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植物油廃液の処理方法およびその処理方法で得られる成分を用いて肥料を製造する方法

国内特許コード P110001611
整理番号 21
掲載日 2011年3月7日
出願番号 特願2000-385624
公開番号 特開2002-186960
登録番号 特許第3603114号
出願日 平成12年12月19日(2000.12.19)
公開日 平成14年7月2日(2002.7.2)
登録日 平成16年10月8日(2004.10.8)
発明者
  • 白井 義人
出願人
  • 学校法人九州工業大学
発明の名称 植物油廃液の処理方法およびその処理方法で得られる成分を用いて肥料を製造する方法
発明の概要 (57)【要約】【課題】 植物油廃液中に含有される環境を悪化させる成分を低減させ得る方法を提供すること、および植物油廃液を廃棄量を減らし、有効利用し得る方法を提供すること。【解決手段】 植物油廃液を凍結させる工程と、該凍結させた植物油廃液を融解する工程と、該融解工程において発生する液相を固相から分離回収する工程を具備する植物油廃液の処理方法であって、該液相の回収が、該融解工程中に発生する液相を経時的に前期融出分および後期融出分に分取することにより行われ、該後期融出分を回収することにより植物油廃液中に含有される有機成分および無機成分からなる群の少なくとも1種の成分の含有量を低減させる植物油廃液の処理方法。
従来技術、競合技術の概要
マレーシアを中心とした油椰子の産地は熱帯に属し、遺伝子資源の多様性と高温による反応活性の高さが大きな特徴である。椰子油の製造工程では搾油工程で油の洗浄目的を中心に大量のプロセス水が使われ、同時に大量の高濃度の廃液(椰子油廃液)が排出される。現在、椰子油廃液はラグーンと呼ばれる嫌気性処理池で主に処理されている。ラグーンは全長が1kmを超えることも珍しくなく、数ヶ月の滞留時間を掛けて廃液の有機成分が様々な微生物によって最終的にメタンに還元されている。椰子油廃液は一般に5万ppmを超えるCODをもつ汚染度の高い廃液であるが、これらの汚濁有機成分は、従って、無為にラグーンから大気に放出されている。さらに、まったく自然に依存した廃液処理法であるため、しばしば、不十分な処理のまま処理水が河川に放流される。
【0005】
一方、椰子油工場では椰子房や椰子の実から搾油された後に残る繊維分等大量の固形廃棄物が排出され、工場内に必要なエネルギーはこれらを燃焼させて得られているが、まだまだ余っている。そのため、廃液そのものを蒸発して処理する蒸発処理法が試みられている。しかし、椰子油廃液に含まれる1万5千ppmを超える懸濁固形分(以下、「SS」ともいう。)のため、蒸発釜に残る残渣の除去等に問題がある。また、廃液の有機成分濃度が余りに高いため、廃液を蒸発させても凝縮水の清澄度は高くない。
【0006】
他方、最近、椰子油廃液の肥料としての効果が認められつつあり、廃液を油椰子プランテーションにリサイクルする試みもなされているが、廃液が量的に膨大であり、廃液全量をリサイクルすることは困難である。
産業上の利用分野
本発明は、植物油廃液の処理方法に関する。
具体的には、本発明の植物油廃液の処理方法は、パームオイルのような植物油を植物から搾取する際に副生成物として発生する植物油廃液を処理する方法であって、植物油廃液中に含有される有機成分および無機成分のうち少なくとも1成分の含有量を低減させるための方法に関する。
【0002】
また、本発明は、植物油廃液から肥料を製造する方法にも関する。
具体的には、本発明の植物油廃液から肥料を製造する方法は、上記植物油廃液の処理方法において得られる成分を利用して肥料を製造する方法に関する。
【0003】
さらに、本発明は、植物油廃液のリサイクル方法にも関する。
具体的には、本発明の植物油廃液のリサイクル方法は、上記植物油廃液から肥料を製造する方法により得られる肥料を、植物生育のための肥料として施すことにより植物油廃液をリサイクルする方法に関する。
特許請求の範囲 【請求項1】植物油廃液を凍結させる工程と、該凍結させた植物油廃液を融解する工程と、該融解工程において発生する液相を固相から分離回収する工程を具備する植物油廃液の処理方法であって、該植物油廃液が、椰子、ダイズ、ゴマ、ツバキ、オリーブ、落花生、トウモロコシ、綿実、米糠、サフラワー及びヒマワリからなる群から選択される植物から植物油を製造する工程で生成する廃液であり、該液相の回収が、該融解工程中に発生する液相を経時的に前期融出分および後期融出分に分取することにより行われ、該後期融出分を回収することにより植物油廃液中に含有される有機成分および無機成分からなる群の少なくとも1種の成分の含有量を低減させる植物油廃液の処理方法。
【請求項2】該植物廃液が、椰子から椰子油を製造する工程で生成する廃液である請求項1の植物油廃液の処理方法。
【請求項3】該植物油廃液中に含有される有機成分および無機成分が、植物油廃液に溶解した固形分である請求項1又は2の植物油廃液の処理方法。
【請求項4】該後期融出分の分取を開始する時の決定が、BOD値、COD値並びに窒素含有量、リン含有量、カリウム含有量およびアンモニア含有量からなる群から選択される少なくとも1つの値を指標として行われる請求項1ないし3のいずれか1項に記載の植物油廃液の処理方法。
【請求項5】該液相を固体から分離する工程が、該凍結させた植物油廃液を篩上にのせ、該篩を通して滴下する液体成分を経時的に回収することにより行われる請求項1ないし4のいずれか1項に記載の植物油廃液の処理方法。
【請求項6】該篩が、メッシュサイズ40~400の篩である請求項5に記載の植物油廃液の処理方法。
【請求項7】該前期融出分が第1番目~第n番目(nは1以上の自然数)の画分に経時的に分別され、該後期融出分が第(n+1)番目~第(n+m)番目(mは1以上の自然数)の画分に経時的に分別され、第n番目に含有される有機成分および無機成分の少なくとも1種の成分の濃度が、凍結前の植物油廃液に含有される該少なくとも1種の成分の濃度の30%~100%の範囲内の濃度にまで下がったとき、該第(n-1)番目までの画分を該前期融出分とし、第n番目の画分以降を該後期融出分として回収する請求項1ないしの何れか1項の植物廃液の処理方法。
【請求項8】該後期融出分の少なくとも一部を、微生物処理を含む生物的手法、活性炭処理、蒸発法および膜分離法を含む物理化学的手法、並びに亜臨界化学反応および超臨界化学反応を含む化学的手法による処理の少なくとも1つの手法に供することを含む、廃液の資源化、有機成分および無機性分の低減化、並びに廃液からのエネルギー回収の少なくとも1つによる再処理工程を更に具備する請求項1ないしの何れか1項に記載の植物油廃液の処理方法。
【請求項9】該植物油廃液が、植物から植物油を搾取することにより生成されるものであり、該搾取後に得られる固形廃棄物を燃焼する際に生じる燃焼エネルギーを、該凍結のためのエネルギーの少なくとも一部および/又は請求項に記載する各々の再処理のためのエネルギーの少なくとも一部に用いる請求項1ないしの何れか1項に記載の植物油廃液の処理方法。
【請求項10】植物油廃液を凍結させる工程と、該凍結させた植物油廃液を融解する工程と、該融解工程において発生する液相を固相から分離回収する工程であって、該液相の回収が、該融解工程中に発生する液相を経時的に前期融出分および後期融出分に分取することにより行われる工程を具備し、該植物油廃液が、椰子、ダイズ、ゴマ、ツバキ、オリーブ、落花生、トウモロコシ、綿実、米糠、サフラワー及びヒマワリからなる群から選択される植物から植物油を製造する工程で生成する廃液であり、次のa成分のみにより、又は次のa成分と、b成分およびc成分の少なくとも1方とを混合すことにより、植物油廃液から肥料を製造する方法:
(a成分) 該分離工程で得られた固相の少なくとも一部、
(b成分) 該前期融出分の少なくとも一部、
(c成分) 該後期融出分の少なくとも一部。
【請求項11】植物を採取する工程と、該採取した植物から植物油を製造する工程と、該植物油製造工程で発生した植物油廃液を回収する工程と、該植物油廃液を請求項10に記載される肥料を製造する方法に供することにより得られた肥料を該植物の生長のための肥料として用いる工程を具備し、該植物油廃液が椰子、ダイズ、ゴマ、ツバキ、オリーブ、落花生、トウモロコシ、綿実、米糠、サフラワー及びヒマワリからなる群から選択される植物から植物油を製造する工程で生成する廃液である植物油廃液をリサイクルする方法。
産業区分
  • 処理操作
  • 無機化合物
  • 廃油処理
国際特許分類(IPC)
Fターム
出願権利状態 権利存続中
詳細は、下記「問合せ先」まで直接お問い合わせください。


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