TOP > 国内特許検索 > 組織切除補助器具

組織切除補助器具 コモンズ 実績あり

国内特許コード P110001565
整理番号 TOK-H18025
掲載日 2011年3月1日
出願番号 特願2006-273739
公開番号 特開2008-086682
登録番号 特許第3959473号
出願日 平成18年10月5日(2006.10.5)
公開日 平成20年4月17日(2008.4.17)
登録日 平成19年5月25日(2007.5.25)
発明者
  • 山本 滋
出願人
  • 国立大学法人山口大学
発明の名称 組織切除補助器具 コモンズ 実績あり
発明の概要


【課題】腫瘍の部分を切除する手術を行うに際し、腫瘍の辺縁から約2cm程度離れた周回線に沿って切離し、腫瘍の遺残及び露出を防ぐようにする。
【解決手段】 把持部(1)の先端側における基端部(2)の上下両端において間隔をおいてそれぞれ外形が円形または長円形で実質的に同じ形状・寸法の薄板状の1対の平行な挟持板(3),(4)が一体的に取り付けられた組織切除補助器具としており、1対の平行な挟持板(3),(4)の間において切除すべき組織部分を包含する空間が形成される。挟持板(3),(4)の対向する内側の面に凹凸部または多数の突起部を形成し、また、挟持板の大きさや組織切除補助器具の使用状況に応じて把持部と挟持板とを縦方向に2分割した形態、さらに水平面で2分して挟持板を別個にする4分割にした形態とし、あるいは挟持板を進退可能にする形態とする。
【選択図】図1

従来技術、競合技術の概要


近年、乳癌の手術療法としては、乳房温存療法が多く行われている。この乳房温存療法では、腫瘍部を中心に位置させ、腫瘍の辺縁から約2cm離した、円状のラインを設定しそのライン上で切離する、いわゆる乳腺円状部分切除術(実際には円柱状に切除される)が最も多く施行されている。従来は、円状のライン上に色素でマーキングしていたが、手術中に色素が拡がり正確なラインが不明になることが、ほとんどであり術中に目測でおおまかなラインを再設定していた。乳腺円状部分切除した標本は、詳細な顕微鏡による病理学的検索により切除断端近くまで癌細胞が到達している場合は、温存した乳房側に癌の遺残が考えられるため再手術(一般に、乳房全切除)が必要となるが、この判定を正確に行うためにも、正確に腫瘍の辺縁から約2cm離した円状部分切除をすることが重要である。



さらに、近年、内視鏡手術が乳癌治療にも取り入れられ、美容的に手術創が目立たない乳輪切開創から離れた位置の乳腺円状部分切除術を行うようになった。従来の乳癌部の直上で切開する円状部分切除術と比較して、乳輪切開創からでは、小さな切開創から、覗きこむようにして、離れた位置の乳癌部を円状に切除するため、さらに正確なラインでの切除が困難で、腫瘍に部分的に近づきすぎたラインでの切除となることがあった。このように、正しく乳腺部分を円柱状に切除することが困難であり、述においては熟練と忍耐を要するものであった。



組織切除に関して、次のような文献に開示されたものがある。



特許文献1には、切除刃受け止め部を先端に立設させた固定顎に可動顎を開閉可能に取着させた把持部を先端に設けた鉗子の内部の長手軸方向の貫通路を形成し、貫通路内に切除刃を進退可能に設けた切除用鉗子について記載されている。



特許文献2には、外科手術において手術の妨げにならないようにするために、可撓性で自己支持性の金属線の端にクリップを固定し、クリップの把持面に柔軟部材を有するものについて記載されている。



しかしながら、特許文献1、特許文献2に示されるものは、乳癌の腫瘍を切除する手術のような場合に、腫瘍の辺縁から約2cm離した、円状のラインを設定しそのライン上で切離することを行うのに寄与し得ない。

【特許文献1】特開2000-210293号公報

【特許文献2】実用新案登録第3102614号公報

産業上の利用分野


本発明は、組織切除補助器具に関し、特に乳癌の腫瘍部分を切除する際に用いる組織切除補助器具に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
把持部と、該把持部の先端側において上下に間隔をおいて一体的に延材するように取り付けられ外形が円形または長円形で同じ形状・寸法の1対の平行な薄板状の挟持板とを備えてなり、前記1対の平行な挟持板の間において切除すべき組織部分を包含する空間が形成されるとともに前記1対の平行な挟持板は切除すべき組織部分を切り込む際に該挟持板の外形形状に従って切り込みがなされるようにする外形形状・寸法を有していることを特徴とする組織切除補助器具。

【請求項2】
それぞれ外形が円形または長円形で同じ形状・寸法の薄板状の挟持板と該挟持板の基端側から一体的に延在する棒状または梁状の部分とを一体化してなる作用部材を2つ1組として有するとともに、該2つ1組の作用部材の挟持板が平行に間隔をおいて対向する状態を維持し該間隔を狭める作用に抗するばね作用が与えられるように前記2つ1組の作用部材の棒状または梁状の部分を保持する把持部を備え、前記2つ1組の作用部材の挟持板の間において切除すべき組織部分を包含する空間が形成されるとともに前記1対の平行な挟持板は切除すべき組織部分を切り込む際に該挟持板の外形形状に従って切り込みがなされるようにする外形形状・寸法を有していることを特徴とする組織切除補助器具。

【請求項3】
前記2つ1組の作用部材の棒状または梁状の部分の間隔を調整可能に保持して前記挟持板の間隔を調整できるようにしたことを特徴とする請求項2に記載の組織切除補助器具。

【請求項4】
前記2つ1組の作用部材の棒状または梁状の部分が弾性材料で形成されており、該棒状または梁状の部分の一方と他方とが一端側で相互に一体的に連結されてU字状の部材として構成されていることを特徴とする請求項2に記載の組織切除補助器具。

【請求項5】
前記2つ1組の作用部材の一方及び他方の棒状または梁状の部分がこれを包囲する把持部をなす部材内に収納されて保持され、前記支持部材をばね作用に抗して変位させるための押圧部が前記把持部をなす部材に形成された通口から外方に突出するように付設されていることを特徴とする請求項2~4のいずれか1項に記載の組織切除補助器具。

【請求項6】
前記1対の平行な挟持板の対向する内側の面に凹凸部または多数の突起部を形成してあることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載の組織切除補助器具。

【請求項7】
外形が棒状の把持部を縦方向に二分したものの一方の半片とその先端側において上下に間隔をおいてそれぞれ一体的に延在するように取り付けられ外形が円形または長円形を二分した同じ形状・寸法の薄板体からなる1対の平行な挟持板とを備えてなる一方の構成単位と、
該一方の構成単位と対称的に形成した外形が棒状の把持部を縦方向に二分したもの他方の半片とその先端側において上下に間隔をおいてそれぞれ一体的に延在するように取り付けられ外形が円形または長円形を二分した同じ形状・寸法の薄板体からなる1対の平行な挟持板とを備えてなる他方の構成単位と、
からなり、前記一方の構成単位と他方の構成単位とを一体的に突き合わせることにより全体として1つの把持部と円形または長円形の1対の平行な薄板状の挟持板とになり、該円形または長円形の平行な薄板状の挟持板間において切除すべき組織部分を包含する空間が形成される構造とするとともに前記1対の平行な挟持板は切除すべき組織部分を切り込む際に該挟持板の外形形状に従って切り込みがなされるようにする外形形状・寸法を有しており、前記一方の構成単位と他方の構成単位とを一体的にした状態で保持しまた再度分割することを可能にする保持手段を備えていることを特徴とする組織切除補助器具。

【請求項8】
外形が棒状の把持部を縦方向に二分したものの一方の半片とその先端側において上下に間隔をおいてそれぞれ一体的に延在するように取り付けられ外形が円環の略4分の1の形状でダクト状の外套と該外套内に挿入され進退可能な円環の略4分1の薄板形状の内套とからなる1対の挟持板とを備えてなる一方の構成単位と、
該一方の構成単位と対称的に形成した外形が棒状の把持部の他方の半片とその先端側において上下に間隔をおいてそれぞれ一体的に延在するように取り付けられ外形が円環の略4分の1の形状でダクト状の外套と該外套内に挿入され外側からの操作により進退可能な円環の略4分1の薄板形状の内套とからなる1対の平行な挟持板とを備えてなる他方の構成単位と、
からなり、前記一方の構成単位と他方の構成単位とを一体的に突き合わせて全体として把持部と略半円形状ダクト状の外套とその両側からそれぞれ進退可能な略円環の4分の1の形状の内套とからなる1対の平行な挟持板とになり、前記内套が進出した状態で前記1対の平行な挟持板間において切除すべき組織部分を包含する空間が形成される構造とするとともに前記1対の平行な挟持板は切除すべき組織部分を切り込む際に該挟持板の外形形状に従って切り込みがなされるようにする外形形状・寸法を有しており、前記一方の構成単位と他方の構成単位とを一体的にした状態で保持し、また再度分割することを可能にする保持手段を備えていることを特徴とする組織切除補助器具。

【請求項9】
それぞれ外形が円形または長円形を二分した同じ形状・寸法の薄板体からなる挟持板と該挟持板の基端側から延在する棒状または梁状の部分とを備える作用部材を2つ1組として有し、該2つ1組の作用部材の挟持板が平行に間隔をおいて対向する状態を維持し該間隔を狭める作用に抗するばね作用が与えられるように前記2つ1組の作用部材の棒状または梁状の部分を保持する把持部の一方の半片を備えてなる一方の構成単位と、
該一方の構成単位と対称的に対をなすものとして形成されそれぞれ外形が円形または長円形を二分した同じ形状・寸法の薄板体からなる挟持板と該挟持板の基端側から延在する棒状または梁状の部分とを備える作用部材を2つ1組として有し、該2つ1組の作用部材の挟持板が平行に間隔をおいて対向する状態を維持し該間隔を狭める作用に抗するばね作用が与えられるように前記2つ1組の作用部材の棒状または梁状の部分を保持する把持部の他方の半片を備えてなる他方の構成単位と、
からなり、前記一方の構成単位と他方の構成単位とを一体的に突き合わせて全体として把持部と円形または長円形の1対の平行な薄板状の挟持板とになり、該1対の円形または長円形の平行な薄板状の挟持板間において切除すべき組織部分を包含する空間が形成されるとともに前記1対の平行な薄板状の挟持板は切除すべき組織部分を切り込む際に該挟持板の外形形状に従って切り込みがなされるようにする外形形状・寸法を有しており、前記一方の構成単位と他方の構成単位とを一体的にした状態で保持しまた再度分割することを可能にするための保持部材を備えてなることを特徴とする組織切除補助器具。

【請求項10】
それぞれ外形が円環の略4分の1の形状でダクト状の外套と該外套内に挿入され進退可能な円環の略4分1の薄板形状の内套とからなる1対の挟持板と、該1対の挟持板のそれぞれの基端側から延在する棒状または梁状の部分とを備える作用部材を2つ1組として有し、該1組の作用部材の挟持板が平行に間隔をおいて対向する状態を維持し該間隔を狭める作用に抗するばね作用が与えられるように前記2つ1組の作用部材の棒状または梁状の部分を保持する把持部の一方の半片を備えてなる一方の構成単位と、
該一方の構成単位と対称的に対をなすものとして形成されそれぞれ外形が円環の略4分の1の形状でダクト状の外套と該外套内に挿入され進退可能な円環の略4分1の薄板形状の内套とからなる1対の挟持板と、該挟持板から延在する棒状または梁状の部分とを備える作用部材を2つ1組として有し、該1組の作用部材の挟持板が平行に間隔をおいて対向する状態を維持し該間隔を狭める作用に抗するばね作用が与えられるように前記2つ1組の作用部材の棒状または梁状の部分を保持する把持部の他方の半片を備えてなる他方の構成単位と、
からなり、前記一方の構成単位と他方の構成単位とを一体的に突き合わせた上で前記一方及び他方の構成単位の挟持板における内套を外套から進出させることにより全体として1対の平行に対向する略円環状の挟持板となり、該略円環状の平行な挟持板間において切除すべき組織部分を包含する空間が形成されるとともに前記1対の平行な挟持板は切除すべき組織部分を切り込む際に該挟持板の外形形状に従って切り込みがなされるようにする外形形状・寸法を有しており、前記一方の構成単位と他方の構成単位とを一体的にした状態で保持しまた再度分割することを可能にする保持手段を備えてなることを特徴とする組織切除補助器具。

【請求項11】
前記一方の構成単位と他方の構成単位とにおける1組の作用部材の棒状または梁状の部分の間隔を調整可能に保持して前記挟持板の間隔を調整できるようにしたことを特徴とする請求項9または10のいずれか1項に記載の組織切除補助器具。

【請求項12】
前記一方の構成単位と他方の構成単位とにおける1組の作用部材の棒状または梁状の部分が弾性材料で形成されており、該1組の棒状または梁状の部分が一端側で相互に一体的に連結されてU字状の部材として構成されていることを特徴とする請求項9または10のいずれか1項に記載の組織切除補助器具。

【請求項13】
前記一方の構成単位と他方の構成単位との2組の作用部材の棒状または梁状の部分を合わせたものがこれを包囲する把持部をなす部材内に収納され保持され、前記棒状または梁状の部分を合わせたものにばね作用に抗して変位させるための押圧部が前記把持部をなす部材に形成された通口から外方に突出するように付設されていることを特徴とする請求項9~12のいずれか1項に記載の組織切除補助器具。

【請求項14】
前記1対の平行な挟持板の対向する内側の面に凹凸部または多数の突起部を形成してあることを特徴とする請求項7,9,11~13のいずれか1項に記載の組織切除補助器具。

【請求項15】
前記1対の平行な挟持板の外套の対向する内側の面に凹凸部または多数の突起部を形成してあることを特徴とする請求項8,10~13のいずれかに記載の組織切除補助器具。

【請求項16】
それぞれ外形が円形または長円形を二分した形状で同じ形状・寸法の薄板体からなる挟持板と該挟持板の基端側から延在する棒状または梁状の部分とを備える一方の2つ1組の同形の作用部材と、
該一方の2つ1組の同形の作用部材と対称的に対をなすものとして形成されそれぞれ外形が円形または長円形を二分した形状で同じ形状・寸法の薄板体からなる挟持板と該挟持板の基端側から延在する棒状または梁状の部分とを備える他方の2つ1組の同形の作用部材と、
前記一方の2つ1組の同形の作用部材と前記他方の組の2つ1組の同形の作用部材とを突き合わせるとともに前記一方の2つ1組の同形の作用部材の棒状または梁状の部分を間隔をおいて支持し、かつ前記他方の2つ1組の同形の作用部材の棒状または梁状の部分を間隔をおいて一体的に支持する保持部材と、
を備えてなり、前記保持部材が前記一方及び他方の2つ1組の同形の作用部材の棒状または梁状の部分を一体的に支持する状態で前記一方の2つ1組の作用部材の挟持板と前記他方の2つ1組の作用部材の挟持板とを突き合わせて全体として2枚の円形または長円形の平行な挟持板となり、その間に切除すべき組織部分を包含する空間が形成されるとともに前記1対の平行な挟持板は切除すべき組織部分を切り込む際に該挟持板の外形形状に従って切り込みがなされるようにする外形形状・寸法を有するようにし、また、前記保持部材は前記一方及び他方の2つ1組の作用部材の棒状または梁状の部分の一体的な保持を解除して前記一方及び他方の2つ1組の作用部材を分離した状態にできるものであることを特徴とする組織切除補助器具。

【請求項17】
前記一方及び他方の2つ1組の作用部材の挟持板を突き合わせて全体として2枚の円形または長円形の平行な挟持板となる際の挟持板の対向する内面の側に凹凸部または多数の突起部を形成してあることを特徴とする請求項16に記載の組織切除補助器具。

【請求項18】
それぞれ外形が円環の略4分の1の形状でダクト状の外套と該外套内に挿入され進退可能な円環の略4分1の薄板形状の内套とからなる1対の挟持板と該挟持板の基端側から延在する棒状または梁状の部分とを備える一方の2つ1組の同形の作用部材と、
該一方の2つ1組の同形の作用部材と対称的に対をなすものとして形成されそれぞれ外形が円環の略4分の1の形状でダクト状の外套と該外套内に挿入され進退可能な円環の略4分1の薄板形状の内套とからなる1対の挟持板と該挟持板から延在する棒状または梁状の部分とを備える他方の2つ1組の作用部材と、
前記一方の2つ1組の同形の作用部材と前記他方の組の2つ1組の同形の作用部材とを突き合わせるとともに前記一方の2つ1組の同形の作用部材の棒状または梁状の支持部材を間隔をおいて支持し、かつ前記他方の2つ1組の同形の作用部材の棒状または梁状の部分を間隔をおいて一体的に支持する保持部材と、
を備えてなり、前記保持部材が前記一方及び他方の2つ1組の同形の作用部材の棒状または梁状の部分を一体的に支持する状態で前記一方及び他方の2つ1組の作用部材における内套を外套から進出させることにより全体として1対の平行に対向する略円環状の挟持板となりその間に切除すべき組織部分を包含する空間が形成されるとともに前記1対の平行な挟持板は切除すべき組織部分を切り込む際に該挟持板の外形形状に従って切り込みがなされるようにする外形形状・寸法を有するようにし、また、前記保持部材は前記一方及び他方の2つ1組の作用部材の棒状または梁状の部分の一体的な保持を解除して前記一方及び他方の2つ1組の作用部材を分離した状態にできるものであることを特徴とする組織切除補助器具。

【請求項19】
前記一方及び他方の2つ1組の同形の作用部材の棒状または梁状の部分を一体的に支持した状態で2枚の平行な挟持板となる外套の対向する内側の面に凹凸部または多数の突起部を形成していることを特徴とする請求項18に記載の組織切除補助器具。

【請求項20】
前記保持部材が前記一方の2つ1組の作用部材の棒状または梁状の部分の間隔及び前記他方の2つ1組の作用部材の棒状または梁状の部分の間隔を狭める作用に抗するばね力を与えるように一体的に支持するものであることを特徴とする請求項16~19のいずれか1項に記載の組織切除補助器具。
産業区分
  • 治療衛生
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

※ 画像をクリックすると拡大します。

JP2006273739thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
山口TLOは平成11年11月に山口大学の教官50名の出資により設立された、リエゾン一体型のTLO活動会社です。山口大学を主とし、山口県内の大学・高専の研究成果をご紹介致します。特許の内容に興味を持たれた方は、下記までご連絡ください。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close