TOP > 国内特許検索 > 磁性ナノ粒子固定型オスミウム(VI)酸塩

磁性ナノ粒子固定型オスミウム(VI)酸塩 コモンズ 新技術説明会

国内特許コード P110001566
掲載日 2011年3月1日
出願番号 特願2011-040484
公開番号 特開2011-201862
登録番号 特許第5704320号
出願日 平成23年2月25日(2011.2.25)
公開日 平成23年10月13日(2011.10.13)
登録日 平成27年3月6日(2015.3.6)
優先権データ
  • 特願2010-047583 (2010.3.4) JP
発明者
  • 藤田 賢一
  • 安田 弘之
出願人
  • 国立研究開発法人産業技術総合研究所
発明の名称 磁性ナノ粒子固定型オスミウム(VI)酸塩 コモンズ 新技術説明会
発明の概要 【課題】オレフィンのジヒドロキシル化反応に用いられる新規な磁性ナノ粒子固定型オスミウム(VI)酸塩を提供する。
【解決手段】一般式(I)で表されるオスミウム(VI)酸塩のSiに結合する3つのR-O-基の少なくとも1つが磁性ナノ粒子中のOと置換した、磁性ナノ粒子固定型オスミウム(VI)酸塩。



[式中、R及びRは炭化水素基。s、uは0以上の整数、tは0または1、但し、s、u、tのうち1つは0ではない。Rは例えば一般式(II)で表される基である。



(式中、Rは炭化水素基、nは1以上の整数、d、e及びfのうち2つが1、残りは0)]
【選択図】なし
従来技術、競合技術の概要


従来の有機合成反応は液相反応が中心であるが、液相反応では、触媒は反応溶液に溶解しているため、触媒の回収、再利用(リサイクル)が容易でなく、触媒のリサイクルを図るには、反応後の抽出などの後処理、さらには精製などの操作が必要とされる。また触媒の多くは金属を含有し、これが反応処理液に混入してくるため、そのままでは排出できず、環境保全の面からも問題がある。そこで触媒の回収、再利用が容易で、環境にも優しい新規固定化触媒やそれを用いる新しい合成手法が求められている。



最近触媒の回収、再利用を行うべく、ポリマー樹脂固定型触媒やフルオラスタグを導入した触媒等が種々開発されている。しかしこれらを用いた場合も濾別による回収操作やフルオラス溶媒を用いた抽出操作が必要とされる(非特許文献1、2参照)。



近年四酸化三鉄(マグネタイト)等の磁性ナノ粒子(非特許文献3)に触媒機能性部位を固定化した磁性ナノ粒子固定型触媒の合成プロセスにおける有用性が報告されている。支持体の粒径が小さいので、固定化に伴う触媒活性の低下は、ポリマー樹脂への固定化の場合よりも小さい。また反応後に磁石を反応容器に近づけると触媒は引き寄せられるので、デカンテーションにより反応生成物を含む反応溶液を取り出すことができ、さらに触媒が残った反応容器に反応溶媒と反応基質を加えることにより、触媒を再利用でき、触媒のリサイクルの操作が簡便である(非特許文献4、5、6参照)。



例えば、これまでに磁性ナノ粒子固定型パラジウム触媒や銅触媒などが報告されている。これらは対応するポリスチレン樹脂固定型触媒よりも触媒活性は高く、またリサイクルを4,5回程度行っても収率の低下は殆どない(非特許文献7、8参照)。



一方、近年オレフィンのジヒドロキシル化反応に有効なOsO2-の四級アンモニウム塩とのイオン交換に基づく固定化により、リサイクルが可能な新規固定化酸化オスミウム触媒が開発されている。しかしこれまでに報告されている支持体は無機層状化合物、シリカゲル、ポリスチレンやデンドリマー等であり、磁性ナノ粒子への固定化は報告されていない(非特許文献9、10、11、12、13参照)。

産業上の利用分野


本発明は、新規な磁性ナノ粒子固定型オスミウム(VI)酸塩、このものを製造する方法、及びこのものから成るオレフィンのジヒドロキシル化反応用触媒に関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
一般式(I)
【化1】


[式中、R及びRは炭化水素基である。s及びuは0以上の整数、tは0または1であり、但し、s、u、tの少なくとも1つは0ではない。Rは炭化水素基または一般式(II)
【化2】


(式中、Rは炭化水素基、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である。]
で表されるオスミウム(VI)酸塩が、当該一般式中のSiに結合する3つのR-O-基の少なくとも1つが磁性ナノ粒子中の酸素原子と置き換わることにより、当該磁性ナノ粒子に固定化された構造を含有する、磁性ナノ粒子固定型オスミウム(VI)酸塩。

【請求項2】
磁性ナノ粒子が、M(II)FeO[式中、M(II)は、Fe2+、Co2+、Ni2+、Mn2+、Zn2+、Mg2+またはCu2+であり、単独でも複数が組み合わされて含まれてもよい。]で表される組成のフェライトを主成分とすることを特徴とする、請求項1に記載の磁性ナノ粒子固定型オスミウム(VI)酸塩。

【請求項3】
下記の一般式(III)、
【化3】


下記の一般式(IV)
【化4】


及び/又は、下記の一般式(V)
【化5】


[これらの式中、M(II)は、Fe2+、Co2+、Ni2+、Mn2+、Zn2+、Mg2+またはCu2+であり、単独でも複数が組み合わされて含まれてもよい。R及びRは炭化水素基である。s及びuは0以上の整数、tは0または1であり、但し、s、u、tの少なくとも1つは0ではない。Rは炭化水素基または一般式(II)
【化6】


(式中、Rは炭化水素基、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である。]
で表される四級アンモニウム塩構造を含有する、請求項2に記載のフェライトを主成分とする磁性ナノ粒子固定型オスミウム(VI)酸塩。

【請求項4】
一般式(VI)
【化7】


[式中、R及びRは炭化水素基である。s及びuは0以上の整数、tは0または1であり、但し、s、u、tの少なくとも1つは0ではない。Xはハロゲン原子であり、Rは炭化水素基または一般式(II)
【化8】


(式中、Rは炭化水素基、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である。]
で表される構造を有する四級アンモニウム塩が、当該一般式中のSiに結合する3つのR-O-基の少なくとも1つが磁性ナノ粒子中の酸素原子と置き換わることにより、当該磁性ナノ粒子に固定化された構造を含有する、磁性ナノ粒子固定型四級アンモニウム塩と、オスミウム(VI)酸カリウム K2OsO4とを、溶媒中で反応させることを特徴とする、請求項1に記載の磁性ナノ粒子固定型オスミウム(VI)酸塩の製造方法。

【請求項5】
磁性ナノ粒子が、M(II)Fe[式中、M(II)は、Fe2+、Co2+、Ni2+、Mn2+、Zn2+、Mg2+またはCu2+であり、単独でも複数が組み合わされて含まれてもよい。]で表される組成のフェライトを主成分とすることを特徴とする、請求項4に記載の、磁性ナノ粒子固定型オスミウム(VI)酸塩の製造方法。

【請求項6】
下記の一般式(VII)、
【化9】


下記の一般式(VIII),
【化10】


及び/又は、下記の一般式(IX)
【化11】


[これらの式中、M(II)は、Fe2+、Co2+、Ni2+、Mn2+、Zn2+、Mg2+またはCu2+であり、単独でも複数が組み合わされて含まれてもよい。R及びRは炭化水素基である。s及びuは0以上の整数、tは0または1であり、但し、s、u、tの少なくとも1つは0ではない。Xはハロゲン原子であり、Rは炭化水素基または一般式(II)
【化12】


(式中、Rは炭化水素基、nは1以上の整数、d、e及びfのうち少なくとも2つが1、残りは0を示す)
で表される基である。]
で表される四級アンモニウム塩構造を含有する、フェライトを主成分とする磁性ナノ粒子固定型四級アンモニウム塩と、オスミウム(VI)酸カリウム K2OsO4とを、溶媒中で反応させることを特徴とする、請求項5に記載の、フェライトを主成分とする磁性ナノ粒子固定型オスミウム(VI)酸塩の製造方法。

【請求項7】
請求項1~3のいずれかに記載の磁性ナノ粒子固定型オスミウム(VI)酸塩から成るオレフィンのジヒドロキシル化反応用触媒。
産業区分
  • 有機化合物
  • 処理操作
  • その他無機化学
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 登録
ライセンス等を御希望の方又は特許の内容に興味を持たれた方は,下記「問合せ先」まで直接お問い合わせくださいますよう,お願い申し上げます。


PAGE TOP

close
close
close
close
close
close
close