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核分裂生成物の分離方法及びそれに用いる装置

国内特許コード P110001503
整理番号 13314
掲載日 2011年1月28日
出願番号 特願2009-115608
公開番号 特開2010-266229
登録番号 特許第4756186号
出願日 平成21年5月12日(2009.5.12)
公開日 平成22年11月25日(2010.11.25)
登録日 平成23年6月10日(2011.6.10)
発明者
  • 天本 一平
  • 小藤 博英
  • 福嶋 峰夫
  • 明珍 宗孝
出願人
  • 独立行政法人 日本原子力研究開発機構
発明の名称 核分裂生成物の分離方法及びそれに用いる装置
発明の概要

【課題】乾式再処理プロセスで発生する使用済み電解質中の核分裂生成物を、沈殿物を生成するもののみならず、沈殿物を生成しないものも含めて、簡単な操作で取り除き、容易にガラス固化できるようにする。
【解決手段】乾式再処理プロセスで発生する使用済み電解質をリン酸塩転換処理することで得られる処理対象物質を、鉄リン酸系ガラスからなる分離材10に、該鉄リン酸系ガラスの軟化点以下の温度で通液し、前記分離材により、処理対象物質中に含まれている不溶性の核分裂生成物をろ過除去すると共に溶解している核分裂生成物を収着分離し、核分裂生成物を保持している鉄リン酸系ガラスをガラス固化体材料とする。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


金属電解法による乾式再処理プロセスから発生する使用済み電解質(廃塩)は、様々な核分裂生成物を含有しており、高レベル放射性廃棄物に区分される。乾式再処理プロセスで用いられる電解質としてLiCl-KClがあるが、その使用済み電解質中には、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類元素を主たる元素とする核分裂生成物(FP)が塩化物の形態で溶け込んでいる。そこで、環境負荷低減、経済性等の観点から、高レベル放射性廃棄物容量を抑制するため、あるいは使用済み電解質を再生使用するため、使用済み電解質中の核分裂生成物を分離する必要がある。



その分離・再生技術については、使用済み電解質中に蓄積されているFP塩化物をリン酸塩と反応させてFPリン酸塩に変換することにより沈殿させ電解質を再生する廃塩再生工程と、廃塩再生により生じた余剰塩をリン酸と反応させてリン酸塩にするリン酸塩転換工程と、生成したリン酸塩を鉄リン酸ガラスに充填することにより安定化させるリン酸塩安定化工程とからなる使用済み電解質の処理方法が提案されている(特許文献1参照)。



塩化物の形態で溶け込んでいる核分裂生成物を沈殿分離するリン酸塩転換材としては、リン酸リチウム(Li3 PO4 )またはリン酸カリウム(K3 PO4 )が電解質の組成に与える影響が少なく適切であるとされ、それらを用いるとランタノイド(Ln)系塩化物は容易にリン酸塩に転換され沈殿する。しかし、アルカリ金属(Liを除く)やアルカリ土類金属の塩化物は、転換材を添加しても沈殿物を形成しない。



沈殿物の分離方法としては、ろ過が一般的である。従来から様々なろ過装置が存在しているが、それらは、通常、常温で使用するものであり、高温融体中の目的物質を分離できる装置は少ない。しかも、分離対象物質は、沈殿物を生成するFP元素のみならず、沈殿物を生成しないFP元素があり、通常のろ過材ではこれら全てを十分に取り除くことはできない。



そこで、従来技術では、使用済み電解質に溶け込んでいる核分裂生成物を分離除去するのに2種類の分離回収方法を必要とし、沈殿物を主体とする液と上澄液の選択的な送液を行い、沈殿物を含有する液についてはろ過フィルタにて、また上澄液についてはイオン交換能/分子ふるい能のある分離フィルタを用いて分離することが検討されている(非特許文献1参照)。しかし、この方法では、運転操作が煩雑となり専用の作業員を配置しなければならないし、また装置構成が複雑になるなど、実用上改善すべき問題があった。

産業上の利用分野


本発明は、乾式再処理プロセスで発生する使用済み電解質中の核分裂生成物を取り除く方法、及びそれに用いる装置に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
乾式再処理プロセスで発生する使用済み電解質をリン酸塩転換処理することで得られる処理対象物質を、鉄リン酸系ガラスからなる分離材に、該鉄リン酸系ガラスの軟化点以下の温度で通液し、前記分離材により、処理対象物質中に含まれている不溶性の核分裂生成物をろ過除去すると共に溶解している核分裂生成物を収着分離し、核分裂生成物を保持している鉄リン酸系ガラスをガラス固化体材料とすることを特徴とする核分裂生成物の分離方法。

【請求項2】
加圧系から供給する不活性ガスによって処理対象物質の雰囲気調整を行うと共に、液状の処理対象物質を加圧して分離材の通過を促進可能とした請求項1記載の核分裂生成物の分離方法。

【請求項3】
請求項1又は2記載の分離方法の実施に用いる装置であって、分離材が充填されている筒状の分離容器からなる分離装置本体、該分離容器の上部で開口している処理対象物質の供給口、分離容器の下部から連通する精製液受槽、分離容器に供給された処理対象物質に加圧力を付与可能な加圧系、精製液受槽に連結された吸引系、装置内の温度制御を行う発熱体を具備し、前記分離材が鉄リン酸系ガラスからなることを特徴とする核分裂生成物の分離装置。

【請求項4】
鉄リン酸系ガラスの組成はFe/P比で0.15~0.75であり、それを粉体状あるいはファイバ状とするか、もしくは粉体やファイバを軟化点まで加熱してカートリッジ形態となるように成型加工して分離材とする請求項3記載の核分裂生成物の分離装置。
産業区分
  • 原子力
  • 放射性物質処理
国際特許分類(IPC)
画像

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JP2009115608thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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