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固液分離機能を有する装置及びその製造方法 コモンズ

国内特許コード P110001553
整理番号 2007-2
掲載日 2011年2月21日
出願番号 特願2007-279211
公開番号 特開2009-109232
登録番号 特許第5231782号
出願日 平成19年10月26日(2007.10.26)
公開日 平成21年5月21日(2009.5.21)
登録日 平成25年3月29日(2013.3.29)
発明者
  • 筒井 博司
出願人
  • 学校法人常翔学園
発明の名称 固液分離機能を有する装置及びその製造方法 コモンズ
発明の概要

【課題】固液混合物を経路に流入させるだけで、その賦勢された液体の流れにより固体が運ばれ、途中で一定の大きさ以上の固体のみ捕捉されて分離するフィルタ機能(固液分離機能)を有する製造容易で安価な小型の装置及びその製造方法、並びにフィルタ機能を有するμ-TAS(マイクロ トータル アナリシス システムズ)デバイスを提供する。
【解決手段】入口3が固液混合物を導入する導入口であり、溝2中に、一定の大きさ以上の固体を捕捉することにより固液を分離する分離部5が形成されており、分離部5には固体捕捉部6が複数個設けられており、固体捕捉部6は、溝部の底部と一定の大きさ以上の固体を通さない隔壁とにより構成されており、一定の大きさ以上の固体の通り得る入り口部と、前記入り口部から入った固体を1個以上収容する収容部と、前記収容部の下流側に設けられた前記固体よりも小さい開口部とを備えている固液分離機能を有する装置A。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


最近、マイクロマシン技術を応用して、化学分析や合成などの機器・手法を微細化して行うμ-TAS(μ-Total Analysis Systems、 マイクロ トータル アナリシス システムズ)と呼ばれるマイクロ化学デバイスが研究開発されている。μ-TASは、試料の量が少ない、反応時間が短い、分析に好適であるなどのメリットがあり、これを血液分析等の医療用に利用することが期待される。この場合、血液分析を行うには、前処理として血液中の血球分離を行う必要がある。しかし、マイクロオーダーの流路内にフィルタを製造簡易に設置するのは困難であった。例えば、フィルタに不織布等を流路内に液漏れなく取り付けるのは小さいために難しく、また、コストアップにもなるという問題がある。また、濾過部の最初の部分で血球が詰まりろ過効率が悪くなるという問題もあった。



血液から赤血球を分離し、使用血液量に対して血漿を、より高率に分離し得る方法が特許文献1に記載されている。特許文献1には、懸濁液中の微細構造体を分画する場発生手段と拘束手段とを有する分画装置(請求項1)が記載され、微細構造体が装置を通って移動するとき経路内に位置し、微細構造体の動作の一部を妨害する妨害体配列(請求項2)が記載され、この妨害体がU字型、V字型などの形状をしていることが記載されている(請求項3)。この分画装置に血液のような固液混合物を流すと、赤血球のような固体(微細構造体)が、U字型、V字型妨害体の内側の窪みに捉えられるようにされている。



特許文献1には、微細構造体を移動させる推進力として、電場を用いる静電力の他に水圧、重力なども挙げられている。しかし、水圧や重力の場合は、固液混合体を流動させることにより赤血球のような固体粒子を、一旦U字型、V字型妨害体の内側の窪みに捉えさせることができたとしても、窪みに固体粒子が入ることにより妨害体の内側窪みに向けての流れが止まりあるいは弱まるため、固体粒子を窪みに留めておくことはできず再度浮遊し、窪みから出てしまう。



したがって、固液混合体全体を流動させるのではなく、血液のような粘性物から赤血球のような固体粒子のみを移動させて、U字型、V字型妨害体の内側の窪みに入れるには、固体粒子を電場を用い静電力で移動させることが必要となるが、このためには電極の装備と電場コントロールが必要となる。ただし電場を用いて固体粒子を移動させる系では、液が停滞しており固体のみが電場により移動して分離されるが、赤血球程度の大きな粒子になると粘性抵抗が大きいため電気泳動には時間がかかり分離の速度が遅いという問題がある。



ところで、簡易安価にμ―TASを製造するために、樹脂製にし、微細型にて凹凸形成をして本体を作り、それに蓋をする構造が製造が簡易、低コストのために望ましいと考えられるが、樹脂製の場合樹脂は電気絶縁体であるので、電気力線はU字型妨害体、Y字型妨害体の内側にはいることなく外側を走る。したがって、電気力線に沿って移動する微細構造体はU字型妨害体、Y字型妨害体の窪みに捕捉されにくい、という問題が生じる。



更に分離器を小型にするには、分離部における固体捕捉の面積効率(面積当りの固体捕捉数)が高いことが必要である。

【特許文献1】特表平9-504362号公報

産業上の利用分野


本発明は、固液分離機能を有する装置、特に液体と固体の混合物から一定の大きさ以上の固体をろ過する機能、例えば、血液から血球を分離する機能を有するフィルタ機能(固液分離機能)を有する装置及びその製造方法、並びにフィルタ機能を有するμ-TAS(マイクロ トータル アナリシス システムズ)デバイスに関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
平板状の本体に流体を通す溝部が形成されており、前記溝部の一の端部に流体の入口が形成されており、他の端部に出口が形成されている固液分離機能を有する装置であって、入口が固液混合物を導入する導入口であり、溝中に、一定の大きさ以上の固体を捕捉することにより固液を分離する分離部が形成されており、入口側から出口側に向けて固液混合物が分離部を上流から下流に向けて通過するようにされており、
前記分離部には固体捕捉部が複数個設けられており、前記固体捕捉部は、溝部の底部と一定の大きさ以上の固体を通さない隔壁とにより構成されており、一定の大きさ以上の固体の通り得る入り口部と、前記入り口部から入った固体を1個以上収容する収容部と、前記収容部の下流側に設けられた前記固体よりも小さい開口部とを備えており、前記分離部には、上流から下流へと向かう流路が複数設けられ、前記流路に沿って流路に向けて開口した前記固体捕捉部が複数設けられており、前記一の流路と他の流路とが障壁または前記固体よりも小さい開口部を有する障壁により画されていることを特徴とする固液分離機能を有する装置。

【請求項2】
平板状の本体に流体を通す溝部が形成されており、前記溝部の一の端部に流体の入口が形成されており、他の端部に出口が形成されている固液分離機能を有する装置であって、入口が固液混合物を導入する導入口であり、溝中に、一定の大きさ以上の固体を捕捉することにより固液を分離する分離部が形成されており、入口と出口の圧力差により、入口側から出口側に向けて固液混合物が分離部を上流から下流に向けて通過するようにされており、
前記分離部には固体捕捉部が複数個設けられており、前記固体捕捉部は、溝部の底部と一定の大きさ以上の固体を通さない隔壁とにより構成されており、一定の大きさ以上の固体の通り得る入り口部と、前記入り口部から入った固体を1個以上収容する収容部と、前記収容部の下流側に設けられた前記固体よりも小さい開口部とを備えており、前記分離部には、上流から下流へと向かう流路が複数設けられ、前記流路に沿って流路に向けて開口した前記固体捕捉部が複数設けられており、前記一の流路と他の流路とが障壁または前記固体よりも小さい開口部を有する障壁により画されていることを特徴とする固液分離機能を有する装置。


【請求項3】
前記隔壁が柱体列又は壁体からなることを特徴とする請求項1又は2記載の固液分離機能を有する装置。

【請求項4】
流路の幅が、上流の方が下流よりも大きいか同等であることを特徴とする請求項1~3のいずれか1項記載の固液分離機能を有する装置。

【請求項5】
流体の通路となる、上方に開口を有する溝部を形成した本体と、本体の上に位置し少なくとも溝部を覆う蓋体とからなり、前記障壁が本体又は蓋体から他に対し略垂直に形成された柱体列又は壁体であることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の固液分離機能を有する装置。

【請求項6】
分離部の最下流部が前記一定の大きさ以上の固体は通過できないようにされていることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の固液分離機能を有する装置。

【請求項7】
固体捕捉部の底部が前記一定の大きさ以上の固体粒子が複数個捕捉されるよう深くなっ
ていることを特徴とする請求項1~のいずれか1項に記載の固液分離機能を有する装置。

【請求項8】
請求項1~のいずれかの固液分離機能を有する装置を一部分として有することを特徴とするμ-TAS(マイクロ トータル アナリシス システムズ)デバイス。

【請求項9】
フォトリソグラフィープロセスを製造工程の一部に用いることを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載の固液分離機能を有する装置の製造方法。
産業区分
  • 試験、検査
  • その他機械要素
  • 混合分離
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2007279211thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
参考情報 (研究プロジェクト等) 特許第5231782号


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