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新規分岐状アミノ酸、新規分岐状アミノ酸と蛍光性アミノ酸の複合体 コモンズ 実績あり

国内特許コード P110001766
掲載日 2011年3月15日
出願番号 特願2010-216789
公開番号 特開2012-072075
登録番号 特許第5784295号
出願日 平成22年9月28日(2010.9.28)
公開日 平成24年4月12日(2012.4.12)
登録日 平成27年7月31日(2015.7.31)
発明者
  • 北松 瑞生
出願人
  • 国立大学法人 岡山大学
発明の名称 新規分岐状アミノ酸、新規分岐状アミノ酸と蛍光性アミノ酸の複合体 コモンズ 実績あり
発明の概要 【課題】蛍光性アミノ酸の非特異的吸着を低減させる手段を提供することである。
【解決手段】一般式(1)で示される化合物、その塩もしくはその溶媒和物である、分岐状アミノ酸またはその誘導体により解決される。本発明の分岐状アミノ酸は、側鎖がかさ高い分岐状構造を有するアミノ酸であり、ペプチド固相合成法に適用することが可能である。上記課題は、当該分岐状アミノ酸またはその誘導体と、蛍光性アミノ酸との複合体により解決される。
【選択図】図7
従来技術、競合技術の概要


in vitroおよびin vivoで、タンパク質などの生体分子や、タンパク質などを表面に担持する細胞の動態を調べる場合、あるいは、生体分子間の相互作用を調べる場合に、蛍光色素で分析対象物を標識する方法が多く用いられている。



近年、蛍光色素として、蛍光発光する分子を側鎖に含んだアミノ酸である蛍光性アミノ酸が注目されている。従来、タンパク質やペプチドを蛍光標識する方法として、蛍光性アミノ酸ではない蛍光色素を用いる方法があるが、特定の部位しか導入できないことや、タンパク質やペプチドの性質に影響を与えてしまうなど問題があった。一方、蛍光性アミノ酸は、公知のペプチド固相合成法によりタンパク質やペプチドの任意の位置に導入でき、所望のタンパク質やペプチドを標識することが可能となる。従って、例えば癌細胞に特異的な生体分子と特異的に相互作用するタンパク質やペプチド、特定の種類の細胞表面に存在する受容体のリガンド等を蛍光性アミノ酸により標識し、かかる標識されたペプチド等を用いることにより、疾患のメカニズムの解明や、診断等を行うことが可能になると期待されている。



蛍光性アミノ酸は、分子内の共役長を変化させることや、官能基を変化させることにより、様々な励起/蛍光波長を持つことが可能である。中でも長波長域に励起/発光波長を持つアミノ酸は、種々の実験系におけるバックグラウンドの蛍光と重複しないため、極めて有用である。しかしそのような蛍光性アミノ酸は、分子内の共役長が長く(ベンゼン環の数が多く)なるため、疎水性が増してしまう。疎水性が増すと、周囲に存在するタンパク質や無機材料などの他の材料と、蛍光性アミノ酸とが非特異的に吸着してしまい、標識評価の精度低下や、標識対象物の収量低下の原因となり、蛍光性アミノ酸の標識としての機能が発揮されない。



非特許文献1~5には、ペプチド液相合成法もしくはペプチド固相合成法により、リジン骨格を有するデンドリマーを作製することが開示されているが、これらを蛍光性アミノ酸と結合させることについては開示されていない。また上記リジン骨格を有するデンドリマーの合成は、リジンが有する2個のアミノ基に、各々リジンをペプチド結合させることにより、ペプチドの分岐構造を直接増加させることにより行われる。



特許文献1および2には、標識するタンパク質やペプチド自体が持つ性質に影響を与えないで、タンパク質やペプチドを効率よく標識できる新規な蛍光標識物質として、蛍光性アミノ酸が開示されている。これらの特許文献では、蛍光性アミノ酸が非特異的に吸着する性質を持つことについては開示されていない。

産業上の利用分野


本発明は、新規分岐状アミノ酸、新規分岐状アミノ酸と蛍光性アミノ酸の複合体、およびそれらの製造方法に関する。

特許請求の範囲 【請求項1】
以下の一般式(1)で示される化合物、その塩もしくはその溶媒和物である、分岐状アミノ酸を含む、ペプチド固相合成法用の試薬。
【化1】


(一般式(1)中、Raは水素原子であり、Rbがホルミル基、アセチル基、トリクロロアセチル基、α-クロロアセチル基、トリフルオロアセチル基、ベンゾイル基、t-ブチルオキシカルボニル基、ベンジルオキシカルボニル基、9-フルオレニルメトキシカルボニル基、2-(3,5-ジメトキシフェニル)プロピル-2-カルボニル基、トシル基、メシチレンスルフォニル基、トリチル基、キサンチル基から選択され、R1~R5は各々独立して、水素原子および低級炭化水素基から選択され、R6は以下の一般式(2)および一般式(3)から選択される:
【化2】


【化3】


一般式(2)および一般式(3)中、Rc~Rhがメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert-ブチル基、ベンジル基、ニトロベンジル基から選択され、R7~R14およびR17~R20は各々独立して、水素原子および低級炭化水素基から選択され、R15およびR16は一緒になって=Oを形成する。)

【請求項2】
一般式(1)中、R6が一般式(2)により表される分岐状アミノ酸を含む、請求項1に記載のペプチド固相合成法用の試薬。

【請求項3】
一般式(1)中、R6が一般式(3)により表される分岐状アミノ酸を含む、請求項1に記載のペプチド固相合成法用の試薬。

【請求項4】
一般式(1)中、R1、R2、R4は水素原子であり、R3およびR5は各々独立して、水素原子および直鎖状の低級アルキル基から選択される分岐状アミノ酸を含む、請求項1~3のいずれか1に記載のペプチド固相合成法用の試薬。

【請求項5】
一般式(2)および一般式(3)中、R7~R14およびR17~R20は水素原子である分岐状アミノ酸を含む、請求項1~4のいずれか1に記載のペプチド固相合成法用の試薬。

【請求項6】
請求項1~のいずれか1に記載の分岐状アミノ酸と、蛍光性アミノ酸とを含む複合体であるペプチド。

【請求項7】
蛍光性アミノ酸と分岐状アミノ酸が直接結合している、請求項に記載のペプチド。

【請求項8】
請求項1~のいずれか1に記載のペプチド固相合成法用の試薬をペプチド固相合成法に用いて、前記分岐状アミノ酸と、蛍光性アミノ酸とを含む複合体であるペプチドを製造する方法。
産業区分
  • 有機化合物
  • 高分子化合物
  • 薬品
  • 試験、検査
国際特許分類(IPC)
Fターム
画像

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JP2010216789thum.jpg
出願権利状態 登録
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