する工程とを含むことを特徴とする可視光感応型光触媒の調製方法。

【請求項5】
前記金コロイドと前記有機チタン錯体とをモル比が1:1~1:150となるように前記有機チタン錯体を添加することを特徴とする請求項4記載の可視光感応型光触媒の調製方法。

【請求項6】
前記金コロイドを酸化チタン層で包摂した粒子を取り出し、前記非イオン性界面活性剤の分解温度よりも高く、酸化チタンのアナタース変換温度よりも低い温度で加熱処理する工程をさらに含むことを特徴とする請求項4記載の可視光感応型光触媒の調製方法。

【請求項7】
あらかじめ調製された金微粒子分散溶液を逆ミセル中へ可溶化させ、その後、前記金微粒子を含有した逆ミセル界面で前記有機チタン錯体を加水分解と縮合反応させることで前記金微粒子を酸化チタン層で包摂することを特徴とする可視光感応型光触媒の調製方法。

【請求項8】
あらかじめ金微粒子分散溶液を調製する工程と、
非イオン性界面活性剤を炭素数5~16の炭化水素油からなる溶媒中に溶解させ、この溶液に前記金微粒子分散溶液を可溶化させる工程と、
前記金微粒子を含有した逆ミセルの外相の炭化水素油に所定量の有機チタン錯体を添加して加水分解と縮合反応させることで前記金微粒子を酸化チタン層で包摂する工程と
を含むことを特徴とする可視光感応型光触媒の調製方法。

【請求項9】
前記金微粒子を酸化チタン層で包摂した粒子を取り出し、前記非イオン性界面活性剤の分解温度よりも高く、酸化チタンのアナタース変換温度よりも低い温度で加熱処理することを特徴とする請求項8記載の可視光感応型光触媒の調製方法。
産業区分
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2004164396thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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