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スピントロニクスデバイス及び情報伝達方法 コモンズ 外国出願あり

国内特許コード P110001635
整理番号 S2008-0644-N0
掲載日 2011年3月8日
出願番号 特願2008-148556
公開番号 特開2009-295824
登録番号 特許第5339272号
出願日 平成20年6月5日(2008.6.5)
公開日 平成21年12月17日(2009.12.17)
登録日 平成25年8月16日(2013.8.16)
発明者
  • 梶原 瑛祐
  • 内田 健一
  • 安藤 和也
  • 齊藤 英治
出願人
  • 国立大学法人東北大学
発明の名称 スピントロニクスデバイス及び情報伝達方法 コモンズ 外国出願あり
発明の概要

【課題】 スピントロニクスデバイス及び情報伝達方法に関し、スピン波スピン流による長距離輸送を可能にする具体的手段を提供する。
【解決手段】 磁性誘電体層と、前記磁性誘電体層上に設けられたPt、Au、Pd、Ag、Bi、またはそれらの合金、或いは、f軌道を有する元素等のスピン軌道相互作用の大きな元素からなる少なくとも一つの金属電極とを備え、前記磁性誘電体層と前記金属電極との界面でスピン波スピン流-純スピン流の交換を行う。
【選択図】 図12

従来技術、競合技術の概要


現在の半導体装置等のエクトロニクス分野においては、電子の有する電荷の自由度を利用しているが、電子は電荷以外にスピンという自由度を有している。近年、このスピンの自由度を利用したスピントロニクスが次世代の情報技術の担い手として注目を集めている。



このスピントロニクスでは電子の電荷とスピンの自由度を同時に利用することによって、従来にない機能や特性を得ることを目指している。



この様なスピントロニクスの具体的応用としてGMR素子或いはTMR素子に直接電流を流して電流の担い手となる電子のスピンによりフリー層の磁化方向を制御するスピンRAMが提案されている(例えば、特許文献1或いは特許文献2参照)。



また、スピントロニクスの別の形態としては、量子コンピュータが挙げられ、この量子コンピュータにおいては、原子、イオン、或いは、分子の有するスピンを利用して量子ビット(Qubit)とするものである(例えば、特許文献3参照)。



このように、磁気記録においてスピンのダイナミクスを利用した量子計算や量子情報蓄積が可能であることが明らかにされるとともに、その読み出しや制御にスピン流を用いることが有効であることが知られている。



現在の情報処理装置における情報の伝達は電子流によって行われているが、電子流はジュール熱を伴う。このジュール熱の発生は情報処理単位の高集積度化に伴い消費電力の増加として問題となるため、電子流に代えてスピン流による情報の伝達を検討されている。これは、固体中における伝導電子の電子流が時間的に非可逆過程であるのに対して、スピン流は可逆過程であり、エネルギーの散逸が殆どないために消費電力の増大に繋がらないことを利用するものである。



このようなスピントロニクスにおけるスピンの作用による現象としては、スピンホール効果(spin-Hall effect)が知られており、試料中に電流を流すと、電流方向に垂直な向きに電荷の流を伴わない純スピン流が発生し、スピン流方向の試料端にスピン偏極が生ずる(例えば、非特許文献1参照)。



また、本発明者等は、逆に、試料中に純スピン流を注入すると、純スピン流の方向と垂直方向に電流が流れることを見いだしている。この逆スピンホール効果を利用することによって、試料端に電位差が発生するので、この電位差を検出することによって、純スピン流の流れの有無の検出が可能になる(例えば、非特許文献2参照)。

【特許文献1】特開2002-305337号公報

【特許文献2】特開2007-059879号公報

【特許文献3】特開2004-102330号公報

【非特許文献1】Science,Vol.301,p.1348,2003

【非特許文献2】Applied Physics Letters Vol.88,p.182509,2006

産業上の利用分野


本発明は、スピントロニクスデバイス及び情報伝達方法に関するものであり、特に、スピン流をmmオーダー以上の距離を輸送するためにスピン流をスピン波スピン流として伝達する磁性誘電体層を備えたスピントロニクスデバイスに関するものである。

特許請求の範囲 【請求項1】
磁性誘電体層と、前記磁性誘電体層上に設けられたPt、Au、Pd、Ag、Bi、またはそれらの合金、或いは、f軌道を有する元素のいずれかからなる少なくとも一つの金属電極とを備え、前記磁性誘電体層と前記金属電極との界面でスピン波スピン流-純スピン流の交換を行うスピントロニクスデバイス。

【請求項2】
前記金属電極が少なくとも2個設けられ、1つの金属電極が前記磁性誘電体層へスピン波スピン流を注入するスピン流注入電極であり、他の少なくとも1つの金属電極が前記磁性誘電体層からのスピン波スピン流を電流として取り出す出力電極である請求項1記載のスピントロニクスデバイス。

【請求項3】
前記磁性誘電体層が、強磁性誘電体或いは反強磁性誘電体のいずれかからなる請求項1または2に記載のスピントロニクスデバイス。

【請求項4】
前記磁性誘電体層が強磁性誘電体からなるとともに、前記磁性誘電体層が該磁性誘電体層の磁化方向を固定する反強磁性層上に設けられたものである請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスピントロニクスデバイス。

【請求項5】
前記強磁性誘電体が、Y3 Fe5-x Gax12(但し、x<5)からなる請求項1乃至4のいずれか1項に記載のスピントロニクスデバイス。

【請求項6】
磁性誘電体層上にPt、Au、Pd、Ag、Bi、またはそれらの合金、或いは、f軌道を有する元素のいずれかからなる少なくとも一対の金属電極を設け、前記一対の金属電極の一方に信号電流を流すことによって前記磁性誘電体層中に信号電流に対応したスピン波スピン流を注入し、前記一対の金属電極の他方において、前記磁性誘電体層中を輸送されたスピン波スピン流によって純スピン流を生起し、前記純スピン流と直交する方向に信号電流を取り出す情報伝送方法。
産業区分
  • 固体素子
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2008148556thum.jpg
出願権利状態 権利存続中
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