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固体高分子形燃料電池

国内特許コード P110001600
整理番号 8054
掲載日 2011年3月7日
出願番号 特願2009-003135
公開番号 特開2010-160993
登録番号 特許第5234461号
出願日 平成21年1月9日(2009.1.9)
公開日 平成22年7月22日(2010.7.22)
登録日 平成25年4月5日(2013.4.5)
発明者
  • 谷川 洋文
  • 鶴田 隆治
出願人
  • 国立大学法人九州工業大学
発明の名称 固体高分子形燃料電池
発明の概要 【課題】発電時に生成した水を固体高分子膜の加湿に利用できる機能を固体高分子形燃料電池に持たせ、この外付けの加湿器を排除し、構造をシンプルにする。
【解決手段】アノード側セパレータには、燃料ガスのガス流路を形成する一方、カソード側セパレータには、酸化ガスのガス流路を形成する。このカソード側セパレータには、酸化ガスの流れを制御する可動型のリブを備えて、安定発電時にはセパレータ中央部を含めてガス流路を形成する流路位置にリブを移動し、電解質膜乾燥時には必要な水分量に対応して、セパレータ中央部の酸化ガスの流れが低下した偏流を発生させる流路位置にリブを移動させる。
【選択図】 図3
従来技術、競合技術の概要


燃料電池は、運動部分を持たず、無重力環境下でも作動し、排出物は環境に無害な水のみといった特徴からクリーンなエネルギー源として数多くの利用が考えられている。特に低温で動作する固体高分子形燃料電池は、近年、MEMS技術を利用し、携帯電話やパソコンなどの電源とするための小型化が進んでいる。



固体高分子形燃料電池は、電解質膜およびその両面に配した一対の電極からなる膜-電極アッセンブリMEAと、このMEAを挟持する一対のセパレータとで構成された単セルが積層されたセルスタック構造となっている。このような構造の燃料電池においては、各セパレータに形成されているガス流路を介して酸化ガス(空気)または燃料ガスが各電極に供給されることにより発電が行われるが、この空気流量を、高負荷時と低負荷時に応じて切り替える技術が公知である(特許文献1参照)。



図11は、特許文献1に記載のセパレータに対する空気の分配について模式的に示した図であり、(A)は、高負荷時の流路を、また(B)は低負荷時の流路をそれぞれ示している。高負荷時においては流路切替機構を開とし、空気の流路を複数のストレート流路とする。高負荷時においてはガス流量が多いため、流路を複数としてもセルの出入り口間での差圧が十分に確保される。このため発電反応によって生じた生成水が流路を閉塞することなく安定した運転を行うことが可能である。



一方、低負荷時においては、反応部の内部に設けられた2つの仕切壁によってS字状のサーペンタイン流路が形成され、流路が途中で2回折り返す構造となっている。低負荷時においては空気流量が少ない。このため、低負荷時においては流路切替機構を閉止することにより、セル内の流路をサーペンタイン流路に切り替える。



このように、負荷に応じて流路形状を切り替えることで、負荷変動が生じた場合にも安定した対応を行うことが可能となる。さらに、負荷状態に関係なくセル面内の全ての部位を常に利用した発電が可能であることから、膜の加湿条件が一定となり、フル負荷運転が必要になったときに速やかに負荷変動に対応することができる。



固体高分子形燃料電池を日常生活温度領域で作動させた場合、カソード(酸素極)側で生成した水蒸気は、電極構造体内で凝縮・残留し、反応面への燃料ガスの供給を阻害し出力の低下をもたらす(フラッディング、プラッギング)。一方で燃料電池を構成する固体高分子膜は、湿潤状態でのみ高いイオン伝導率を示して出力が維持され、乾くとやはり出力の低下が生じる(ドライアウト)。よって固体高分子形燃料電池は、アノード側(水素極側)を加湿器により加湿して運転しているのが現状である。すなわち、固体高分子形燃料電池内部の水分管理は、燃料電池の性能向上に関連して重要な課題である。

産業上の利用分野


本発明は、カソード側セパレータにおける酸化ガスの流れを制御する可動型のリブを備えた固体高分子形燃料電池に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
高分子材料の電解質膜およびその両面に配した一対の電極からなる膜-電極アッセンブリMEAと、このアッセンブリMEAを挟持する一対のカソード側セパレータ及びアノード側セパレータとで構成された単セルが積層されたセルスタック構造を有する固体高分子形燃料電池において、
前記アノード側セパレータには、燃料ガスのガス流路を形成する一方、前記カソード側セパレータには、酸化ガスのガス流路を形成し、
前記カソード側セパレータには、酸化ガスの流れを制御する可動型のリブを備えて、安定発電時にはセパレータ中央部を含めてガス流路を形成する流路位置に前記リブを移動し、電解質膜乾燥時には必要な水分量に対応して、セパレータ中央部の酸化ガスの流れが低下した偏流を発生させる流路位置に前記リブを移動するよう構成した、
ことから成る固体高分子形燃料電池。

【請求項2】
前記電解質膜乾燥は、燃料電池の温度上昇、出力変化または生成水量変化を検出することにより検知する請求項1に記載の固体高分子形燃料電池。

【請求項3】
前記リブ位置の温度変化に応じた可動機構として、形状記憶合金バネや前記温度上昇等のセンサ出力に応じて可動型のリブを駆動するモータを用いた請求項2に記載の固体高分子形燃料電池。

【請求項4】
前記安定発電時の酸化ガスの流路は、サーペンタイン型の流路であり、かつ、前記電解質膜乾燥時の酸化ガスの流路は、前記カソード側セパレータ入口から流入した酸化ガスが、二分割してストレート状に出口に向かうストレート形の流路である請求項1に記載の固体高分子形燃料電池。

【請求項5】
前記可動型のリブは、細長い壁状形状を有する一対構成であり、その長さ方向にも、幅方向にも移動可能に構成された請求項1に記載の固体高分子形燃料電池。
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2009003135thum.jpg
出願権利状態 登録
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